令和6年12月、地域創造大賞(総務大臣賞)の受賞施設に、以下の5施設を決定しました。
受賞施設の設置主体である地方公共団体、地域における創造的で文化的な環境づくりを目指し施設の運営に尽力されたスタッフの方々、施設を拠点に文化活動等を行う地域住民の皆様、誠におめでとうございます。地域創造では、受賞施設の活動を紹介させていただくことを通じて、全国の公立文化施設のさらなる活性化が図られることを期待しています。
◎令和6年度地域創造大賞(総務大臣賞)表彰式
[日時]2025年1月17日(金) 14:00~14:50
[会場]グランドアーク半蔵門 華の間
◎令和6年度審査委員会
委員長 吉本光宏(合同会社文化コモンズ研究所 代表・研究統括)
委員長代理 坪池栄子(株式会社 文化科学研究所 編集プロデューサー)
委員 河内隆(一般財団法人 地域創造 理事長)
委員 小林真理(東京大学大学院人文社会系研究科 教授)
委員 仲道郁代(ピアニスト)
委員 柳沢秀行(公益財団法人 大原芸術財団 シニアアドバイザー)
委員 若林朋子(プロジェクト・コーディネーター、立教大学大学院社会デザイン研究科特任教授)
鶴岡市文化会館(荘銀タクト鶴岡)│山形県鶴岡市
“まちなか文化施設”として地域に活力
市中心にある鶴ヶ岡城址そばに旧文化会館の建て替えにより誕生。市民の集いの場となる開放的な回廊とワインヤード型の大ホールを有し、県庄内南部の中核施設として本格的な鑑賞事業を行うほか、街なかと連携した「タクトのちいさな映画祭」や施設を開放する多彩な催しを実施。アウトリーチや支援の必要な人への鑑賞サポートにも取り組むなど、文化による新たな交流を創出した。
[運営]タクトつるおか共同企業体
[開館]2018年
[施設概要]大ホール(固定席1,120席)、小ホール(最大約180席)、練習室、会議室、託児室ほか
富山県美術館│富山県
“交流型美術館”として新境地
前身の富山県立近代美術館から優れた20世紀美術やデザインのコレクション、教育普及事業を引き継いで新築・移転。賑わいの創出を目指し、遊具のある屋上庭園や気軽に創作できるアトリエなどの無料空間を整備。良質なコレクション展や企画展などに加え、“アートの遊び場”として楽しみながら美術に触れる機会を創出し、交流型の新たな美術館のあり方を提示した。
[運営]富山県/公益財団法人富山県文化振興財団
[開館]2017年
[施設概要]展示室(6室)、TADギャラリー、アトリエ、オノマトペの屋上ほか
黒部市美術館│富山県黒部市
“地域とつながる美術館”として新境地
人口約39,000人の黒部市にある小さな美術館として、地域全体を展示場として捉える屋外展示や近隣施設と連携したサテライト展示を展開。現代作家が地域をリサーチした独自の展示会やYouTube配信を含む屋外展示作品《infinity〜mirage》などにより豊かな地域発見を牽引。子どもたちへの出前授業にも意欲的に取り組み、地域とつながる美術館として新たな道を拓いた。
[運営]公益財団法人黒部市国際文化センター
[開館]1994年
[施設概要]展示室(229.9㎡)、展示コーナーほか
岐阜県県民ふれあい会館 サラマンカホール│岐阜県
“専門性と地域性”の両立を実現
世界的オルガン建造家・辻宏製作によるパイプオルガンを備えた比類のないクラシック音楽専門ホール。一流の音楽家の鑑賞機会を提供するだけでなく、地域の音楽家の起用、子どものためのオペラ、0歳からのコンサート、少年少女合唱団、安価な料金の「フラットシリーズ」、弦楽器貸与事業など、普及・育成事業を意欲的に展開。専門性と地域性の両輪により、音楽文化の振興と普及に貢献した。
[運営]ふれあいファシリティズ
[開館]1994年
[施設概要]コンサートホール(708席)、リハーサル室ほか
神戸文化ホール│神戸市
撮影:小澤秀之
“文化のホームグラウンド”として尽力
吹奏楽やダンスなど学校や市民の文化活動の拠点となり、全国洋舞コンクールの会場としても親しまれてきた神戸の文化振興のシンボル。演劇・ダンスのプロデュース公演のほか、ホール専属の室内管弦楽団と混声合唱団を有し、定期演奏会、地域コンサート、アウトリーチなどを意欲的に展開。また、国際フルートコンクールにも取り組み、50年の長きにわたり文化による地域づくりに貢献した。
[運営]公益財団法人神戸市民文化振興財団
[開館]1973年
[施設概要]大ホール(2,043席)、中ホール(904席)、リハーサル室、多目的室ほか