一般社団法人 地域創造

調査研究報告書(令和5年度)

令和5年度「地域文化施設におけるアウトリーチ・ワークショップの成果や効果にもとづく今後の展開に関する調査研究」 報告書
アウトリーチから考える⽂化芸術の役割

概要

 地⽅公共団体・公⽴⽂化施設が地域における創造的で⽂化的な活動のための環境づくりを進める上で、地域の⽂化施設におけるアウトリーチ・ワークショップの重要性が⾼まっています。そこで本調査研究では、令和4(2022)年度の「地域⽂化施設におけるアウトリーチ・ワークショップの成果や効果に関する調査研究」に引き続き、アウトリーチやワークショップの成果や効果等について、そうした活動を実践してきたアーティストやコーディネーターの視点から調査を⾏いました。

 本調査研究では2年間の調査結果に加え、令和3(2021)年度の「地域と⽂化芸術をつなげるコーディネーター インタビューによる事例調査」も踏まえながら、アウトリーチやワークショップの今後の展開等に関する提⾔をとりまとめています。

 報告書や関連資料は以下のリンクから、閲覧・ダウンロードが可能です。ぜひご活用下さい。 

報告書の構成

序 調査研究の実施概要

 

第1章 提言 アウトリーチから、⽂化施設、⽂化⾏政の改⾰を進める。

  1. アウトリーチやワークショップを起点に、⽂化芸術を通して地域と向き合い、新たな取り組みに挑んでみませんか。
  2. 複雑化する地域の課題と向き合うために、様々な⽴場のコーディネーターと連携し、アウトリーチ的な取り組みの範囲や射程を広げましょう。 
  3. 地域における⽂化芸術や⽂化施設の必要性を訴えていくためにも、アウトリーチや ワークショップを⽂化政策に位置づけ、持続可能なものとしなければなりません。

  

 

第2章 調査の要約 アウトリーチは、⼦どもたちの創造性や⽂化施設の可能性を広げる。

 (アンケート調査・インタビュー調査の結果から)

  1. アウトリーチは全国各地の公⽴⽂化施設に普及・定着し、館独⾃の継続的な取り組みも広がっています。
  2. 学校では、⼦どもたちの多様な能⼒を育み、可能性や潜在⼒を引き出しています。
  3. 芸術分野によって、鑑賞型・体験型、単発実施・継続実施など、アウトリーチの特性は変化し、得られる成果も異なります。
  4. 教員もアウトリーチやアーティストから様々な気づきを得て、教育の現場に活かそうとしています。
  5. アーティストのアウトリーチにかける思いや発想、努⼒、そして⼈間的な魅⼒があるからこそ、⼦どもたちにとってかけがえのない体験になるのです。
  6. アウトリーチの円滑な実施と実りある成果を得るためにはコーディネーターの⾼度な専⾨性が必要です。
  7. 特別⽀援学校・学級でも、⼦どもたちの隠れた側⾯が引き出され、教員の⼦どもたちに対する⾒⽅や⼦ども同⼠の関係性が変化することも少なくありません。
  8. アウトリーチやワークショップから新たな潮流が⽣まれ、⽂化施設の可能性を広げています。

 

 

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参考資料

 これまで地域創造の事業に携わってきたアーティスト、コーディネーターを対象にしたアンケート調査の結果とグループインタビュー調査の記録です。アーティストやコーディネーターの思いがつまった内容をぜひご覧ください。