地域における文化・芸術活動を担う人材の育成等に関する調査研究—文化的コモンズが、新時代の地域を創造する—
調査研究事業の概要
地域創造では、平成26・27年度の2か年度で、地域における文化・芸術活動を担う人材の育成等に関する調査研究を行いました。今日、地域の公立文化施設や文化・芸術活動に期待される役割は多様化し、公立文化施設の事業や運営等に携わる人材にはこれまで以上に幅広い能力や経験等が求められるようになってきており、人材の育成・確保やその活動基盤の整備が大きな課題となっています。この調査研究はこうした状況等を踏まえ、公立文化施設において、また地域の文化・芸術活動において求められる人材の職能や資質、その育成・確保方策等についてあるべき姿や方向性を検討することを目的として、企画されたものです。
2か年にわたり、調査研究委員会での検討、既存の関連調査や提言のレビュー、そして全国5か所（北海道富良野市、青森県八戸市、福岡県北九州市、茨城県小美玉市、広島県尾道市）の関係施設等での現地調査、地域の文化的コモンズの形成に特に重要な役割を果たすことが考えられるプロデューサー、制作者、コーディネーターなどを対象にグループインタビューを実施し、その結果を整理して報告書にとりまとめました。
報告書は、下記より、閲覧・ダウンロードできます。
報告書について
本報告書は、以下の2部で構成されています。
第1部：提言
本調査研究の結果を２つの論点にまとめ、それぞれに関連した調査研究委員会での主な意見、地域調査の結果、既存調査・提言とあわせて整理した上で、そこから導き出された内容を「提言」として提示しています。
第2部：調査結果
1.調査研究の論点整理
既存調査・提言の先行調査、現地調査、グループインタビュー調査から本調査研究の論点を整理しました。
2.先行調査
人材育成等に関する既存調査・提言や、近年における人材育成事業の実施事例から、「アートマネジメント」、「舞台技術」、「文化行政」の各領域の人材育成の現状、既存の人材育成事業における多様な担い手と、その役割に関する特徴や傾向、「文化的コモンズ」の観点と既存の人材育成事業について考察を行いました。
3.現地調査
現地調査の実施概要と論点を整理しました。また、論点を抽出した5つの地域ごとに現地調査で聞かれた意見をとりまとめました。
4.グループインタビュー調査
グループインタビュー調査の実施概要と論点を整理しました。また、論点の抽出した2回のグループインタビューごとに、主要な意見を集約・整理しました。