夏フェス以降も全国各地で開催されている多彩なアートプロジェクトを紹介します。
※開催地の北から順に掲載。
[会]は会場、[問]は問い合わせ先です。
(は地域創造助成事業)
青森県八戸市
10月20日~11月11日
なんごう小さな芸術祭
2011年から実施してきた、アートで地域の魅力を再発見するプロジェクト。捕鯨漁従事者が多くいた地域の歴史をテーマにした中屋敷法仁の新作演劇作品や、地元えんぶり組の伝承を独自に解釈した大駱駝艦の舞踏作品、市民と一緒に制作した岡博美の染色作品の展示など、さまざまなジャンルのプログラムを、ゆっくりじっくりと楽しむ芸術祭となっている。
[会]八戸市南郷文化ホール、朝もやの館、舘のやかた ほか
[問]八戸市南郷文化ホール
Tel. 0178-60-8080
秋田県秋田市
9月21日~10月14日
U18クリエイティブキャンプ
高校生ならではの視点で秋田の文化資源を掘り起こし、観光・文化振興の向上することを目的に、ユニークな合宿プランを公募。13件の応募から選出した高校生グループ3団体が8月に県内各所で合宿を実施。プランは「千人へのインタビュー」(都立荒川商業)や「長野と秋田の祭りを融合し、新しいお祭りをつくる」(エクセラン高校)、「里親の理解促進を目的に親と暮らせない子どもたちとゆるキャラをデザイン」(大阪市立工芸高校ほか)。9月には合宿の様子を写真や映像で報告する成果展を実施する。
[会]秋田公立美術大学 サテライトセンター(秋田駅西口 フォンテAKITA6階)
[問]秋田公立美術大学、アーツセンターあきた
Tel. 018-888-8137
山形県山形市 9月1日~24日
みちのおくの芸術祭
山形ビエンナーレ2018
山形市で2年に一度開催されている現代アートのフェスティバル。会期中の金・土・日・祝日に開催され、国の重要文化財「文翔館」をメイン会場とし、多彩なプログラムを展開する。「山のような」をキーワードに、郷土が生んだ世界的な絵本作家として知られる荒井良二芸術監督の下、ゲストアーティストや市民が山形を表す作品を提示する。
[会]文翔館ほか市内各所
[問]山形ビエンナーレ事務局
Tel. 023-627-2091
東京都豊島区
9月1日~12月9日
東京芸術祭
東京の多彩で奥深い芸術文化を通し世界と繋がることを目指して、2016年にスタートした都市型総合芸術祭。3回目の今年から宮城聰総合ディレクターを筆頭にした「プランニングチーム」を結成。国内外のアーティストによる作品を上演する芸術祭直轄プログラムが加わった約30の幅広いプログラムが展開される。
[会]東京芸術劇場、あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)、池袋西口公園ほか
[問]東京芸術祭組織委員会事務局
Tel. 03-6388-0119
横浜市
9月21日~10月28日
黄金町バザール2018─フライング・スーパーマーケット
“街”という日常の空間を舞台に、2008年にスタート。11回目の今回は、7カ国17組のアーティストが滞在制作した作品展示に加え、黄金町のアートシーンを紹介する特別プログラムを展開。川や高架下、公共空間、地域の商店などを架空のスーパーマーケットに見立て、「地産」で「新鮮」で多様なアート作品が並ぶ。
[会]京急線日ノ出町駅~黄金町駅間の高架下スタジオ、周辺のスタジオ、地域の商店、屋外空地ほか
[問]黄金町エリアマネジメントセンター
Tel. 045-261-5467
神奈川県逗子市
10月12日~28日
逗子アートフェスティバル2018
逗子市の緊急財政対策により、一度は開催が白紙になったが、自主開催を求める20~70歳代の市内外から集まった人々によるコミュニティ「逗子アートネットワーク(ZAN)」によって、クラウドファンディングを活用した開催が決定。「MIRRORBOWLER」「池子の森の音楽祭」などの運営側の企画や、地元アーティストの発掘・支援を目的にした「アートフォリオ展」と自立した企画を公募する「自由企画」の2つの公募企画がある。
