平成29年度から事業内容をリニューアルしたダン活を、13地域で実施しました。
Aプログラムは4地域が実施しました。アウトリーチ先は学校をはじめ、保育園、学童、児童養護施設など子どもたちを対象にしたものから、地域の高齢者グループ、障がい者支援施設、行政職員や教職員を対象にしたものまで、多種多様な展開が見られました。対象地域を限定し、その地域の異なる複数のコミュニティにアウトリーチを行うことで、体験を共有し関係の構築を行う環境をつくる、といった積極的な試みも見られました。
Bプログラムを実施したのは7地域。その時その場でしか起こりえない体験ができる生の舞台芸術の魅力を、参加者・鑑賞者を含めた各地域の市民の方々、アーティスト、ホールとで共有し、公演を通じて繋がりをつくることができました。廃校になる小学校の児童全員が出演し、皆でひとつのことを成し遂げる経験を味わったり、男子高校生とシニア層の女性が手を繋いで踊るなど、日常ではなかなか出会うことのない人同士の絆を深めることができたりと、それぞれの地域でしかできない公演をつくり上げました。
Cプログラムは、2地域が実施しました。新規客層の開拓や、未知のものに対する新たなインパクトを打ち出すことを目的にアーティストの公演を実施し、その魅力を伝えました。今後の活動や取り組みへの糧となる公演となり、継続的な事業実施への意欲も生まれています。
いずれのプログラムの場合も、ホール、そしてダンスを身近に感じていただき、事業を通じて地域のコミュニティを活性化していくという各担当者の強い意志がうかがえました。普段はホールとは縁遠い存在に対してアプローチを仕掛けていく、異なるジャンルとのコラボレーションを試みるなど、意欲的な挑戦も見られ、ダン活の3つのプログラムの実施を見据えた取り組みが行われました。引き続きダン活を実施するホールのさらなる展開が楽しみです。
平成29年度「公共ホール現代ダンス活性化事業(ダン活)」終了報告
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