一般社団法人 地域創造

平成25年度「公共ホール音楽活性化事業(おんかつ)」スタート

 クラシック音楽のアーティストが学校や福祉施設などで地域交流を図るアクティビティとホールでのコンサートを行う「おんかつ」がスタートし、北海道大空町(大空町教育文化会館)、愛知県尾張旭市(尾張旭市文化会館)、広島県大崎上島町(大崎上島文化センター)で公演が行われました。
  大空町(9月12日~14日)では、ヴァイオリンの北島佳奈さんが加地美秀子さん(ピアノ)と共に3つの小学校を訪問。アクティビティは「夢」を題材にした短歌の朗読と音楽とのコラボレーションや、音楽に合わせて身体を動かすプログラムなど。工夫を凝らした内容に、子どもたちは音楽の楽しさを体感していました。コンサートはクラシックをじっくり聞かせる曲から、大空町で集めた夢についてのアンケートやひまわり畑などの風景写真をステージに投影して演奏を楽しむプログラムなど幅広いもので、最後の『ふるさと』の演奏に観客も合唱で共演し、会場が一体感に包まれた公演となりました。
  尾張旭市(9月19日~21日)では、ピアノの新居由佳梨さんが小学校2校を訪問。鍵盤ハーモニカを吹きながらの登場で会場は一気に和み、「ピアノのひみつ」コーナーでは、響板やペダルの実験で子どもたちの心を惹きつけました。後半は「自然を表現した音楽」をテーマに、子どもたちは新居さんの演奏からそれぞれに感じた「水」や「風」などの自然の様子を積極的に発言していました。コンサートでは、前半は照明による視覚的な演出も入れながら「自然」をテーマにしたプログラムを、「踊り」をテーマとした後半では、プログラムの最後をラヴェルの大曲『ラ・ヴァルス』で締めくくり、会場は大きな拍手に包まれました。
  大崎上島町(9月19日~21日)では、チェロの奥田なな子さんが鈴木華重子さん(ピアノ)と共に島にあるすべての小・中学校を訪問。奥田さん手書きの絵入りプログラムに沿って、楽器の紹介やピチカート奏法による演奏などを交えたり、子どもたちが歌う『花は咲く』に演奏を乗せていくなど、クラシック音楽に親しみやすいアクティビティを実施しました。コンサートではバッハの無伴奏曲などを演奏し、人の声に近いと言われるチェロの音色の魅力を感じていただきました。
  今後も和歌山県紀の川市(10月17日~)をはじめ、全国15カ所で公演予定です。

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新居由佳梨さんによるアウトリーチ(愛知県尾張旭市)

 

●公共ホール音楽活性化事業に関する問い合わせ
芸術環境部 仲田・水上
Tel. 03-5573-4069・4064
onkatsu@jafra.or.jp

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