「公共ホール音楽活性化アウトリーチフォーラム事業」広島セッションでシンポジウムを開催
8月26日に広島県民文化センターにおいて、平成27・28年度「公共ホール音楽活性化アウトリーチフォーラム事業」広島セッションの一環として、アウトリーチ活動の意義や可能性について学ぶシンポジウムを実施。公共ホール職員や文化行政関係者、教育関係者、地元の音楽家など33名が参加しました。
初めに「『音楽アウトリーチが地域文化にもたらすもの』~おんがく、からだ、知の回路を発見~」と題して、広島セッションのチーフコーディネーターである中村透さん(作曲家・芸術文化学博士、南城市文化センターシュガーホール芸術監督)が基調講演。鑑賞者を開発する文脈で始まったアウトリーチが、今では芸術文化を生活空間・地域社会に広げていく目的も有していることや、国際化が進み文化が多様化する中で実演芸術の重要性が高まっていることなどについて説明がなされました。続いて、振付家・ダンサーの隅地茉歩さんとヴァイオリニストの早稲田桜子さんにより基調講演の内容を受けたワークショップが行われ、ヴァイオリンが奏でる音楽に合わせて体を動かしてみる、弓や腕の動きを指でたどってみるなど、音楽と体の関係を体感しました。
その後、ピアニストの志鷹美紗さんを加えて、参加者を小学5年生に見立てたアウトリーチ体験を実施。参加者全員がヴァイオリンに実際に触れて音を出してみるなど、楽器と音楽に身近にふれあいました。講師・出演者によるアーティスト・トークセッションでは、これまで行ってきたアウトリーチの中で感じた疑問や継続的にアウトリーチ活動を実施する方法について、活発に意見交換。参加者からは「心も体もリフレッシュできた」「アウトリーチの必要性を実感した。今後の業務にやる気が出た」「このワクワク感を伝えていきたい」などの感想も聞かれました。
広島セッションでは、今後、派遣アーティストをオーディションで決定し、平成28年度中に広島県内市町でアウトリーチと公演を実施します。
●「公共ホール音楽活性化アウトリーチフォーラム事業」に関する問い合わせ
芸術環境部 磯部・水上
Tel. 03-5573-4185