地域創造では、地域の重要な資源である地域伝統芸能の保存・継承・活用を支援しています。なかでも、日本各地域の伝統芸能と古典芸能がNHKホールに一堂に会し、個性豊かでさまざまな芸能が歴史的・地域的な解説とともに披露される「地域伝統芸能まつり」は、日本の芸能の素晴らしさや地域の伝統の重みを再認識する機会として高く評価されています。
平成12年度から毎年開催されてきたこのまつりでは、これまで、全国47都道府県から183演目が披露されました。19回目となる今年のテーマは、「躍る(おどる)~身も、心も、弾む。~」。テーマに沿った、日本各地域の伝統芸能7演目と古典芸能1演目をご紹介します。
◎出演予定の地域伝統芸能・古典芸能(出演順)
行祭事名または演目 | 地域または出演者 | 県単位でみた場合の出演回数等 |
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盛岡さんさ踊り | 盛岡市(岩手県) | 2年連続11回目 |
熊本新町獅子舞 | 熊本市(熊本県) | 2年ぶり5回目 |
八木節 | 足利市(栃木県) | 12年ぶり2回目 |
花輪ばやし | 鹿角市(秋田県) | 2年ぶり8回目 |
狂言『呼声』(大蔵流) | 山本東次郎ほか | - |
三作神楽 | 周南市(山口県) | 12年ぶり3回目 |
早稲谷鹿踊 | 気仙沼市(宮城県) | 3年ぶり6回目 |
長崎くんち龍踊 | 長崎市(長崎県) | 9年ぶり4回目 |
●第19回地域伝統芸能まつり プログラム紹介(予定)
*演目は変更される場合もありますのでご了承ください。
岩手県盛岡市
盛岡さんさ踊り(もりおかさんさおどり)
さんさ踊りは、藩政時代から受け継がれてきた踊りで、地域ごとに踊りや太鼓のリズムが異なり、盆踊りとして盛んに踊られてきました。1978年からは踊りを統一した「盛岡さんさ踊り」が毎年8月1日から4日まで開催され、今ではすっかり盛岡の夏のメインイベントとして定着しています。4日間で、踊り手、笛、太鼓合わせて延べ3万5千人ほどの群衆となり、勇壮な太鼓パレードと優雅な舞いが、盛岡の夏の夜を彩ります。また、2014年には「和太鼓同時演奏の世界記録」を奪還し、再び世界一の太鼓の祭りとなりました。
熊本県熊本市
熊本新町獅子舞(くまもとしんまちししまい)
1607年熊本城築城の折、城内の町人町として新町は生まれました。そこで住民がお祝いとして奉納したのが新町獅子舞の始まりと伝えられています。後に、江戸中期の享保年間から藤崎八旛宮の秋季大祭に奉納されてきたものです。藤崎八旛宮例大祭では、先ず「獅子の飾卸」と称する清めのお祓いがあり、「天拝」と称する神事の舞が厳かに演じられます。さらに牡丹の花車を中央に引き出して、「牡丹の舞」が豪華絢爛かつ勇壮に演じられます。「牡丹の舞」は、地元の役者らによって新たな獅子舞が伝授されたことが始まりで、後に手直しされ、明治期に完成し今日に至っています。
栃木県足利市
八木節(やぎぶし)
八木節の発祥は、例弊使街道の宿場「八木宿」で、江戸末期から明治初期にかけて遊女の間で歌われていた『くどき節』を、渡辺源太郎(初代堀込源太)が荷馬車を引きながら早口に唄い替えたものがそのルーツといわれています。源太は稀な美声の持ち主で、街道沿いの人々は仕事の手を休めて聞き惚れたと伝えられています。大正初期には、レコードが発売され、当時としては驚異的な枚数の売上げを記録。さらにはラジオ放送の効果で八木節は全国に広まることとなりました。
秋田県鹿角市
花輪ばやし(はなわばやし)
花輪ばやしは、幸稲荷神社の祭礼において奉納される祭礼ばやしで、昭和35年から花輪神明社の祭礼が合流し現在の10町内による運行形式になった日本一の祭り囃子とも称賛される鹿角市最大の祭りです。8月19日・20日は、絢爛豪華な十の屋台が集合し、競演を繰り広げます。地元の人はもちろん観光客も訪れて、華やかな賑わいを見せます。平成26(2014)年3月に「花輪祭の屋台行事」として国の重要無形民俗文化財に指定。平成28(2016)年11月に「山・鉾・屋台行事」のうちの一つとしてユネスコ無形文化遺産に登録されました。
