一般社団法人 地域創造

フェスティバルカレンダー

ジャンル別に、開催地、日程、事業名、事業内容の順に掲載しています。[出]は出演者(講師等)[会]は会場、[問]は問い合わせ先です。*finger.gifは地域創造助成事業

音楽

札幌市 7月7日~8月23日

サッポロ・シティ・ジャズ2012

今年で6年目となる国内最大級のジャズフェスティバル。48日間でプロ・アマ300組以上が出演する。今年から芸術監督に渡辺貞夫を迎え、札幌ジュニアジャズスクールへの指導など育成にも力を入れる。9月には社会人ビッグバンドを立ち上げる予定。

[会]大通公園、札幌芸術の森ほか市内各所
[問]サッポロ・シティ・ジャズ実行委員会 Tel. 011-592-4125

札幌市 7月7日~8月4日

パシフィック・ミュージック・フェスティバル2012

アジアを中心とした若手音楽家の育成・交流を目的にレナード・バーンスタインによって創設された国際教育音楽祭。23回目を迎える今年は、マレーシア、シンガポール、タイなど東南アジアから音楽家を招待するアカデミーをスタート。日中国交正常化40周年を記念し、北京と札幌市の姉妹都市・瀋陽で、PMFオーケストラ初の海外公演を開催する。

[会]札幌芸術の森、札幌コンサートホールKitaraほか
[問](公財)PMF組織委員会 Tel. 011-242-2211

青森県八戸市 7月28日

南郷サマージャズフェスティバル2012

23回目を迎える東北の夏恒例のジャズフェスティバル。寺井尚子カルテットなど国内外の一流ミュージシャンが出演する。オープニングをこの日のために結成された地元中学生と市民によるビッグバンドが飾る。

[会]カッコーの森エコーランド野外ステージ
[問]南郷ジャズフェスティバル実行委員会(南郷区役所地域振興課内) Tel. 0178-82-2111

山形県山形市 8月17日~25日

アフィニス夏の音楽祭2012山形

国内のプロオーケストラ団員の交流・レベルアップを主な目的に開催している音楽祭。招聘演奏家を招いてのセミナーは一般にも公開され、毎回地域の市民との親睦を深める音楽交流プログラムも開催している。最終日の合同オーケストラ演奏会は、期待の若手・川瀬賢太郎が指揮。

[会]蔵王アストリアホテル、文翔館ほか
[問]アフィニス文化財団 Tel. 03-5532-1424

群馬県草津市 8月17日~30日

第33回草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル

世界の優れた演奏家を招き、日本の若手演奏家へのセミナーや多数のコンサートが開かれる音楽祭。33回目の今年のテーマは「生誕150周年C.ドビュッシーとW.A.モーツァルト」。時代を超えてパリで活躍した作曲家の作品を取り上げるほか、音楽祭の音楽監督・西村朗作曲の楽曲も。

[会]草津音楽の森国際コンサートホール、天狗山レストハウスほか
[問]草津夏期国際音楽アカデミー事務局 Tel. 03-5790-5561

東京都調布市 7月20日~22日

JAZZ ART せんがわ2012

せんがわ劇場芸術監督ペーター・ゲスナー(当時)により、日本のフリージャズミュージシャンに活躍の場を提供しようと5年前に始まったフェスティバル。総合プロデューサーに巻上公一を迎え、邦楽やダンス、前衛的なアートパフォーマンスも多数展開される。おおたか静流らによる子ども向けライブ「こどものための声あそび」は0歳から入場可。

[会]調布市せんがわ劇場ほか市内各所
[問]調布市せんがわ劇場 Tel. 03-3300-0611

川崎市 7月28日~8月12日

フェスタサマーミューザ KAWASAKI 2012

首都圏9つのオーケストラが集結する音楽祭。震災の影響で修復中のシンフォニーホールに代わり、市内各ホールを会場に開催する。今回は、ブザンソン国際コンクールで優勝した川崎出身の指揮者・垣内悠希が東京都交響楽団と共演するほか、楽器体験やミニコンサートなどを開催する「こどもフェスタ」(7月22日~26日)が行われる。

