一般社団法人 地域創造

第16回「地域伝統芸能まつり」のご案内

第16回地域伝統芸能まつり
今年のテーマは「和(わ)」

Photo01.jpg
写真:平成26年度 第15回地域伝統芸能まつり

地域創造では、地域の重要な資源である地域伝統芸能の保存・継承・活用を支援しています。なかでも、日本各地域の伝統芸能と古典芸能がNHKホールに一堂に会し、個性豊かなさまざまな芸能が歴史的・地域的な解説とともに披露される「地域伝統芸能まつり」は、日本の芸能の素晴らしさや地域の伝統の重みを再認識する機会として高く評価されています。
平成12年度から毎年開催されてきたこのまつりでは、これまで全国47都道府県から162演目が披露されました。16回目となる今年のテーマは「和(わ).踊り、祈り、癒し、和む.」。テーマに沿った、日本各地域の伝統芸能7演目と古典芸能1演目をご紹介します。

 

◎出演予定地域・演目

演目
青森県(6年ぶり5回目) 黒石市/黒石ねぷた祭り
宮城県(2年ぶり5回目) 気仙沼市/唐桑の大漁唄込
福島県(2年ぶり5回目) いわき市/大國魂神社の大和舞
埼玉県(9年ぶり3回目) 秩父市/秩父屋台囃子
石川県(4年ぶり5回目) 輪島市/御陣乗太鼓
愛媛県(11年ぶり5回目) 今治市/継ぎ獅子
佐賀県(4年ぶり5回目) 伊万里市/府招の浮立
 

第16回地域伝統芸能まつり
プログラム紹介(予定)
*演目は変更される場合もありますのでご了承ください。

Photo02.jpg

●石川県輪島市
御陣乗太鼓(ごじんじょだいこ)
天正4(1576)年、越後の上杉謙信は七尾城を攻略。その余勢をかって奥能登に駒を進め、翌年、破竹の勢いで名舟村へ押し寄せてきました。武器らしいものがない村の人達は、村の古老の指図に従い、樹の皮をもって仮面を作り、海草を頭髪とし、太鼓を打ち鳴らしつつ上杉勢に逆襲、戦いを勝利に導いたといわれています。はじめはゆっくり、次にやや早く、最後は最も早く、序・破・急の三段で打ち、面に応じた芸や見得を切る勇壮な姿。面に応じ、個性を生かした芸を入れるのが御陣乗太鼓の見どころであり、聞きどころです。

Photo03.jpg

●福島県いわき市
大國魂神社の大和舞(おおくにたまじんじゃのやまとまい)
いわき市平菅波の延喜式内大國魂神社に伝わる出雲流神楽で、一般には「大和舞」と呼ばれています。その伝来は明らかではありませんが、江戸時代中期、享保年間にはすでにこの地で演じられていたといわれます。昭和27(1952)年以後、一時中断しますが、59(1984)年秋に再興の話が起こり、翌60(1985)年5月4日、30数年ぶりで奉納され、復活しました。舞は、「三番叟」「三本剣」「猿田彦舞」「恵比寿舞」「大黒舞」「天の岩戸舞」「天宇受売(あめのうずめ)」の7座が今に伝えられており、いわきで最も古い歴史をもつ芸能とされています。

Photo04.jpg

●宮城県気仙沼市
唐桑の大漁唄込(からくわのたいりょううたいこみ)
「大漁唄込」は、唐桑の海に生きる人々が暮らしの節目に唄い継いできた祝い歌で、300年を超える歴史があるといわれています。通信手段のない時代に、入港の際あるいはその直前から唄い始め、陸で待つ家族の元へ大漁の喜びをいち早く知らせ、水揚げ支度を促す伝達手段も果たしたと言われます。鮪立・崎浜の両保存会が伝承してきましたが、東日本大震災の津波により鮪立大漁唄込保存会の大漁看絆の多くを流失。一時は活動を中止していましたが、平成24(2012)年12月8日、鮪立・崎浜大漁唄込保存会による「大漁唄込み復活祭」をきっかけに活動を再開しました。

Photo05.jpg

●愛媛県今治市
継ぎ獅子(つぎじし)
今治市の各地に伝承される「継ぎ獅子」は、一説では伊勢神宮に伝わる「代々神楽」の流れを汲み、江戸時代後期に今治市鳥生に伝えられたのがはじまりで、後に近隣各地へ広がったと伝えられています。伊勢では二継ぎであった継ぎ獅子は、当地方では神様に少しでも近づくために、また稲が天まで伸びるほどの五穀豊穣を祈願するために高く継がれ、現在の四段・五段の形式となりました。時に危険を伴い、何よりもチームワークが大切な継ぎ獅子は、氏子の心を一つにして氏神様を奉らんとするもので、このような高さは全国的に見ても貴重な芸能となっています。

