一般社団法人 地域創造

平成26年度「リージョナルシアター事業」終了報告

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各地で実施された演劇ワークショップ。上:茅野市立永明小学校(岩崎正裕)/中:小田原市民会館(内藤裕敬)/下:八王子市芸術文化会館(多田淳之介)

 昨年度モデル事業を3地域で実施し、今年度より本格的にスタートしたリージョナルシアター事業は、演出家(以下、派遣アーティスト)を公共ホールに最大3回派遣し、演劇の手法を活用したワークショップ(以下、WS)を行うものです。今年度は、八王子市(東京都)、小田原市(神奈川県)、茅野市(長野県)、豊岡市(兵庫県)の4地域に出向きました。まず、5月に参加団体と派遣アーティストが全員参加する研修会を2日間行い、アーティストと参加ホールの担当者が演劇のWSについて共通認識をもちました。
  7月には岩崎正裕さんが茅野市民館に出向き、地元の小学校で「縄文」をテーマにしたWSを実施。ホールから「茅野市全体で取り組んでいる縄文文化に関連したWSを」という強い希望があり、今回は地元の博物館から土器のレプリカを借りて、児童に手で触れてもらいました。児童はそこから「縄文」に対するイメージを自由に出し合い、共有することができました。
  8月、小田原市民会館では内藤裕敬さんが、公募で集まった市民約30人を対象に、戯曲を書き上げて発表するという4日間のプログラムを実施。2017年の新ホール誕生を見据え、演劇にふれてもらう機会を増やしたいというホールの意図が、今回のWSに結びつきました。熱心な市民の参加意欲の高さが感じられる4日間となりました。
  9月には豊岡市民プラザに田上豊さんが出向き、ホール職員と教職員が4日間、共同でWSプログラムをつくり上げました。ホール職員と地元の学校の先生が交流し、WSプログラムをつくる難しさを共有したことで、これから学校で演劇のアウトリーチを行っていくための良いスタートとなりました。
  12月と1月には、多田淳之介さんが八王子市芸術文化会館にてWSを実施。同館では、以前実施したWSから市民劇団が誕生しており、今回はその市民劇団に公募で集まった市民が参加してのWSとなりました。市民劇団のスキルアップと劇団員増員というホールの希望に沿ったプログラムは、八王子の好きなスポットを選んでCMにするというもの。4グループに分かれ、それぞれ1本ずつCMを作成しました。その過程で、参加者から八王子市内の魅力的な場所がたくさん候補に挙げられ、地元を見つめ直す良い機会となりました。
  このように、リージョナルシアター事業では各地域で多様な取り組みが行われています。平成28年度の参加団体募集については、地域創造レター4月号に詳細を掲載します。


 

●平成26年度「リージョナルシアター事業」
◎全体研修会
[会期]2014年5月15日、16日
[会場]茅野市民館
◎神奈川県小田原市
[主催]小田原市民会館(小田原市)
[アーティスト]内藤裕敬(劇作家・演出家/南河内万歳一座座長)
[会期]2014年5月26日/8月28日~31日
◎長野県茅野市
[主催]茅野市民館(株式会社地域文化創造)
[アーティスト]岩崎正裕(劇作家・演出家/劇団太陽族主宰)
[会期]2014年6月19日、20日/7月3日、4日/7月10日、11日
◎兵庫県豊岡市
[主催]豊岡市民プラザ(NPO法人コミュニティアートセンタープラッツ)
[アーティスト]田上豊(劇作家・演出家/田上パル主宰)
[会期]2014年9月25日、26日/10月28日~31日
◎東京都八王子市
[主催]八王子市芸術文化会館(公益財団法人八王子市学園都市文化ふれあい財団)
[アーティスト]多田淳之介(演出家・俳優/東京デスロック主宰)
[会期]2014年10月1日/12月9日、10日/2015年1月10日、11日

◎リージョナルシアター事業に関する問い合わせ
芸術環境部 江口・大垣
Tel. 03-5573-4076

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