地域交流プログラム(アウトリーチ、公募ワークショップ)を実施するAプログラム、市民参加作品 を創作し上演するBプログラム、アーティストのレパートリー作品を上演するCプログラムを、年度ごとに選択して継続的に事業の実施が可能な「ダン活」。今年度の実施団体は11団体。6月から各地で事業がスタートしています。
京都府(京都府立けいはんなホール)では昨年のBプログラムに引き続き、地域とダンスの関わりが継続することを目指しAプログラムを実施しました。アウトリーチは小学校のほか、大阪関西万博と同時にこの地域で開催される「けいはんな万博」に向け、市民活動がより活性化されるよう地域団体や研究所を対象に実施。文化学術研究都市という立地ならではの参加者に向けて、表現の自由さや楽しさだけでなく、身体動作としての側面から自己調整や空間把握などについてアーティストとの意見交換も行われ、科学と文化の融合による地域の新たな結びつきが生まれる機会となりました。公募ワークショップでは前日までのアウトリーチ参加者の申し込みが急遽増えるなど、ダンスや表現活動への興味関心の広がりが伺えました。
浦添市(アイム・ユニバース てだこホール)では、コロナ禍による2度の延期を経てBプログラムを実施し、2歳から映像出演の100歳まで約60人の出演者と、米軍基地の近くで栄えてきた屋富祖という地域の過去・現在・未来を描いた作品を上演しました。創作はチームごとにワークショップ形式で取り組み、出演者の発想から生まれた動きや地域で踊られている踊り、歌をアレンジしてシーンに取り入れました。また、参加団体のひとつである珠算学校には、浦添市長をはじめ多くの方が通ってきた歴史があり、フラッシュ暗算も組み込まれたシーンは公演後のアフタートークでも話題になりました。公募ワークショップでは、幼児から大人まで障がいの有無に関わらず、動くこと・表現することを楽しみ、「ばりあふり~ダンスわくわく体験会」の名称どおりの場となりました。
これから実施予定の団体も、工夫を凝らしたプログラムを企画しています。ぜひ、お近くで行われるダン活の取り組みにご注目ください。
●令和6年度公共ホール現代ダンス活性化事業(ダン活)実施団体(主会場/アーティスト/日程)
◎Aプログラム
•京都府(京都府立けいはんなホール/中村蓉/6月26日~29日)
•三重県津市(津市久居アルスプラザ/長与江里奈/9月18日~21日)
•高知県四万十市(四万十市総合文化センター/藤田善宏/10月23日~26日)
◎Bプログラム
•沖縄県浦添市(アイム・ユニバース てだこホール/マニシア/6月6日~10日、27日~30日)
•静岡県菊川市(菊川文化会館アエル/井田亜彩実/7月12日~14日、9月18日~23日)
•茨城県日立市(日立シビックセンター/大島匡史朗/7月13日~15日、8月5日~10日)
•長野県喬木村(曙月庵/康本雅子/8月17日~20日、10月16日~20日)
•鹿児島県与論町(与論町砂美地来館/長与江里奈/2025年1月17日~19日、2月19日~24日)
◎Cプログラム
•千葉県市川市(市川市文化会館/浅井信好/12月12日~15日)
•熊本県天草市(天草市民センター/康本雅子/2025年2月20日~23日)
•山形県大石田町(大石田町町民交流センター 虹のプラザ/浅井信好/3月20日~23日)
公共ホール現代ダンス活性化事業に関する問い合わせ
芸術環境部 管藤・永田
Tel. 03-5573-4067・4077
dankatsu@jafra.or.jp