一般社団法人 地域創造

第29号 目指せ“まちなか再生”(2010年度3月発行)

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特集 目指せ“まちなか再生”

避けがたいまちなか空洞化の流れをどう変えていけるのか。各地が抱えるこの課題に対し、さまざまなアイデアの賑わいづくりや、文化による再生の取り組みが、果敢に行われるようになってきた。地域の特性を生かしたまちなか活性化の試みとその可能性を、各地の事例に探る。

空間のエスプリ

体験レッスン

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SCOPE

海外STUDY

特 集 目指せ“まちなか再生”

1 青森県八戸市 八戸ポータルミュージアムはっち
観光・産業・文化などを横断する創造拠点がオープン
アートが引き出す新たなコミュニケーションに期待

文:山下里加

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© 大河内禎

「このまちには、普通の人々の中に感動がある。これをアートの仕組みで引き出せば新しいコミュニケーションの流れができるにちがいない」(抜粋)

2 滋賀県甲賀市 信楽まちなか芸術祭
土が繋ぐ、まち活性化の輪
伝統的焼きもの産地で始まった“まちなか芸術祭”

文:田中健夫

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© 大河内禎

「信楽には連綿と綴られてきた焼きものの里としての歴史、本物の物語があります。であれば、新たに外から何かを持ち込むのではなく、これまで信楽で行われてきたまちおこし活動も含めて、地域にあるものを使って、来訪者に信楽ならではのまちの魅力を体感してもらいたいと考えました」(抜粋)

3 鹿児島県鹿屋市 リナシティかのや
“できなくなってはじめてできること”障害者や高齢者に新たな生き方を提示

文:田中健夫

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© 雨田芳明

「高校生が集まれば、保護者も友人たちもやって来る。そうなれば、ホールには子どもから大人まで集まってくれます。私たちの役割はまずこの施設に人を集めて、その人たちがまちの商店街に流れてまちが活性化することなんだから、この企画に賭けてみようかと思ったんです」(抜粋)

4 群馬県前橋市 前橋まちなか再生事業
複合施設「前橋プラザ 元気21」がひとつの核に
小さな試みを繋ぐことで相乗効果は生まれる

文:土屋典子

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© 大河内禎

「「買い物に来てすぐ帰るのではなく、映画を見たり、食事やお茶を楽しんだり、せっかくだからまちを回遊してほしい。それには時間を消費してもらえるような仕掛けがないと。だから、シネマまえばしの活動は全面的に応援したいと思っています」(抜粋)

空間のエスプリ

ルール工業地帯の文化による都市再生の取り組み 

文:山下秋子

「多くの施設を解体するのではなく、産業遺産として保存・再利用の道を開いたのは、この地方で働いていた労働者の誇りを守るためである」(抜粋)

体験レッスン

京都市の文化政策の体系と京都芸術センターの取り組みを学ぶ

構成:大堀久美子

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© 草本利枝

「ここ、京都芸術センターの周辺地域がまさにそうなのですが、祇園祭の「山鉾」のような役割が文化芸術にはあると思います。つまり、地域の人々を繋ぎ合わせることができる。文化芸術が山鉾のように地域の誇りとなり、地域に根ざした歴史的な場の存在、祭礼などと同様に、地域のまちづくりのコアになればと思います」(抜粋)

イラストSCOPE

常に進化し、人々を魅了する 現代に生きる芸能、石見神楽

文:奈良部和美/イラスト:田渕周平

「神楽には、大切に守り、変えてはならない部分と変えてもいい部分がある。許される部分を変えることで、石見神楽をさらに豊かなものにできる」(抜粋)

SCOPE

静岡県袋井市 月見の里学遊館
まちなかにユニークな公民館を出現させたワークショップセンター10年目の挑戦

文:山下里加

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© 大河内禎

「市民が以前のようなお手伝いではなく、つくり上げる過程に参加できるプログラムが増えてきた。例えばコンサートが最終目標でも、事前に出演者のワークショップがあり、それを経験した市民スタッフが当日の運営にも携わるので、おのずと単なるお客さんとは意識が違う。だんだんワークショップセンターという名前に相応しい場所になってきたと感じています」(抜粋)

沖縄県うるま市 きむたかホール/あまわり浪漫の会
中高生による沖縄版ミュージカルで地域を活性化  

文:田中健夫

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© 大河内禎

「僕の舞台創作のテーマは人づくり。それも、芸術文化ではなく、地域づくりやまちづくりの担い手となる人材を育てること。感動体験によって子どもは確実に成長します。<略>感動体験をきっかけに子どもが変わり、そして大人が、地域が変わります」(抜粋)

海外STUDY

英国アーツカウンシル― 地域事務所が牽引する芸術文化の振興と地域の活性化

文:吉本光宏

英国では、アーツカウンシルの設立以降、芸術文化を取り巻く社会環境、与野党の政権交代と政府の方針、アーツカウンシル本部と地域事務所の関係などがめまぐるしく変化してきた。今回の取材で見えてきたのは、そんな中で変貌を重ね、これからも変わろうとする成熟した英国アーツカウンシルの姿、そして極めて重要な役割を担う地域事務所の存在だった。(抜粋)

第29号 目指せ“まちなか再生”(2010年度3月発行)