Photo06.jpg

●埼玉県秩父市
秩父屋台囃子(ちちぶやたいばやし)
毎年12月3日を中心に行われる「秩父夜祭」として知られる秩父神社の例大祭において奉曳される豪華絢爛な笠鉾・屋台の内部において演奏されるお囃子です。この祭りは、江戸時代の寛文年間(1661~72年)にはすでに行われていた記録があり、江戸時代の絹大市の最終を飾る一大行事として発展しました。囃子は大太鼓1、数個の小太鼓、鉦と笛で構成され、屋台が動く際には大太鼓を中心に渾身の力を振りしぼって打ち鳴らし、また街角を廻る際には小太鼓のみによる巧みで小刻みな叩き方をする「玉入れ」という特殊な打法を用いて屋台を導いていきます。

Photo07.jpg

●佐賀県伊万里市
府招の浮立(ふまねきのふりゅう)
九州北部には浮立と称される風流系の芸能が各地に伝承されていますが、佐賀県伊万里市の府招の浮立は、踊りを中心とした華麗なもので舞浮立の代表的なものです。由来や来歴は明らかではありませんが、府招の浮立で使用する鉦に文政5(1822)年や嘉永6(1853)年の銘があり、江戸時代からの伝承がうかがわれます。現在は毎年10月第2日曜日に、秋の収穫時の豊年感謝の意を込めて愛宕権現社の秋祭りにおいて奉納されていますが、当地に伝わる記録では、かつては雨乞・晴天祈願、疫病退散などのために必要に応じて随時演じられていたとされています。

Photo08.jpg

●青森県黒石市
黒石ねぷた祭り(くろいしねぷたまつり)
黒石ねぷた祭りは、江戸時代中期に書かれた「分銅組若者日記」によると、すでに250年以上前から行われており、人形ねぷたと扇ねぷたの両方が共存してきました。人形ねぷたは、五段で構成される美しい高欄が特徴で、繊細かつ色彩も鮮やか、華麗で勇壮な造形美を誇ります。扇ねぷたは、鮮やかな色彩で精巧に描きこまれ見送り袖絵も独特な構図をもちます。お囃子は、「進め」「止まれ」「戻り」を笛・太鼓・鉦で奏で、掛け声も「やーれやーれや」と黒石独自です。次世代を担う子どもたちへの伝統文化の継承と健全育成のため、囃子の演奏や綱を引くのも子どもたちが中心です。




半能 「草紙洗」(そうしあらい)
宮中歌合せの場で、小野小町の相手に決まったのは大伴黒主です。分が悪い黒主は歌合せ前日、小町の屋敷で歌を盗み聞きして万葉の草紙にその歌を書き加えておきます。歌合せ当日、小町の歌は帝の絶賛を受けますが、黒主が草紙を証拠に古歌だと抗議します。窮地に立った小町でしたが、草紙を水で洗うと小町の歌は消え、古歌の疑いが晴れます。面目をなくした黒主は自害をはかろうとしますが、小町の取りなしで赦され、小町は和解の舞を舞うのでした。今回は能の後半部分、草紙を水で洗うシーンからの上演です。
[出演]シテ:宝生和英/ワキ:福王和幸 ほか

第16回地域伝統芸能まつり
[日時]平成28年2月28日(日)
午後2時30分開演(午後1時30分開場)
[会場]NHKホール(東京都渋谷区神南2-2-1)
[入場]無料
[主催]地域伝統芸能まつり実行委員会
一般財団法人地域創造
[後援]総務省、文化庁、観光庁、NHK
[協力]ANA、日通旅行

応募方法
平成28年1月30日(土)必着
※応募多数の場合は抽選。発表は本人に直接通知します。
1.インターネット(パソコン、携帯電話等)
募集サイトからご応募ください。
http://www.nhk-p.co.jp/matsuri16/
2.はがき
往復はがきに①.⑥を明記の上、下記応募先へお送りください。
①郵便番号 ②住所 ③氏名 ④年代 ⑤電話番号 ⑥入場希望者数(はがき1枚につき2名まで)
[応募先]
〒150-0047 東京都渋谷区神山町5-5 NRビル5F
地域伝統芸能まつり観覧応募事務局
※ご応募いただいた個人情報は、本事業の抽選、当選告知および個人を特定しない統計資料の作成の目的のみ使用します。また、事前の承諾なく個人情報を業務委託先以外の第三者に開示・漏洩しません。

お問い合わせ
ハローダイヤル Tel. 03-5777-8600(全日8:00.22:00)

「地域伝統芸能まつり」に関する問い合わせ
総務部 湯澤
Tel. 03-5573-4184

カテゴリー