令和3年度から始まった公共ホール邦楽活性化事業。4年目となる今年度は6団体が事業を実施する予定です。5月15日～17日の3日間、実施団体を対象とする全体研修会を開催しました。
福田修志さん（リージョナルシアター事業派遣アーティスト）による演劇ワークショップで幕を開けた研修会。最初は緊張感が漂っていた会場も、コミュニケーションワークにより徐々に心がほぐれ、コーディネーターも交えた物語をつくるグループワークでは、時折笑い声が交る中で、それぞれの個性があふれる物語が出来上がり、会場は温かい雰囲気に包まれました。コーディネーターとの親交を深めた担当者たちは、その後、アウトリーチや邦楽の基礎についてのレクチャーを受講しました。
2日目には、文京シビックホールにて、地域に派遣される令和6・7年度登録演奏家の大萩康喜さん、森梓紗さん、安嶋三保子さんが助演者と共に渾身のプレゼンテーションを披露しました。短い時間の中でそれぞれの魅力を存分に盛り込んだ内容に、担当者も目を輝かせていました。続いて、担当者から演奏家に向けた、地域についてのプレゼンテーションでは、パワーポイントや動画を用いながら地域の魅力を発表。担当者の熱い想いも相まって、情景が掻き立てられ、その後の交流会では、演奏家と担当者間で話が弾み、企画のアイディアも膨らみました。
3日目は、研修会の総まとめとして、グループに分かれて実際に企画を検討。担当者は、地域の課題や資源について深く考えた上で、どこで・誰に・どのようにして邦楽の演奏を届けるか、いかに住民と演奏家との出会いの場をつくるかなど、グループ内でアイデアを出し合いました。最後には一人ずつ企画を発表。言葉にすることでその想いがより明確なものとなり、また互いのアイデアに耳を傾ける機会にもなりました。
この3日間の研修を経て、地域資源を再発見したり、企画づくりのヒントを得た担当者が、演奏家と協同でどのように企画を実現していくのか、今後の邦楽事業の取り組みにもぜひご注目ください。
令和6年度公共ホール邦楽活性化事業 実施団体一覧（全6団体）
•福島県白河市
•兵庫県養父市
•福岡県中間市
•熊本県益城町
•宮崎県都城市
•沖縄県名護市
問い合わせ
芸術環境部 森永
Tel.03-5573-4069
hougaku@jafra.or.jp