演出家を公共ホールに派遣し、アウトリーチやワークショップを実施するリージョナルシアター事業。今年度は岩手県西和賀町(西和賀町文化創造館)、茨城県牛久市(牛久市中央生涯学習センター)、埼玉県東松山市(東松山文化まちづくり公社)、埼玉県秩父市(秩父宮記念市民会館)、新潟県魚沼市(魚沼市小出郷文化会館)、愛知県小牧市(小牧市市民会館)、愛知県武豊町(武豊町民会館)、三重県鈴鹿市(鈴鹿市文化会館)、岡山県(岡山県天神山文化プラザ)の計9地域で開催しました。街の規模もホールのミッションもさまざまな中で、5名の派遣アーティスト(多田淳之介、田上豊、有門正太郎、福田修志、ごまのはえ)は各々の担当地域において、ホール担当者と対話を重ねながらプログラムをつくっていきました。
牛久市では、地域の劇団「百景社」と協働して「ファシリテーター養成ワークショップ」を実施。派遣アーティストの多田さんと共に、ワークショッププログラムの開発を目指しました。実際に小学校で実施したアウトリーチでは、劇団メンバーにアシスタントとして参加してもらうなど、実地経験も積んでもらうことができました。事業担当の中島祥子さんは「小学校アウトリーチは来年度も継続して実施する予定なので、劇団との連携を強め、二人三脚でプログラムをつくっていきたいです」と今後の展望を話してくれました。
また、小牧市では戦国時代の合戦「小牧・長久手の戦い」を参加者で再現するワークショップを実施。親子で参加する人が多く、キャンセル待ちが出るほどの人気となりました。地域資源を生かした内容とすることで、普段は演劇に馴染みのない層にもアプローチすることができました。
このように当事業は、多様なプログラムによってホールと地域の抱えるさまざまな課題や資源と向き合うことができます。2020年度の参加団体募集は後日詳細をお知らせいたします。多くの応募を心よりお待ちしております。
●リージョナルシアター事業に関する問い合わせ
芸術環境部 演劇担当
Tel. 03-5573-4124