[会]昭和音楽大学テアトロ・ジーリオ・ショウワほか
[問]ミューザ川崎シンフォニーホール Tel. 044-520-0200

富山県南砺市 8月24日~26日

スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド2012

今年で22回を数える日本最大規模のワールドミュージック・フェスティバル。ワールドミュージックシーンで注目を集めるコロンビアのペルネットが初来日し、スキヤキオリジナルユニットにも参加する。音楽パレードや各種ワークショップなどで異文化にふれられる機会を提供する。

[会]南砺市福野文化創造センターほか
[問]スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド実行委員会 Tel. 0763-22-1125

山梨県富士河口湖町 8月11日~25日

富士山河口湖音楽祭2012

指揮者・佐渡裕が監修し、市民による企画運営でつくり上げる音楽祭。11回目の今年は、期間を1週間延ばして15日間開催。子どもたちが出演する多数のプログラム、森山良子らがオーケストラと歌うファイナルコンサートのほか、辻井伸行のリサイタル、トークショーなども。

[会]河口湖ステラシアター、河口湖円形ホールほか
[問]富士山河口湖音楽祭2012実行委員会 Tel. 0555-72-5588

長野県松本市 8月4日~9月7日

サイトウ・キネン・フェスティバル松本2012

小澤征爾が総監督を務める音楽祭。20周年を迎える今回は、オーディションで選ばれた市民と子どもたちによる合唱団も出演する『火刑台上のジャンヌ・ダルク』のほか、ベルギーのダンサー、マリオン・レヴィらが参加した新バージョン『兵士の物語』など多彩なプログラムで構成。

[会]長野県松本文化会館、まつもと市民芸術館ほか
[問]サイトウ・キネン・フェスティバル松本実行委員会 Tel. 0263-39-0001

長野県軽井沢町 8月16日~26日

軽井沢国際音楽祭2012

11年目の今年は、シューベルトの室内楽の大作『八重奏曲』やドビュッシー生誕150年を記念した1コインコンサートなどを予定。「フェスティバル・オーケストラ・コンサート」では、特別編成されたオーケストラがフィナーレを飾る。

[会]軽井沢大賀ホールなど各所
[問]軽井沢国際音楽祭実行委員会 Tel. 0267-41-3838

静岡市 8月5日

グランシップ音楽の広場2012

県内で活躍するプロ・アマ演奏家と一般公募による演奏者300人のオーケストラ、300人の合唱団が出演。県と中国浙江省友好提携30周年の今年は、浙江交響楽団がゲスト出演し、ヘンデル『アラ・ホーンパイプ』を掛け合いにより演奏する予定。

[会]グランシップ
[問]静岡県文化財団 Tel. 054-203-5710

鹿児島県 7月18日~8月5日

第33回霧島国際音楽祭2012

今年で33回目を迎える伝統のクラシック音楽祭。鹿児島出身の下野竜也の指揮、日本音楽コンクール第1位のチェリスト岡本侑也(昨年のマスタークラスに参加)や森麻季が共演するスペシャル・ガラ・コンサートなど約50公演を予定。

[会]みやまコンセール、宝山ホール、鹿児島市民文化ホールほか
[問]ジェスク音楽文化振興会 Tel. 03-3499-4530

演劇・ダンス

札幌市 7月16日~8月19日

教文演劇フェスティバル2012

毎年夏に開催される演劇祭。中心企画の「短編演劇祭」では、20分間の作品を2日間にわたり観客投票によるトーナメント方式で上演するほか、札幌市内で活躍する若手劇団による公演、ワークショップも開催される。

[会]札幌市教育文化会館
[問]教文演劇フェスティバル実行委員会 Tel. 011-271-5822

北海道函館市 8月12日

HAKODATE DANCE FESTIVAL 2012

昨年スタートしたダンスフェスティバル。函館を中心に北海道、東北地方から集まった一般とキッズによるチームダンスとソロダンス4部門計113組の中から選ばれたファイナリスト48組が頂点を目指す。国内外から招かれたアーティストによるダンス経験者向けのワークショップも開催。

