一般社団法人 地域創造

地域創造設立25周年ご挨拶

地域創造は25周年を迎えました。

 地域創造は、「文化・芸術の振興による創造性豊かな地域づくり」の支援を目的に、1994年9月30日に設立されました。地方公共団体、公立文化施設、地域の文化・芸術の担い手の皆様のご理解・ご協力により、これまでさまざまな事業に取り組むことができたことを心から感謝申し上げます。

 2017年の「文化芸術基本法」の制定や、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会、2025年には大阪万博の開催など、地域の文化・芸術を巡る環境も変化の時を迎えています。こうした変化の中、地域創造も時代に即した見直しを図りながら、事業の推進を図ってまいりたいと考えております。引き続きのご支援・ご協力をお願い申し上げます。

実績件数で振り返る地域創造のあゆみ

 地域創造は、①地域における文化・芸術活動を担う人材の育成(研修交流事業)、②公立文化施設の活性化の支援(公共ホール等活性化支援事業)、③地域伝統芸能の保存・継承の支援(地域伝統芸能等保存事業)、④地域の文化・芸術環境づくりに関する情報発信・調査研究(情報交流・調査研究事業)を事業の4つの柱としてこれまで実施してまいりました。主な実績を簡単にご紹介します。

研修交流事業

 公立文化施設の職員を対象とした実践的な研修を実施し、「ステージラボ」(アートミュージアムラボ含む)の受講生は3,190人を数えます。また、演劇の手法を使ったワークショップを行う「リージョナルシアター事業」は34団体で実施され、それぞれの地域の劇場・ホール、美術館等の運営に活用されています。

公共ホール等活性化支援事業

 公立文化施設の事業に対する支援として、クラシック音楽を地域に届けるアウトリーチ事業とホールでの公演を行う「おんかつ」は370団体、おんかつと同様の枠組みでコンテンポラリーダンスの新しい表現にふれる機会を提供する「ダン活」は136団体へアーティスト、コーディネーターの派遣を行ってきました。また、複数の公共ホールが共同して演劇の巡回公演と地域交流プログラムを行う「演劇ネットワーク事業」では23作品が上演され、171団体が参加、公立美術館による共同巡回展を支援する「公立美術館活性化事業」では58の巡回展が行われ、193館が参加しました。地方公共団体等が主体的に取り組む地域の文化芸術活動に対する助成は4,600件となっています。そのほか、「邦楽地域活性化事業」では邦楽の魅力にふれる機会を提供するなど、公立文化施設や地方公共団体が行う自主的な文化芸術事業の取り組みを支援してきました。

地域伝統芸能等保存事業

 全国各地の伝統芸能や古典芸能が一堂に会する「地域伝統芸能まつり」では、190件の祭りや伝統芸能を上演してきました。また、地域の伝統芸能を映像に記録保存する事業の支援を行い、ウェブサイト「地域文化資産ポータル」では現在544件の映像資料をご覧いただけます。

情報交流・調査研究事業

 「地域創造レター」、雑誌「地域創造」の発行や「地域創造フェスティバル」、ウェブサイト等による情報発信を継続するとともに、調査研究事業として、約5年ごとに行う「地域の公立文化施設実態調査」のほか、変化する環境のなかで関心の高い事柄をテーマに年次調査を行っています。また、財団設立10周年を機に、地域における創造的で文化的な表現活動のための環境づくりに特に功績のあった公立文化施設を顕彰するため、平成16(2004)年度から「地域創造大賞(総務大臣賞)」を実施し、これまで全国116件の公立文化施設が受賞しています。

 今後も、文化・芸術に対する社会的な期待の高まりや環境の変化にも着実に応えられるよう、地方公共団体や公立文化施設の皆様のニーズを汲み取り、地方が自ら考えていく元気で創造性豊かな地域づくりを支援していきます。

※実績数は平成30(2018)年度までの延べ件数

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