一般社団法人 地域創造

平成30(2018)・令和元(2019)年度「市町村立美術館活性化事業」報告

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左:展示室の様子
(上田市立美術館)
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中:ワークショップ「木によるリトグラフ」
(安城市民ギャラリー)
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右:「簡単!!修正液で描くスピード版画教室」
(須坂版画美術館・平塚運一版画美術館)

 平成30(2018)・令和元(2019)年度市町村立美術館活性化事業「見て、感じて、遊ぼう!はんが遊園地─府中市美術館のゆかいな創作版画コレクションより─」展が、上田市立美術館(2019年4月20日〜6月2日)、安城市民ギャラリー(6月8日〜7月15日)、掛川市二の丸美術館(7月20日〜9月1日)、須坂版画美術館・平塚運一版画美術館(9月12日〜10月29日)、勝央美術文学館(11月9日〜12月1日)にて開催されました。
 19回目となる今回は、府中市美術館のご協力のもと、創作版画コレクションの中でも作品の温かみやおかしみに着目し、選りすぐりの愉快な作品約100点の展示が実現し、多くの方々に作品をご覧いただきました。知識だけではなく感性で楽しくみてもらいたいという担当学芸員の思いから、作品のイメージに沿って作品を分類して展示しました。作品解説では、学芸員が作品の登場人物になり切ってその作品のおかしみを紹介し、展示室内では、版画の多色刷りを体験してもらうためのスタンプラリーを設置するなど工夫を凝らしました。来館者からは「難しくなく、子どもと一緒に楽しくみることができた」、「学芸員の作品解説がユニークで面白かった」などの声をいただきました。

 

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上:「ギャラリートーク」
(掛川市二の丸美術館)
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下:宝井琴鶴講談会「創作版画講談」
(勝央美術文学館)

 そのほか、巡回各館ではそれぞれの地域の版画文化を知ってもらうコーナーも展開。例えば、掛川市二の丸美術館では、明治時代に掛川茶を輸出する際の木箱に貼られた、木版多色刷りのラベル『蘭字』を展示。掛川市の文化と生活の中の身近な版画を紹介しました。

 またこの事業では、展覧会の開催のみならず、企画内容に即したワークショップ等の地域交流プログラムを実施しています。勝央美術文学館では、講談師の宝井琴鶴さんの協力のもと、この巡回展のためのオリジナル講談イベントを開催。地域版画コーナーで現代作家を取り上げた安城市民ギャラリーでは、ワークショップでも作家によるプログラムを多数実施しました。その他の美術館も、開くと絵が変わるからくりカードを版画でつくるワークショップ(上田市立美術館)や、消しゴムはんこづくり(掛川市二の丸美術館)、修正液で描くスピード版画教室(須坂版画美術館・平塚運一版画美術館)など、地域の方が気軽に版画にふれあえるイベントを開催しました。
 本事業は、地域創造の提示した企画案を、開催各館の学芸員が、貸出協力館アドバイザーの助言のもと、学芸会議等で議論を重ねながら具体化していきます。他館の学芸員と共同巡回展づくりを通して連携を深め、ノウハウを共有し、多くの成果をもたらす事業となりました。
令和元(2019)・2(2020)年度市町村立美術館活性化事業では、「瀬戸蔵ミュージアム・瀬戸市美術館所蔵 瀬戸焼 受け継がれる千年の技と美」展を、江別市セラミックアートセンター、東根市公益文化施設まなびあテラス、不二竹鼻町屋ギャラリー、四日市市文化会館にて開催予定です。また令和4(2022)年度開催の市町村立美術館活性化事業の参加館募集は、2020年6月頃を目処に行う予定です。地域創造ホームページをご確認の上、ふるってご参加ください。

平成30(2018)・令和元(2019)年度公立美術館活性化事業【市町村立美術館活性化事業】
「見て、感じて、遊ぼう!はんが遊園地─府中市美術館のゆかいな創作版画コレクションより─」

[主催]第19回共同巡回展実行委員会ほか
[特別協力]府中市美術館
[会場]上田市立美術館(長野県上田市)、安城市民ギャラリー(愛知県安城市)、掛川市二の丸美術館(静岡県掛川市)、須坂版画美術館・平塚運一版画美術館(長野県須坂市)、勝央美術文学館(岡山県勝央町)
[助成](一財)地域創造

公立美術館活性化事業に関する問い合わせ

総務部 高野
Tel. 03-5573-4143

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