[会]函館市民会館
[問]函館市文化・スポーツ振興財団 Tel. 0138-57-3111

福島県喜多方市 8月4日~7日

喜多方発21世紀シアター

演劇や音楽、人形劇、落語、大道芸などさまざまなジャンルの58団体91公演が、街なかの蔵や店舗、個人宅の座敷などで展開される。喜多方地方広域3市町村のひとつ、西会津町では河野康弘によるジャズコンサートを開催。約400人の市民ボランティアが多方面から運営をサポートする。

[会]喜多方プラザ文化センターほか市内各所
[問]喜多方プラザ文化センター Tel. 0241-24-4611

東京都豊島区 7月29日

近藤良平・コンドルズ‘にゅ~盆踊り’大会 2012

2008年夏にスタートしたまちおこしプロジェクト。近藤良平振付の「にゅ~盆踊り」をワークショップに参加した210人が盆踊りリーダーとなって当日集まった一般客を巻き込みながら池袋の街で大盆踊り大会を繰り広げる。

[会]池袋西口公園
[問]あうるすぽっと Tel. 03-5391-0751

東京都立川市 8月12日~26日

第21回たちかわ真夏の夜の演劇祭

1992年に始まった演劇祭。市民会館改修前最後の開催となる今回は、立川・多摩地区で活動する4つの劇団が、地域に明るい話題を届けようと、「陽(よう)」をテーマにオリジナル作品を競演する。劇団や市民スタッフも運営に参画し、演劇祭を盛り上げる。

[会]立川市市民会館(アミューたちかわ)
[問]立川市地域文化振興財団 Tel. 042-526-1312

沖縄県沖縄市 7月28日~8月5日

2012国際児童・青少年演劇フェスティバルおきなわ キジムナーフェスタ2012

8回目を迎える今回は「劇場は命薬(ぬちぐすい)」をテーマに、韓国・台湾との連携作品のほか、沖縄市を舞台にした公募市民によるミュージカル『コザ物語』など20カ国86作品のステージ、ワークショップ、セミナー、シンポジウムなどが市内各所で繰り広げられる。今年からさまざまなアートを体験できるブースも設置。

[会]沖縄市民小劇場あしびなーほか
[問]国際児童・青少年演劇フェスティバルおきなわ実行委員会 Tel. 098-921-2102

美術

北海道函館市 9月7日~30日

第2回函館トリエンナーレ

2009年に函館開港150周年を記念して開催。今回は大正~昭和初期に建設された旧市街の銭湯や商家、長屋、蔵を会場に、道内外のアーティスト約10名が滞在制作する。廃屋(H)をクリーニング(C)し、ギャラリー化するアクション(A)、通称HCAもパフォーマンスとして実施予定。

[会]旧大黒湯、旧野口梅吉商店ほか
[問]アートフェス ハコトリ実行委員会 Tel. 0138-83-7721

山形県大蔵村 7月28日~9月17日

ひじおりの灯2012

2007年より行われている肘折温泉と東北芸術工科大学の協働によるアートイベント。学生が手漉きの月山和紙にそれぞれの肘折絵巻を表現し、制作された38基の灯籠が、温泉街の旅館や商店の軒先に展示される。例年好評を博している作画者の解説付きで鑑賞していく夜のトークイベントや、観光や農業など地域振興に携わる関係者を招いたシンポジウムも開催予定。

[会]山形県大蔵村肘折温泉街
[問]肘折温泉プロジェクト実行委員会 Tel. 0233-76-2321

栃木県茂木町 9月21日~23日

もてぎ里山アートフェスタ2012

日頃町民の憩いの場となっている公園に、約20名のアーティストによるインスタレーションが展示される。地元在住の作家を中心としたワークショップも多数開催予定。ろくろや楽焼き、藍の生葉を使った染物、木工実演など地元で制作される作品の制作工程が体験できる。

