一般社団法人 地域創造

第21号 公立文化施設の新たな担い手たち(2006年度3月発行)

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特集 公立文化施設の新たな担い手たち

指定管理者制度スタート

空間のエスプリ

体験レッスン

座談会

SCOPE

イラストSCOPE

海外STUDY

特 集

Place1 京都府立堂本印象美術館(学校法人立命館)

文:山下里加

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© 撮影:杉全泰

 「立命館大学の教授を講師にしたレクチャーや大学内の施設での関連シンポジウムを企画し、学生にもその利益を還元するなど、大学が美術館運営をやる意義を学内に普及する取り組みも始めている。」(抜粋)

Place2 高知県香南市 絵金蔵(絵金蔵運営委員会)

文: 神山典士

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© 撮影:杉全泰

 ─人口3000人の町から3万3000人余りの市へ。大きな改革の中で、町は住民の力で力強く鼓動を打ち続ける。絵金の作品のもつパワーと今を生きる住民のパワー。それらが時空を超えて融合する時、新しい形の町づくりができる(抜粋)

Place3 大阪市立芸術創造館(有限責任事業組合アートサポート)

文: 山下里加

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© 撮影:高嶋清俊

 「民間企業として経営していく限り、自主企画ではある程度の採算を考えざるをえない。でも、公の施設は、赤字はダメでも儲けなくていい。これは大きな違いです。ここで大きく役割を分けることができると思います。」(抜粋)

Place4 長崎歴史文化博物館(株式会社乃村工藝社)

文: 田中健夫

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© 撮影:大河内禎

 ─文化施設を観光振興やまちづくりの視点でとらえ、指定管理者が市場のニーズに合った運営を模索する。”長崎方式”が博物館の管理運営の新たな方向性を提起したことは間違いない。(抜粋)

Place5 東京都 杉並公会堂(PEI杉並公会堂株式会社)

文: 土屋典子

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© 日本フィルハーモニー交響楽団

 「オーケストラは人と人、まちと人を繋ぐ『媒体』なんです。杉並にも、地方のような『地縁』や人の繋がりがたくさんあることを知りましたし、地元の文化団体や、地元で開催されている音楽祭などとも繋がることができればと思います」(抜粋)

空間のエスプリ

ロンドンにあるコンテンポラリーダンスのマルチ機関「ザ・プレイス」

文:管伸子

 -11月には、ザ・プレイス近隣にあるキングス・クロス駅に、パリからの高速列車ユーロスターが開通するのにあわせ、パリとブリュッセルの市民と共同で祝賀ダンスを創作する計画もあるなど、社会とダンスを繋ぐ活動はますます活発化しそうだ(抜粋)

体験レッスン

静岡県立美術館の評価システムを学ぶ

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© 撮影:杉全泰

 ─いち早く2003年に評価委員会を立ち上げ、報告書を活用して改革への道を歩んでいるのが静岡県立美術館です。開館から今日までの流れをうかがい、評価委員会発足の経緯、激震をもたらした提言とその後に導入した自己評価システムの現状を学び、公立文化施設の評価について考えます。(抜粋)

座談会

コンテンポラリーダンスに期待

 ─近年、コンテンポラリーダンスのもつ自己表現力やコミュニケーション能力を引き出す力が注目されています。財団法人地域創造でも平成17年度から、登録アーティストを市町村に1週間程度派遣し、地域の公共ホールと共同でワークショップや公演などを実施する「公共ホール現代ダンス活性化事業」をスタートしました。今回は、事業の担当者にお集まりいただき、その素顔とコンテンポラリーダンスへの期待を語り合っていただきました。(抜粋)

SCOPE

神奈川県 アートを活用した新しい教育活動の構築事業

文:土屋典子

 「今回のことで一番大きかったのは、子どもたちが『自己肯定感』をもったことだと思います。それで自信ができたのだと思いますが、自分たちから積極的に表現するようになったのは驚きました。勉強になることばかりでした。」(抜粋)

大阪市 「大阪・アート・カレイドスコープ2007」

文:神山典士

 「街全体を舞台にしたことで、今回は今まで以上にいろいろな方が現代美術の催しを応援してくれました。美術館の中の展覧会よりも、街のおっちゃんたちも応援しやすかったんだと思います。その意味でも『大大阪』というキーワードは最適でした。さまざまな企業や団体も応援してくれました。やはり美術センターの中に留まっていてはいけないなと痛感しました。」(抜粋)

イラストSCOPE

2頭の獅子が舞う、琉球王朝時代の「中秋宴」287年ぶりに再現

文:奈良部和美

 ─三百年近く前に途絶え、見聞きした者のいない芸能は、何を原動力に、どんな試行錯誤を経て復活したのか。「ぜひ再演を」と願望を伝える目的もあって、羽田から沖縄便に乗った。(抜粋)

海外STUDY

文化強国を志向する韓国の文化芸術政策

文:木村典子

 ─韓国の文化芸術の現場の一端にいると、政治と文化の関係が極めて強いことを感じずにはいられない。韓国は強力な中央集権型国家であり、文化芸術政策においてもこうした政府の政策が、時に現場との葛藤・癒着を引き起こしながらも、大きな影響を与え、韓流ブームと呼ばれる巨大な文化産業を育てる力にもなってきた。(抜粋)

第21号 公立文化施設の新たな担い手たち(2006年度3月発行)