災後における地域の公立文化施設の役割に関する調査研究-文化的コモンズの形成に向けて-
調査研究事業の概要
地域創造では、平成24・25年度の2か年度で、災後における地域の公立文化施設の役割に関する調査研究を行いました。平成23年3月に発生した東日本大震災を期に、その経験を踏まえて、公立文化施設の運営や事業のあり方を調査・考察し、その結果を広く提供することで、災後における地域の公立文化施設の役割をあらためて見つめ直してみようという観点から企画されたものです。
2か年にわたり、調査研究委員会での検討、既存の関連調査や提言のレビュー、そして全国5か所(岩手県陸前高田市、宮城県石巻市、福島県南相馬市、神戸市長田区、沖縄県南城市)での地域調査を実施し、その結果を整理して報告書にとりまとめました。
報告書は、下記より、閲覧・ダウンロードできます。
報告書について
本報告書は、以下の3部で構成されています。
第1部:提言
本調査研究の結果を6つの論点にまとめ、それぞれに関連した調査研究委員会での主な意見、地域調査の結果、既存調査・提言とあわせて整理した上で、そこから導き出された内容を「提言」として提示しています。
第2部:調査研究委員からのメッセージ
地域調査の成果や調査研究委員会での議論を踏まえた上で、調査研究委員それぞれのお立場から、本調査研究のテーマである「災後における地域の公立文化施設の役割」について執筆いただきました。
第3部:調査結果
1. 調査研究の背景
災後における公立文化施設のあり方を検討するに際し、時代の大きな流れを把握するため、戦後の社会経済環境の変化、文化行政、公立文化施設の変遷について、10年単位で主要な項目を整理、年表を作成した上で、今後の社会環境の変化と公立文化施設の課題について概説を行いました。
2. 地域調査の結果
5つの地域ごとに地域調査の結果を取りまとめました。具体的には、各地域の沿革や特性、将来人口推計、域内に立地する文化施設やインタビュー調査を行った団体等の概要からなる「地域の概要」と、調査結果から見えてきたことを項目別に集約・整理し、それぞれに関連したインタビューを掲載した「地域調査レポート」を作成しました。