地域創造では、文化・芸術による地域づくりへの理解を深めていただくため、全国市町村国際文化研修所(JIAM)、総務省、内閣府との共催により「市町村長特別セミナー『地域経営塾』」を実施しています。今年は11月1日、2日の2日間にわたって開催され、1日目には文化・芸術によるまちづくりに関する講義と、おんかつ支援登録アーティストによるアウトリーチ体験(ミニコンサート)を実施しました。
有限会社イデア 代表取締役の大月ヒロ子さんによる講義は、「廃材・端材が教えてくれる地域の文化・歴史・魅力」と題し、廃材・端材を活用した地域振興のあり方について考えました。事例紹介の中で、本来なら捨てられてしまう多種多様な廃材を分類・整理することでそれを新たな「素材」に生まれ変わらせ、服やぬいぐるみ、おしゃれなインテリアへと変化させていました。またこの取り組みを老若男女の地域住民と一緒に行うことで、普段関わりの少ない年代との交流を生み、地域の賑わい創出の機会となっています。大月さんの廃材・端材を使ったさまざまな取り組みに、参加者は熱心に耳を傾けていました。
講義に続いて行われた、箏奏者の片岡リサさんによるアウトリーチ体験は、音の鳴る仕組みや、琴柱、奏法を軽快なトークとクイズを交えながらわかりやすく紹介しました。
宮城道雄の『汽車ごっこ』では汽車の発着する様子を箏の奏法を使って表現し、音で情景を感じる素敵なアウトリーチとなりました。最後の曲『アメージング・グレイス』では歌唱しながらの演奏で、会場全体が一体感に包まれました。