第22号 文化と観光(2007年度10月発行)
特集 文化と観光
文化芸術による地域づくり型観光
空間のエスプリ
体験レッスン
イラストSCOPE
SCOPE
文化政策の行政評価
海外STUDY
特 集
Route1 山梨県富士河口湖町
文: 神山典士
「分厚いファイル十数冊に及ぶそのデータは、それだけこの音楽堂の運営が難しいことを示している。それらの調査を繰り返し、さまざまなアイデアを練る中で、この地ならではの「富士を背負った森の中の野外音楽堂」は少しずつそのコンセプトを確立していった。」(抜粋)
Route2 長野県飯田市
文: 田中健夫
「人形劇フェスタとしては9回目ですが、飯田人形劇カーニバルの時代を含めると今回が29回目。今では、この時期に合わせて、都会に出ているお子さんが夏休みに子供連れで里帰りしてきます。まさに親から子へ、子から孫へと繋がっているのが、このフェスタです」(抜粋)
Route3 沖縄県沖縄市
文: 田中健夫
「エイサー、スポーツコンベンションに加え、音楽という軸ができました。今後は、この3つをコザの地域ブランドにして、観光振興に繋げていきたい。なかでも、音楽に観光をリードしてほしいと思っています。」(抜粋)
Route4 香川県
文: 山下里加
-「アートツーリズム」は、単に美術館巡りをするだけでは成立しない。こうした地域資源をどのように見極め、町の人の思いとアートを両立させていくのか。 (抜粋)
空間のエスプリ
シンガポールの総合舞台芸術センター「エスプラネード」
文:滝口健
-今年7月から10月にかけては、「若年層の取り込み」「マレー系コミュニティへのアウトリーチ」を目標に掲げ、これまで取りこぼしてきたニッチな受け手に対してのプログラムを強化するための新たな企画をスタートし、ミッションの実現に向けた努力が日々行なわれている。(抜粋)
体験レッスン
横浜市のクリエイティブシティ政策を学ぶ
「平成14年度から16年度まで「文化芸術・観光振興による都心部活性化検討委員会(以下、活性化検討委員会)」を設けて、議論を行ないました。その委員会でご紹介いただいたのが、EUにおいて注目されていた創造都市(クリエイティブシティ)という概念です。その時に、これはハードに過大な投資をせずに、今の街を維持しながら中身を変えていくことができる、ソフト優先の都市政策だと感じました。」(抜粋)
イラストSCOPE
土佐絵金歌舞伎の拠点となる芝居小屋・弁天座がオープン
文:奈良部和美 イラスト:田渕周平
土佐絵金歌舞伎の拠点となる芝居小屋・弁天座がオープン -旧弁天座を知るお年寄りからは「また大衆演劇をやってくれるやろか」と尋ねられた。「東京から歌舞伎役者さんを呼んで」という声もある(抜粋)
SCOPE
京都市 京都国際マンガミュージアム
文:山名尚志
-このような大きな社会的な流れがあったからこそ、さまざまな巡り合わせが生まれ、タイミングが合い、マンガを核とした官学共同事業という初めてのトライアルがトントン拍子で形を整えることになったのだと考える。(抜粋)
長野県千曲市 「とがびアートプロジェクト」
文:土屋典子
「美術をつまらないという人は、実は『作品を創る意味』がわからないのではないかと思います。僕は『とがび』で美術が『世間やさまざまな人にメッセージを伝える』ということだとわかり、美術が好きになったのだと思います」(抜粋)
北海道士別市 あさひサンライズホール「子ども芸術劇場」
文:神山典士
「ある演出家が学校に来た時、ここの職員室は変だと笑われました。職員室内で舞台用語が飛び交っているからです。サンライズホールのお陰で、私たちがこんなアーティストに来てほしいと希望すると、たいていは叶います。音楽の授業でも、藤原歌劇団の歌手に来てもらったこともある。教師にとって、このホールは夢のような存在なんです」(抜粋)
文化政策の行政評価
産業連関表による経済波及効果測定の事例「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」
文:山名尚志
-文化政策の成果をどう評価していくか。地方分権が進む中で、今までになく高い自主的な政策実施能力を求められてきている自治体にとり、これは、きわめて重要なテーマのひとつとなりつつあるといっていいだろう。(抜粋)
海外STUDY
フランスの地方文化政策
文:藤井慎太郎
-今回は、まだよく知られているとはいえない、地方における文化政策および異なる行政組織間の協力関係を、その一般的な枠組みを大きく把握した後で、フランス北部に位置し、2004年の欧州文化首都に選ばれたリール市を例にとって具体的に紹介する。(抜粋)
第22号 文化と観光(2007年度10月発行)
出版物・報告書