[会]亀岡八幡宮、池子の森自然公園400mトラック、逗子会館、逗子銀座商店街等
[問]逗子アートフェスティバル実行委員会
Tel. 046-873-1111(内線:278)
長野県上田市
9月15日~11月11日
上田街中演劇祭2018
今回で2回目となる街中演劇祭。招聘した劇団と地元劇団を同じ土俵で紹介し、地域の演劇シーンの活性化を図る。アーティスト・イン・レジデンスとして、おなじみの戯曲を長野県バージョンにアレンジし、招聘俳優と地元劇団のコレボレーションで公演するなど、地方と都市の関係性についても問いかける試み。
[会]犀の角、26bldg.、スタジオセブンツー、ノキロソーコほか
[問]シアター&アーツうえだ
Tel. 0268-71-5221(7:30 ~10:00 /16:00~21:30、月曜定休)
静岡県静岡市・富士市・富士
宮市 10月27日~11月25日
駿河の国の芸術祭 富士の山ビエンナーレ2018
富士山を一望できる静岡県富士市、富士宮市、静岡市3市の魅力を現代アートを通じて再発見する芸術祭。創造性あふれる次代の「若手作家の育成の場」、文化資源の発掘と再認識をアプローチする「地域に眠る文化や歴史とアートの融合」、参加者すべてが地域に愛着と誇りをもてる「市民とアーティストと鑑賞者との相互交流」をテーマに掲げ、各市の歴史的建造物や産業遺構などを舞台に著名作家の作品展示や地域住民とのプロジェクトなどが展開される。
[会]静岡市・富士市・富士宮市の歴史的建造物・産業遺構・空き家・空き地ほか
[問]富士の山ビエンナーレ実行委員会(ヤツクラ内)
Tel. 0545-81-0063
愛知県豊田市
9月15日、16日、22日、23日
Recasting Weeks(リキャスティング・ウィークス)『HYBRID BUNKASAI』
アーティスト・ユニットNadegataInstant Partyがディレクターを務める「とよた市民アートプロジェクト」のアートプロジェクト。2017年から開始され、第3弾企画となる『HYBRID BUNKASAI』は、廃校になった高校を舞台に文化芸術の発表の場をつくり出す試み。公募によって集まった約30団体が音楽やダンス、アート作品などを出展する。
[会]旧豊田東高校
[問]とよた市民アートプロジェクト推進協議会事務局
Tel. 0565-34-6631
京都市
10月6日~28日
KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2018
2010年に始まった京都初の国際舞台芸術フェスティバル。9回目を迎える今年は女性アーティストおよび女性性をアイデンティティの核とするアーティスト/カンパニーに焦点を当て、アジア、ヨーロッパ、南北アメリカなどから全12組の作品を公式プログラムとして上演。人間の根源的な生/性に対する視点を通して社会に鋭い問いを投げかける。
[会]ロームシアター京都、京都芸術センター、京都芸術劇場 春秋座、京都府立府民ホール“アルティ”、元離宮二条城ほか
[問]京都国際舞台芸術祭実行委員会
Tel. 075-213-5839
神戸市
9月8日~11月25日
六甲ミーツ・アート 芸術散歩2018
六甲の自然を感じながら、ピクニック気分で現代アートを楽しむことができるアートイベント。9回目となる今回は、安藤忠雄設計の「風の教会(六甲の教会)」を会場に加え、公募アーティストを含む37組の作品が六甲ガーデンテラスほか10会場に展示される。期間中は、ワークショップをはじめとするさまざまなイベントが開催される。
[会]六甲ガーデンテラス、自然体感展望台 六甲枝垂れ、六甲山カンツリーハウスほか
[問]六甲ミーツ・アート芸術散歩2018インフォメーション
Tel. 078-891-0048
兵庫県伊丹市
9月7日~16日
鳴く虫と郷町