[会]茂木町城山公園
[問]もてぎ里山アートフェスタ実行委員会 Tel. 0285-65-0409

新潟市 7月14日~12月24日

開港都市にいがた 水と土の芸術祭2012

2009年にスタートした大規模芸術祭。2回目の今回は「転換点」をテーマに、市民が主体となってイベントを実施・企画する「市民プロジェクト」、作家約60組が会場40カ所以上で参加型作品などを展開する「アートプロジェクト」、“自然との共生”をテーマに講演や対話などをシリーズで実施する「シンポジウム」の3本柱で開催。作品制作や広報を応援する市民サポーターズを随時受け付けている。

[会]万代島旧水揚場、新潟市内全域
[問]水と土の芸術祭実行委員会 Tel. 025-226-2624

新潟県十日町市、津南町 7月29日~9月17日

大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2012

3年に一度広大な越後妻有地域を舞台に開催される世界最大規模の国際芸術祭。約360点のアート作品が、空家や廃校、自然の中に展開される。今年は新たに越後妻有交流館キナーレの回廊棟2階が越後妻有里山現代美術館としてリニューアルオープン。また、長野県北部地震により全壊したオーストラリア・ハウスが、新たに豪雪への配慮を備え再建される。ほかにもJR飯山線の駅周辺にアートを配するアートプロジェクトなど、今回も多彩なプロジェクトやイベントが行われる。

[会]越後妻有地域(新潟県十日町市、津南町)
[問]大地の芸術祭実行委員会 Tel. 025-757-2637

長野県大町市 8月4日~9月9日

原始感覚芸術祭2012

2010年にスタート。国内外の約40組のアーティストが木崎湖畔の周辺で滞在制作を行い、古民家や寺社、湖面などにインスタレーションを行う。会場内に立つ「市」を舞台とした演奏会など、さまざまなジャンルの表現者によるイベントも開催。また、葦舟づくりや縄文文化を体験できるワークショップなど、豊かな水と緑にふれる企画が目白押し。

[会]木崎湖畔、西丸震哉記念館、麻倉、大町市街
[問]2012原始感覚芸術祭実行委員会 Tel. 0261-22-1436

滋賀県近江八幡市、東近江市 9月15日~11月4日

BIWAKOビエンナーレ2012

江戸期の町屋や旧工場などを会場に開催される芸術祭。5回目を迎える今年は「御伽草子~Fairy Tale」をテーマに、作品展示やワークショップ、地元和太鼓のコンサートなど多彩な企画を展開。また今回から、会場となる2市を繋ぐ近江鉄道とアーティストとのコラボレーションにより、電車を「ビエンナーレ号」としてアート空間に変身。運行中の車内ではイベントも開催予定。

[会]近江八幡市旧市街、東近江市五個荘
[問]NPO法人 エナジ-フィールド Tel. 0748-26-4398

広島市 8月23日~27日

第14回広島国際アニメーションフェスティバル

愛と平和をテーマに2年に1度開催される国際映画祭。世界各国から応募された過去最多の2,110作品から66作品を選出し、公開審査によりグランプリを決定する。大会名誉会長ピーター・ロードの最新長編作品や昨年30周年を迎えた国際アニメーションフィルム協会日本支部の記念上映会、学生と企業を結ぶエデュケーショナル・フィルム・マーケットなども開催。

[会]アステールプラザ
[問]広島国際アニメーションフェスティバル実行委員会 Tel. 082-245-0245

鹿児島県薩摩川内市 8月18日~26日

「アイムアダイバー」KOSHIKI ART EXHIBITION 2012

今年で9年目を迎える東シナ海に浮かぶ甑島を舞台にした現代美術展。10数名のアーティストが島で滞在制作した作品を民家や倉庫など島中に点在させ、訪れた人に島の文化や風景も感じてもらう。甑の星空をアートと楽しむ「甑アートツアー」、伝統芸能や島唄の復活を願う「じょうやま音楽祭」なども予定。