[出演]山本東次郎ほか
狂言『呼声』(大蔵流)(よびごえ)
無断欠勤が続いた太郎冠者の私宅に、腹を立てた主人と次郎冠者がやって来ます。しかし、本人は居留守を決め込んで出てきません。「留守を預かる隣の者」と応えた声が太郎冠者の声と気づいた主人たちは流行のさまざまな音曲を使って呼んでみます。「太郎冠者どの内にござるか。内にござらばお目にかかろ」「太郎冠者どの留守でござる。ご用ござらば仰せおかれ」。最後、「踊り節」で浮き浮きと楽しく呼声を始めると、主従三人は夢中になって踊り出してしまいます。さて、結末はどうなりますか…。
山口県周南市
三作神楽(みつくりかぐら)
三作神楽は、和田三作地区に古くから伝承され、7年目ごとの式年祭で地元河内社に奉納されている神楽舞。大宝年間(701~703年)に飢饉と疫病に見舞われた際に、河内社に五穀豊穣と疫病退散を祈願したところ、村に平和が訪れたため、そのお礼に三村落総出で神楽を奉納するようになったのが始まりと伝えられています。神殿を設け、神迎えをして23の神楽舞を奉納するこの神楽は、神祭りの古風な形をとどめ、中世の華やかな芸能を取り入れて祭りの興奮を高めています。国指定重要無形民俗文化財。
宮城県気仙沼市
早稲谷鹿踊(わせやししおどり)
気仙沼市早稲谷地区に伝わる8頭の鹿踊りです。記録には1827年、東磐井郡大原山口(現岩手県一関市大東町)の喜左衛門よりこの地に伝承されたものといわれています。毎年旧暦6月24日の前後に、地区内にある「甘酒地蔵尊」の祭典に奉納される祖先の霊を供養する念仏踊りです。背中に竹を削って結束した4メートル以上のササラを立て、腰太鼓をさげ、唄いながら勇壮に踊ります。この太鼓のリズムは躍動的で、早稲谷鹿踊独特のものといわれています。宮城県指定無形民俗文化財。
長崎県長崎市
長崎くんち龍踊(ながさきくんちじゃおどり)
龍踊は、日本三大祭の一つとして全国的に有名な諏訪神社の大祭「長崎くんち」の奉納踊(国指定重要無形民俗文化財)の一つで、勇壮な伝統芸能として広く知られています。龍踊は、中国で五穀豊穣を祈る雨乞い神事に始まったものといわれており、当時の本籠町の町民が唐人たちの指導を受け、三百余年の間に踊り方が非常に巧みになり、日本独特の巧妙な演技を見せるに至りました。長さ20mの龍体が唐服を着た玉使いが操る玉を追って独特な唐楽拍子に合わせて、まるで生きているかのように舞う様は実に壮観です。
[日時]平成31年2月24日(日)
午後2時30分開演(午後1時30分開場)
[会場]NHKホール(東京都渋谷区神南2-2-1)
[入場]無料
[主催]地域伝統芸能まつり実行委員会 一般財団法人地域創造
[後援]総務省、文化庁、観光庁、NHK
[協力]日通旅行株式会社
◎応募方法
平成31年1月31日(木)必着
※応募多数の場合は抽選。発表は本人に直接通知します。
1. インターネット(パソコン、携帯電話等)募集サイトからご応募ください。
http://www.jafra.or.jp/matsuri/
2. はがき
往復はがきに①~⑦を明記の上、下記事務局までお送りください。
①郵便番号 ②住所 ③氏名 ④年代 ⑤性別 ⑥電話番号 ⑦入場希望者数(はがき1枚につき2名まで)
[応募先]
〒150-0047 東京都渋谷区神山町5-5 NRビル5F
「地域伝統芸能まつり」観覧応募事務局
※ご応募いただいた個人情報は、本事業の抽選、当・落選告知および個人を特定しない統計資料の作成の目的のみ使用します。また、事前の承諾なく個人情報を業務委託先以外の第三者に開示・漏洩しません。
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