第17回地域伝統芸能まつり
17回目の今年は「妖(あやかし) ~惑わされ、引き込まれ、狂わされ~」をテーマに開催
地域創造では、地域の重要な資源である地域伝統芸能の保存・継承・活用を支援しています。なかでも、日本各地域の伝統芸能と古典芸能がNHKホールに一堂に会し、個性豊かなさまざまな芸能が歴史的・地域的な解説とともに披露される「地域伝統芸能まつり」は、日本の芸能の素晴らしさや地域の伝統の重みを再認識する機会として高く評価されています。
平成12年度から毎年開催されてきたこのまつりでは、これまで全国47都道府県から169演目が披露されました。第17回となる今年のテーマは、「妖(あやかし) ~惑わされ、引き込まれ、狂わされ~」。テーマに沿った、日本各地域の伝統芸能7演目と古典芸能1演目をご紹介します。
◎出演予定地域・演目
県
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市/演目
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沖縄県(2年ぶり7回目) | うるま市/エイサー |
和歌山県(10年ぶり2回目) | 御坊市/御坊祭の「獅子舞」「四つ太鼓」 |
岩手県(2年ぶり9回目) | 大船渡市/浦浜念仏剣舞 |
広島県(2年ぶり5回目) | 安芸高田市/ひろしま安芸高田神楽 |
秋田県(6年ぶり7回目) | 羽後町/西馬音内盆踊り |
熊本県(6年ぶり4回目) | 湯前町/東方組太鼓踊り |
東京都(2年ぶり5回目) | 中央区/つきじ獅子祭 |
第17回地域伝統芸能まつり
プログラム紹介(予定)
*演目は変更される場合もありますのでご了承ください。
●沖縄県うるま市
エイサー
エイサーは、本土の盆踊りにあたる沖縄の伝統芸能のひとつ。仏典を広めるために発生した念仏踊りが、次第に姿を変えていったものであり、各地域それぞれに独自の衣装・踊り・掛け声など特色を持つ伝統が受け継がれています。中でも本島中部に位置するうるま市は「伝統エイサーの郷」と言われ、格式のあるエイサーが残っています。演者同士が踊りながら交差し、さまざまな形へと大胆に変化する演舞体系、また、鮮やかな色を取り入れた衣装、男性の大太鼓による力強い踊り、女性によるしとやかな手踊りなど見所満載です。
●和歌山県御坊市
御坊祭(ごぼうまつり)の「獅子舞」「四つ太鼓」
御坊祭は、小竹八幡神社の祭礼で、毎年10月4日(宵宮)・5日(本祭)に行われます。県中部の日高地方最大の祭礼で、大勢の見物客を集め続けています。祭りの起源は定かではありませんが、中世末に中断した後、寛永19(1642)年に「すぐさま祭を行え」と神のお告げがあり再興したと伝えられています。現在は、獅子舞、奴踊、戯瓢踊、雀踊などを奉納しています。また、四つ太鼓と呼ばれる歌舞伎風に化粧した男児を乗せた太鼓台が伊勢音頭に合わせて威勢よく道中を練り歩き、10メートル以上の大幟が力自慢の男性によって見事に差し上げられます。
●岩手県大船渡市
浦浜念仏剣舞(うらはまねんぶつけんばい)
浦浜念仏剣舞は、三陸町越喜来の浦浜地区に伝えられている念仏剣舞です。江戸時代中期または以降に始まったと推測されています。念仏和讃にのせ、ささらが香炉を高く持ち上げ庭をめぐり、踊り手に焼香させる作法、中踊りでの蹲踞、踏み込みの力強さ、後半の剣を振りかざし激しい戦いを演ずる豪放磊落な気風が特長です。東日本大震災では拠点施設が全壊し、道具の大半を流失。一時は継続が危ぶまれたものの、念仏剣舞は「供養」の意味合いが強く、「こういうときこそ」という思いから、百か日の供養のため地域を回り活動を再開しました。
●広島県安芸高田市
ひろしま安芸高田神楽(あきたかたかぐら)
安芸高田市の神楽は、出雲流神楽が石見神楽を経て、江戸期にこの地域に伝えられたと考えられています。また、その過程で、九州の八幡系の神楽や高千穂神楽・備中神楽、さらに中国山地一帯に古くから伝わる農民信仰などの影響を受けて、現在の形態になったといわれています。その特徴は演劇性が強いという点で、極めて大衆的で、のびのびした伝統芸能に発展しました。現在では市内に22の神楽団が神楽を舞い、舞人たちはその技を磨き、神楽の継承と保存に大きな役割を担っています。
●秋田県羽後町
西馬音内盆踊(にしもないぼんおどり)
