一般社団法人 地域創造

第25号 地域と向き合うアート(2008年度3月発行)

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特集 地域と向き合うアート

アートを通じて地域と向き合うさまざまな取り組みが増えている。
“アートの虫眼鏡”を通して見えてきた新たな社会像とは?

空間のエスプリ

体験レッスン

イラストSCOPE

SCOPE

文化政策の行政評価

海外STUDY

特 集

1 徳島県神山町
神山アーティスト・イン・レジデンス

文:山下里加

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© 撮影:大河内禎

 40年前、“やま”と言われたこの町は、「青い目の人形の町」「国際交流の町」、そして「芸術家の住む町」になった。アーティストのみならず、この町で夢を共有したいと願う人々は、ますます増えていくだろう(抜粋)

2 熊本県熊本市
熊本市現代美術館

文:山下里加

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© 撮影:大河内禎

 「普段、私たちはどこかの会社の社員だったり、だれかの母親や妻ですが、美術館ではそういった肩書きやしがらみから解放されて、自分だけの人間関係がつくれる。この現代美術館だからこそ、出会えた仲間がいて、他ではできない話ができることもボランティアを続ける大きな理由になっている」(抜粋)

3 大分県別府市
別府現代美術フェスティバル2009『混浴温泉世界』前夜

文: 田中健夫

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© 撮影:大河内禎

 「僕は、アート作品やアートプロジェクトは“公園”のような存在だと思っています。公園は出来上がった段階でパブリックな存在になり、ランチを食べる人、犬の散歩をする人など、公園に向き合う人(公園に関わる人)によっていろいろな関わり方や価値が見い出されていく。」(抜粋)

4 茨城県水戸市・ひたちなか市ほか
水戸芸術館現代美術センター/ワークプラザ勝田

文: 土屋典子

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© 撮影:大河内禎

 「趣味や娯楽など個人的な満足のために施設が利用されるのもいいですが、もっと大きな意味で、地域を元気に、豊かにすることができないか。会館がその拠点にならないかと思ったんです。」(抜粋)

空間のエスプリ

最高のダンスを最大限の観客に繋ぐサドラーズ・ウェルズ・シアターの取り組み

文:管伸子

 公演が傑出しているだけでなく、気鋭のアソシエーツが同劇場に拠点を置き、刺激的な教育・コミュニティ・プログラムを実施していることでも注目されている。(抜粋)

体験レッスン

武蔵野市民文化会館 集客力のあるクラシック企画を学ぶ

 「町の人が普通の感覚でチケットを買えて、それで中身があるものをやりたい。都心で5000円のフレンチのランチは美味しくて当たり前。そうではなくて、1500円でおいしい定食を出したいと思っています。」(抜粋)

イラストSCOPE

伊是名島の文化と美しさを残す「島のこし」で島おこし

文:奈良部和美/イラスト:田渕周平

 「小さな島ですから、観光地と生活空間を分けることができない。地域の適正規模を守らず、観光客を受け入れ、観光地化や祭りのショーアップが進むと、島の文化は変容してしまう。そうしないために、観光客に媚びない、『来るな』という観光をしようと言っているんです。人は来るなと言われると、来たくなるものでしょう?」(抜粋)

SCOPE

福岡市 福岡市文化芸術振興財団

文:岩城京子

 「今後はワークショップに参加した人に、ファシリテーターになってもらいたい。そうすれば、海外や東京からわざわざアーティストを招聘することなく、地元の人間だけで事業を展開することができる。」(抜粋)

山形県川西町 川西町フレンドリープラザ/遅筆堂文庫

文:神山典士

 「裏方のボランティアを含めて、実際に参加しているのは川西町よりも周辺の自治体の人のほうが多いと思います。何故そんなことが可能かというと、川西にはプラザという場所があってそこが外との窓口になっているからです。だからよそ者が入って来れる、それはとてもいいことだと思っています。」 (抜粋)

文化政策の行政評価

越後妻有アートトリエンナーレの経済波及効果

文:山名尚志

 今回は、10年以上にわたり新潟県「越後妻有」で取り組まれてきたアートプロジェクトを例にとって、文化施設の長期効果について考えていくこととしたい。(抜粋)

海外STUDY

米国ミネソタ州の芸術文化を支えるシステム

文:吉田恭子

 芸術に対する州民の支持は大きく、08年度の意識調査では、実にその94%が、文化と芸術がミネソタ州を住みやすく魅力的にしていると答えている。 (抜粋)

第25号 地域と向き合うアート(2008年度3月発行)