江戸時代に親しまれた虫の音を楽しむ「虫聴き」を現代風にアレンジ。伊丹郷町館を中心に、市内文化施設や商店街、街路樹などで約15種3,000匹の虫の音色を楽しめる。また、暗い酒蔵を懐中電灯の灯りで探検しながら虫の音を聞く「鳴く虫と暗蔵(アングラ)」や、伊丹の地酒を虫の音と共に楽しむ「酒樽夜市」など、会期中は市内各所で50を超える関連イベントが開催される。
[会]伊丹市立伊丹郷町館、市内公共施設、周辺商店街各所、三軒寺前広場、市内郵便局ほか
[問]いたみ文化・スポーツ財団
Tel. 072-778-8788
奈良県全域
9月22日~10月7日
奈良・町家の芸術祭 はならぁと2018 こあ
地域価値の発掘作業を通して奈良県の豊かな文化や暮らしを過去から未来に繋ぐアートプロジェクトとして開催され、今年で8回目を迎える。美しい町並みの保存や貴重な町家の利活用など、地域価値の維持・向上を目標とし、今年は、参加アーティストによる滞在制作や、地域住民の声をヒアリングした企画立案を進めている。
[会]奈良県全域
[問]奈良・町家の芸術祭HANARART実行委員会
Tel. 0745-80-2312
鳥取県鳥取市
9月6日~23日
鳥の演劇祭11
劇場だけでなく鳥取市鹿野町内のさまざまな場所で展開する演劇祭。今年で11回目を迎える。国内外の優れた作品の提供と併せて、障がいのある人たちによる上演、大人も楽しめる子どものための上演、若手による上演、コミュニティと共につくった作品など、さまざまな角度から地域ならではの祝祭空間をつくる。
[会]鳥の劇場、鹿野町内各所
[問]鳥の劇場運営委員会
Tel. 0857-84-3612
愛媛県松山市
2017年9月2日~19年2月28日
道後オンセナート2018
日本最古といわれる道後温泉を舞台にしたアートの大祭。「アートにのぼせろ~温泉アートエンターテイメント~」をテーマに、子どもから大人まで自由に感じて、のぼせるほど夢中になれるようなエネルギー溢れる祭りを提案する。期間中は大巻伸嗣や近藤良平ら約25名のアーティストによる道後温泉にオマージュ(賛歌)を捧げた作品が展示・上演される。
[会]道後温泉、その他周辺エリア
[問]道後オンセナート2018案内所
Tel. 089-907-5930
福岡県糸島市
10月20日、21日、27日、28日
糸島国際芸術祭2018 糸島芸農
大都市圏に隣接しながらも、美しい自然と豊かな農業などの生産現場に恵まれ、近年多くのアーティストが移住し注目されている糸島二丈松末地区に、国内外のアーティストが集う芸術祭。2012年から隔年で開催し、4回目となる今回のテーマは「マレビトの通り道」。食や農業といった日常生活の関心事を、アートを通じて表現することで、地域の活性化や魅力の再発見に繋げる。
[会]糸島市二丈松末地区、深江地区ほか
[問]糸島芸術祭「糸島芸農」実行委員会事務局
Tel. 092-325-1773
大分県日田市
10月6日~11月25日
水郷ひた芸術文化祭2018 大巻伸嗣個展『SUIKYO』
昨年から現地でリサーチを重ねてきた現代美術家・大巻伸嗣が、水と森に囲まれた日田の歴史や文化などから着想した新作2点を発表する。また、日田の自然や文化を紹介するオリジナルマップを片手に、作家が惹かれたまちの魅力を追体験することで、より深い作品体験が得られる。関連イベントとして市内で読み聞かせを行う「日田ブックラブ」との市民参加型プロジェクトも。
[会]日田市複合文化施設 AOSE、旧料理屋『盆地』
[問]第33回国民文化祭日田市実行委員会事務局
Tel. 0973-22-6868
大分県別府市
10月6日~11月25日
アニッシュ・カプーア IN 別府
毎年、国際的に活躍する1組のアーティストを別府に招聘し、地域性を活かしたアートプロジェクトを実現する個展形式の芸術祭。「第33回国民文化祭・おおいた2018」および「第18回全国障害者芸術・文化祭おおいた大会」のリーディング事業のひとつとして開催される今回は、大規模な作品で世界中を魅了してきたアニッシュ・カプーアの作品10点以上が展示される。
[会]別府公園
[問]混浴温泉世界実行委員会(BEPPU PROJECT内)
Tel. 0977-22-3560