一般社団法人 地域創造

当日の様子

「第24回地域伝統芸能まつり」 テーマ:翔(しょう)

 

各地の地域伝統芸能や古典芸能が一堂に会するイベント「第24回地域伝統芸能まつり」を3月3日、東京都渋谷区のNHKホールで開催。「翔」をテーマに地域伝統芸能7演目、古典芸能1演目が披露されました。

 


 

オープニングでは、津軽三味線の若き家元である二代目佐々木光儀さんが今回のために創作した楽曲「飛翔」を披露し、その後出場者全員がテーマ曲「曼荼羅21」にあわせて元気よくステージに登場。観客を前に士気を高め、まつりの始まりを活気づけました。

 

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披露された最初の演目は、岩手県一関市の「行山流(ぎょうざんりゅう)舞川(まいかわ)鹿子(しし)(おどり)」。鹿角をつけた頭、ササラと呼ばれる約3メートルの竹竿を背負い、腰につけた太鼓を叩きながら、十数人の演者が跳ぶ姿は圧巻でした。

 

01 行山流舞川鹿子躍.JPG

 


 

次に登場したのは、埼玉県所沢市の「重松流(じゅう  ま りゅう) 祭ばやし」。小さな子どもも含めた三世代で、テンポの良いお囃子に合わせて天狗、おかめなどさまざまな踊りを披露。口伝で伝えられる地域伝統芸能を核としたコミュニティの結束を見せてくれました。

 

02 重松流祭ばやし.JPG

 


 

続いて、昨年度ユネスコ無形文化遺産に登録された「風流踊」のひとつ、東京都日の出町の「下平井の鳳凰の舞」。小学生男子一人ひとりが台詞を披露し踊る「奴の舞」と、中学生以上の男性が甲高い掛け声とともに舞う「鳳凰の舞」で構成されています。鳳凰の冠など、独特の衣装にも注目が集まりました。

 

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続いて、愛知県大治町の「大治太鼓」。バチを回転させたり、飛ばしたりと曲芸性の高い迫力ある演技を披露しました。特に、細身のバチで高速に打ち鳴らす姿は圧巻で、伝統を守りながらも進化させていく保存会の日々の努力を目の当たりにすることができました。

 

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第2部は、古典芸能からスタート。狂言「神鳴」(大蔵流)が、人間国宝の茂山七五三さん、茂山逸平さんらによって演じられました。空から落ちてきた神鳴様をヤブ医者が治療するという奇想天外でわかりやすいストーリーに、会場からは思わず笑いがこぼれました。

 

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続いて、神奈川県川崎市の「新城の囃子曲持」。約55kgの祝い俵を持ち上げる力技、生活用品だった長柄、脚立などを使う高度な曲芸や、力士の腹の上に米俵と大きな臼を乗せて餅をつく大技「腹餅」など、目が離せない楽しい芸を披露しました。

 

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続いて、島根県江津市の「大元神楽」。6年に1度の式年祭でのみ披露され、神職によって舞われる神がかり託宣の古儀を伝承している点が大きな特徴です。飯尾山八幡宮の一間をホールに再現し、幕を挟んで神と鬼が対峙する「鍾馗」という演目を披露。地元以外で鑑賞できる貴重な機会となりました。

 

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最後に登場したのは、東京都の「江戸火消しの梯子乗り」。元々は作業唄だった「木遣(きやり)」を唄いながら、(まとい)を粋にたなびかせながら登場。その後、高さ6.5mの梯子に上った演者の手からは、今回のテーマが書かれた垂れ幕が降ろされました。次々に繰り出される技と、梯子を支える12人の阿吽の呼吸に目が釘付けになりました。

 

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その後、「江戸火消しの梯子乗り」の総代の掛け声のもと、客席と共に三本締めを行い、惜しまれつつフィナーレを迎えました。客席からは、出演者の方々への敬意と今後への期待を込めた盛大な拍手が惜しみなく送られ、「第24回地域伝統芸能まつり」は幕を閉じました。

 

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当日のアンケートに寄せられたご意見

・日本の伝統芸能の素晴らしさを感じた。

・見ごたえのある演目ばかりで、楽しく面白かった。

・知らない伝統芸能を知ることが出来、感動した。

・迫力があり、テーマにふさわしい演目ばかりで元気が出た。

・各地の伝統芸能を見に行ってみたい。

・地域の伝統芸能が受け継がれ、発展していくことを応援したい。

・子どもや若者も伝統を継承し、新たな可能性にも挑戦していることに感銘を受けた。