「市町村長特別セミナー」終了報告~全国の市町村長等20名が参加
地域創造では、全国の市町村長等を対象に、文化・芸術による地域づくりへの理解を深めて頂くための「市町村長特別セミナー」を年2回実施しています。今年度の2回目は滋賀県大津市にある全国市町村国際文化研修所との共催により、芸術文化に関する講演と音楽アウトリーチを身近に経験して頂くミニコンサートを実施しました。
今回の講師は、元滋賀県立びわ湖ホール館長で地域創造理事の上原恵美さんです。滋賀県で文化行政を担当していた経験も交えて、「芸術文化は社会の基盤~文化は人をつくる、人は地域をつくる」をテーマに講演。自治体文化行政の歩みから、文化施設が“ハコモノ”から脱却し、地域の中で今後どのように生きていくのかという課題を話した上で、芸術の力を地域づくりに活用しているフランスのナント市や越後妻有アートトリエンナーレなどの事例を、地方創生のひとつの視点として紹介しました。
ミニコンサートに登場したのは、平成26年度邦楽地域活性化事業(富山県実施)へ派遣された生田流箏曲演奏家の花岡操聖さん、喜羽美帆さん、内藤美和さんです。約400年前につくられた曲から現代的な曲まで、一般的な箏よりも絃の数が倍近く多い「二十五絃箏」などを駆使しながら、邦楽の奥深さと広がりを感じられるプログラムを展開。併せて、富山県高岡市内の小学校で行った邦楽アウトリーチの様子も動画で紹介しました。参加した市町村長等からは「迫力ある箏の音色に驚いた」「演奏家が直接子どもたちにメッセージを発信することが大切であり、このような事業を自分の自治体でも取り入れていきたい」などの声が挙がっていました。