一般社団法人 地域創造

令和元(2019)年度「リージョナルシアター事業」スタート

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昔の写真について地域の方からお話を聞く様子(京都府、派遣アーティスト:ごまのはえ(右から3人目)

 演出家等を公共ホールに派遣し、ホール職員と共にアウトリーチやワークショップを企画・実施するリージョナルシアター事業。今年度は、秋田県能代市、京都府、愛媛県松山市、大分県九重町、宮崎県門川町の5地域で開催します。この事業では、演劇の幅広い可能性についてホール職員の理解を深め、演劇による地域活性化の試みを後押しすることを目的としています。街の規模もホールのミッションもさまざまな中で、5名の派遣アーティストが各々の担当地域でホール職員と対話を重ねながら検討した企画が、順次スタートしました。
 京都府(派遣アーティスト:ごまのはえ)では、町の昔の写真から想像した短い台本をつくり、その台本に民族楽器や手づくり楽器で効果音を付けた朗読劇をつくるワークショップを実施しました。朗読劇の発表では、子どもたちが真剣に効果音を付ける姿や、乳児をあやしながら朗読に参加したお母さんの姿が大変印象的でした。発表会後に実施した座談会では、発表した子どもに「上手だったね」と声が掛かったり、昔のことに思いを馳せるお客さんの言葉に、事業担当の伊藤佐和子さんからは「まさにこの地域で埋もれていたことが、本事業を通して舞い上がった」とコメントがありました。
 また九重町(派遣アーティスト:福田修志)では、小学校でのアウトリーチを2校で実施。そのうち1校は全校生徒が25人という小規模校だったため、全員で一緒にワークショップを行い、最終的には3つの班に分かれて物語をつくりました。先生からは「普段の授業とは違う児童の様子が見られて、こちらにも発見がありました」との声もありました。事業担当の畑山伸恵さんは今後の目標として、「町内すべての子どもがアウトリーチを受けられる機会を設けたい」と話してくれました。
 今後も引き続き3地域での実施が控えています。興味のある方はぜひ視察していただければと思います。

 

●令和元(2019)年度リージョナルシアター事業
◎参加団体
・NPO法人能代市芸術文化協会(能代市文化会館)
・株式会社けいはんな(京都府立けいはんなホール)
・(公財)松山市文化・スポーツ振興財団(松山市総合コミュニティセンター)
・九重町教育委員会(九重文化センター)
・(公財)門川ふるさと文化財団(門川町総合文化会館)
◎派遣アーティスト
・多田淳之介(東京デスロック主宰、演出家)
・田上豊(田上パル主宰、劇作家・演出家)
・有門正太郎(有門正太郎プレゼンツ主宰、演出家・俳優)
・福田修志(F’s Company代表、劇作家・演出家)
・ごまのはえ(ニットキャップシアター代表、劇作家・演出家・俳優)
◎アドバイザー
・内藤裕敬(南河内万歳一座座長、劇作家・演出家)
・岩崎正裕(劇団太陽族代表、劇作家・演出家)
◎問い合わせ
芸術環境部 藤原
Tel. 03-5573-4124

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