[会]甑島一帯(上甑島、中甑島)
[問]KOSHIKI ART PROJECT Tel. 080-3672-8683

総合

全国各地 6月16日~10月14日

アサヒ・アート・フェスティバル2012

全国の市民団体やアートNPO等が主体となるアートフェスティバルが全国各地で展開。その活動支援とネットワーク化を目的に、今年は新たに3つの支援枠「継続プロジェクト」「新規プロジェクト」「全国のネットワーク形成を目的とするプロジェクト」を設け、計51団体が参加。注目の新参加プロジェクトは、長年アトリエとして活用してきた廃校を舞台とした芸術祭「ROAD TO 飛生芸術祭2012」(北海道白老町)や、江戸時代の大阪の都市祭礼、七墓巡りを130年ぶりに復活させる「大阪七墓巡り復活プロジェクト」(大阪市)など。「女川常夜灯」(宮城県女川町)や「南三陸福幸きりこ祭~白い紙で彩るみんなの記憶」(宮城県南三陸町)、「田んぼの記憶~ふくしまで、生きる~」(福島県いわき市)など、東日本大震災後、表現を模索するプロジェクトが生まれている。昨年AAFが10周年を迎え、記念本とアーカイブサイトを作成するプロジェクトも進行中。

[問]AAFネットワーク実行委員会 Tel. 03-3353-6866

札幌市 7月13日

CULTURE NIGHT 2012

公立文化施設や民間施設などを夜間に見学・体験する北欧生まれのイベント。10周年を迎える今年は、「輪」をテーマに美術館や博物館、裁判所や札幌市時計台など市内の110カ所の施設が開放される。14日には10周年記念事業として、コンサートやハイビジョンテレビ会議によるスウェーデンとの交信などが予定されている。

[会]札幌市内
[問]カルチャーナイト実行委員会 Tel. 011-261-8633

TOPICS

アートを通じて“現在の福島”を発信する
福島現代美術ビエンナーレ2012~SORA~

 福島現代美術ビエンナーレは、福島に住む方々と一緒に地域文化を活性化させていきたいという願いから、2004年に福島大学の学生、院生らが実行委員となって始動したものです。今回は、東日本大震災以降の大規模な現代美術の芸術祭としては、初めて福島空港をメイン会場に開催されます。
  テーマとなった「SORA」は、高村光太郎『智恵子抄』の言葉「安達太良山の上にある空が本当の空だ」から。また、福島の空に今なお残る放射性物質という「見えないもの」への不安を、アートという「見えるもの」を通して勇気づけ、支援するという意味も込められています。震災の影響で思うように協賛が集まらず、出品のためにアーティスト自ら資金を募るなど困難もありましたが、国内外約60名の美術家の賛同により、100以上の作品が展示されます。
  目玉はヤノベケンジによる希望のモニュメント作品『サン・チャイルド』。子どもが放射能防護服のヘルメットを脱いで左手に抱え、右手に新しい光(太陽)を持った全長6.2mの巨大な彫刻作品で、胸にある放射能測定器はゼロを表示し、福島の未来への願いを象徴しています。そのほか、オノ・ヨーコの出展作品の詩『SKY PIECE』をモチーフに、子どもたちが描いた福島の空の絵を繋ぎ合わせ、一つの作品として展示するワークショップをはじめ、期間中は多数のパフォーマンスやシンポジウム、野外音楽コンサートなどさまざまなイベントが行われます。また、夜空に浮かべた飛行船に子どもたちの描いた空を映写する林剛人丸や八谷和彦との協働企画も予定しています。
  「世界的にも福島=原発というイメージが強く印象づけられているなかで、アートを通して新しい福島のイメージをつくっていきたい」と実行委員長の渡邊晃一さん。福島に生きる人々がつくる、震災に負けない熱い芸術祭が展開されそうです。

 

