第24号 コミュニティの底力(2008年度10月発行)
特集 コミュニティの底力
コミュニティの崩壊といった課題が叫ばれるなか、
文化芸術があぶりだした「コミュニティの底力」が支えるもうひとつの現場を紹介。
空間のエスプリ
体験レッスン
イラストSCOPE
SCOPE
文化政策の行政評価
海外STUDY
特 集
1 兵庫県富岡市(旧出石町) 出石永楽館
文: 奈良部和美
「願うこと、願い続けること、投げ出さないこと、地道にバトンを渡し続けたことに、心から敬意を表したい。我々の生命は限られている。長い生命を持つものを大切にし、それに包まれて穏やかな落ち着きのある町をつくる、連続性を大切にする、それが出石・豊岡スタイルだ」(抜粋)
2 福井県鯖江市 河和田アートキャンプ2008
文:山下里加
「多くの人たちと一緒にやることの難しさと楽しさを知りました。アートや表現に関わる私たちが関わることで、見えていなかった地域の魅力がみんなに伝わるようになり、風景が違って見えてくる。アートの役割は何かをもう一度考え直した。」(抜粋)
3 高知県 高知県立美術館 はれんちしまんとプロジェクト
文:山下里加
「高知には、さまざまな理由で戻ってきた若者が多い。彼らは、地元のコミュニティには戻り難いし、都会でアートやデザインに触れてきたからここには”何もない”とますます居場所をなくしていく。僕がgraffitiを立ち上げたのは、そんな若者たちの居場所づくりをしたかったから」(抜粋)
4 茨城県小美玉市 四季文化会館「みの~れ」
文: 田中健夫
「文化に関わった人は必ずや豊かさを感じたり、その人の個性が評価されるからです。その結果、当人に喜びが得られるのはもちろん、それが家庭や地域にも持ち込まれる。そういう喜びの輪、豊かさの輪の広がりが地域に活力を与えます。」(抜粋)
空間のエスプリ
創造都市アムステルダムを象徴する「NDSM」
文:吉本光宏
「アーティストやクリエイターたちの創造拠点を整備することは、彼ら自身のためだけではなく、そのことで都市の魅力が高まり、クリエイティブな産業が育まれ、地域の活力創出にも結びつくというのである。」(抜粋)
体験レッスン
神奈川県立近代美術館 子どもの視点を活かした企画展づくりを学ぶ
「子ども、学芸員、コレクションの可能性を広げた神奈川県立近代美術館のアプローチに新たな企画展のつくり方を学びます。」(抜粋)
イラストSCOPE
「舞台王国・徳島」の復活をかけて 今よみがえる農村舞台
文:奈良部和美 イラスト:田渕周平
「浄瑠璃や農村舞台といった地域の魅力をPRして、『徳島はすごい、同じ野菜を買うなら徳島のものを』と思ってもうらう循環をつくりたい」(抜粋)
SCOPE
札幌市 こども人形劇場こぐま座・こども劇場やまびこ座
文:神山典士
演劇もやりましたが、今は人形劇の方が物語を膨らませる可能性が大きいかなと思っています。自分の経験から言っても、ゲームなんかより舞台の方が断然面白いはず。札幌の子どもたちは幸せだと思いますよ(抜粋)
鳥取市鹿野町 鳥の劇場
文:神山典士
市街地が衰退して経済が衰えているのは鳥取だけじゃない。世界的な状況です。そういうグローバリズムの最も厳しい場所に立っているのが地方だから、そこで演劇をやることは世界に対峙することと同じ (抜粋)
文化政策の行政評価
兵庫県立芸術文化センターの経済効果と運営手法
文:山名尚志
経済波及効果およびパブリシティ効果だけでなく、そうしたマクロ的な経済効果をもたらすための経営面での運営手法(ミクロ的な指標)についても紹介する。 (抜粋)
海外STUDY
カナダ・ケベックの文化政策
文:藤井慎太郎
「芸術と文化にとっての持続可能な発展を可能にする環境はいかなるものか。いかにして文化政策はそのような環境を整備できるのか。もちろんその答えは一つではない。」 (抜粋)p>
第24号 コミュニティの底力(2008年度10月発行)
出版物・報告書