西馬音内盆踊りは、日本三大盆踊りのひとつです。毎年8月16日から18日の3日間行われ、約10万人の観光客が訪れます。素朴で野趣あふれた囃子とは対照的に、流れるように優美で緩やかな動きの踊りが特徴です。その由来は、700年余り前に源信という修行僧がもたらした豊年祈願の踊りと、慶長6(1601)年に滅びた西馬音内城主小野寺一族を偲んで捧げた供養の踊りが融合したと伝えられています。編み笠や彦三頭巾で顔を覆い、踊る者の顔を露わにしない独特の風体は幻想的で妖しい雰囲気を漂わせ、没我の境地にある踊りは幽玄の世界へと誘います。
●熊本県湯前町
東方組太鼓踊(ひがしかたぐみたいこおどり)
東方組太鼓踊りは、球磨地方に数多く残る「臼太鼓踊り」のひとつで、勇壮な踊りとして知られています。壇ノ浦で敗れた平氏が球磨の地に落ち延びた後、子孫が昔日をしのんで踊り始めたとも、また、相良氏が士気鼓舞を目的に始めたものが豊年踊りの十五夜踊りと結び付いて風流化したものとも伝えられています。かつては、干ばつ時の雨乞いにも踊られ、西南戦争では焼き打ちの災難を逃れ、夜もすがら踊り祈ったという話が残っています。宮崎県側に多くみられる“背負いもの”を付ける臼太鼓と違い、兜をかぶるのも特徴的といえます。
●東京都中央区
つきじ獅子祭(ししまつり)
波除稲荷神社の夏越し大祭「つきじ獅子祭」の始まりは、江戸時代に遡ります。当時、築地は堤防を築いては流される最大の難所でした。そんな折、海面に現れたご神体をお祭りしたところ波風が止み、人々は御神徳のあらたかさに驚き、「龍」「虎」「獅子」の巨大な頭を担いで奉納したのが「つきじ獅子祭」の始まりと言われています。関東大震災で、修理に出していた一対の獅子頭を残し全て焼失してしまったものの、後の昭和2(1927)年に現在の宮神輿が完成し、神輿の祭りが続きます。そして、平成2(1990)年には「天井大獅子」が、平成14(2002)年には「お歯黒獅子」が改めて再興されました。江戸時代以来の大獅子を担ぐ伝統に、新しさを兼ね備えたお祭りです。
古 典 芸 能 |
●狂言 『梟山伏』(ふくろうやまぶし) 山から帰ってきた息子の様子がおかしい。心配になった父親は山伏に祈祷を頼みに行きます。山伏が呪文を唱えて祈り始めると病人は奇妙な動きをし、奇妙な鳴き声を発します。父親によると、息子は山へ行った時に、梟の巣を下ろしたらしい。これは梟が取り憑いたものに違いないと、山伏は重ねて祈ります。ところが、一向に効果はなく、ついには親にまで梟が憑き、ふたりは盛んに鳴き声を発します。強そうなのに何故か無力な山伏と「ホホーン」という梟の鳴き声が笑いを誘う童話的な作品です。しかし、ものが人間に憑くという恐怖を思わせて背筋が寒くなる異色の狂言でもあるのです。 [出演]野村又三郎ほか |
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◎第17回地域伝統芸能まつり
[日時]平成29年2月26日(日)
午後2時30分開演(午後1時30分開場)
[会場]NHKホール(東京都渋谷区神南2-2-1)
[入場]無料
[主催]地域伝統芸能まつり実行委員会
一般財団法人地域創造
[後援]総務省、文化庁、観光庁、NHK
[協力]日通旅行株式会社
◎応募方法
平成29年1月28日(土)必着
※応募多数の場合は抽選。発表は本人に直接通知します。
1. インターネット(パソコン、携帯電話等)
募集サイトからご応募ください。
http://www.nhk-p.co.jp/matsuri17/
2. はがき
往復はがきに①.⑦を明記の上、下記事務局までお送りください。
①郵便番号 ②住所 ③氏名 ④年代 ⑤性別
⑥電話番号 ⑦入場希望者数(はがき1枚につき2名まで)
[応募先]
〒150-0047 東京都渋谷区神山町5-5 NRビル5F「地域伝統芸能まつり」観覧応募事務局
※ご応募いただいた個人情報は、本事業の抽選、当・落告知および個人を特定しない統計資料の作成の目的のみ使用します。また、事前の承諾なく個人情報を業務委託先以外の第三者に開示・漏洩しません。
◎お問い合わせ ハローダイヤル
Tel. 03-5777-8600(全日8:00.22:00)
●「地域伝統芸能まつり」に関する問い合わせ
総務部 鈴江
Tel. 03-5573-4056