福島市 8月11日~9月23日

[会]福島空港(ビル、空港公園)
[問]福島現代美術ビエンナーレ実行委員会 Tel. 024-548-8226
http://wa-art.com/bien/

「星に願いを」美術館から贈る
静岡市美術館「七夕の美術─日本近世・近代の美術工芸にみる」

 2010年5月に開館した静岡市美術館は、静岡駅前にある葵タワー3階という絶好の立地条件にあり、街に開かれた「芸術文化の交流拠点」を目指しています。周辺には静岡音楽館AOI、静岡科学館る・く・るが立地し、それぞれの枠を超えた文化事業も展開しています。「七夕の美術─日本近世・近代の美術工芸にみる」は、7月7日に音楽館で開催されるコンサート「日本の響きでつづる 七夕のまつりに」にヒントを得て、3館が連携できるテーマ「七夕」に焦点を当てた企画展です。
  中国の風習・乞巧奠(きっこうでん)にそのルーツがあるという七夕は、日本で棚機津女(たなばたつめ)と結びつき、江戸後期に庶民に広まりました。今回は竹久夢二や橋本花乃、北野恒富らの近代日本画家の美人画作品を中心に、花扇、七星剣、七夕模様の帷子などの工芸品、冷泉家所蔵の乞巧奠祭壇など、七夕に関する幅広い作品が展示されるほか、日本固有の「天稚彦(あめわかひこ)」物語の絵巻を揃え、もう一つの七夕伝説も紹介されます。
  音楽館、科学館と連携した講演会やコンサート、ミュージアムカフェトークなどの多彩な関連イベントも行われるほか、美術館エントランスホールは市民参加のアート作品『天の川』が飾られる予定です。「今の人々が忘れかけている七夕、昔から変わらない『星に願いを』の思いを美術の力で届けたい」と担当者の吉田恵理さん。「ふらっと入れるけれど、中ではしっかりした展示をやっている美術館を目指していく」とのことで、今後もユニークな展覧会が開催されそうです。

 

静岡市 6月23日~8月19日

[会][問]静岡市美術館 Tel. 054-273-1515
http://www.shizubi.jp

リニューアルした演劇事業が初公演を開催
兵庫県多可町「ベルディー・エン×ゲキ・プロジェクト」

 兵庫県の旧中町(2005年に3町が合併し、現多可町)に1990年にオープンしたベルディーホールで13年間続いた「演劇セミナー」が、今年4月から「エン×ゲキ・プロジェクト」としてリニューアルしました。ホールではまちづくりの一環として99年に演劇セミナーをスタート。大阪から演出家の大塚雅史を迎え、オリジナル劇の公演に向けた稽古を中心とする活動を続けてきましたが、「地域に密着した活動へ広げたい」「演劇の楽しさを知ってもらい、気軽に近づける場にしたい」との想いから、演劇をプロデュースする事業に発展させることに。
  新しいプロジェクトでは、「やりたいことを自分たちで企画する」を主軸に、演劇に興味がある人はもちろん、歌やダンス、演奏をしたい人、企画をしたい人など、年齢・職業を問わず集まった参加者全員でアイデアを出しながら活動内容を決めていきます。また、少しでも多くの人に興味をもってもらおうと、ガラス張りのホールロビーを活動拠点とし、毎週金曜日の午後7時から9時には誰もが間近で活動の様子を見ることができるようにするなど、新しい参加者への入口を広く開放しています。
  参加者の中にはこれまでの経験を生かし、自主練習の講師役を務めたりスタッフ業務を担当するなど、積極的な活動を展開する人も。「このプロジェクトを通して、たくさんのことを体験し、楽しんでもらいたい。13年の実績があるからこそさまざまなことに挑戦できる。これからも新しい風を取り入れながら、継続していきたい」と、さらに先を見据えた展望を語る小西小由美館長。
  7月15日にはこのプロジェクトとなって初の公演、ジュニア・ミュージカル『夏梅伝』が上演されます。町内外から小中高生を中心とした約30人が参加し、江戸時代中期に生きた地元多可の義民・夏梅太郎右衛門に脚光を当てた創作劇を演じます。

 

兵庫県多可町 7月15日

[会][問]多可町文化会館ベルディーホール Tel. 0795-32-1300
http://www.takacho.jp/verde/

 

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