アーティストが地域に1週間程度滞在し、上質な演劇作品の上演と、演劇の手法を用いた地域交流プログラムを実施する公共ホール演劇ネットワーク事業。単独では難しい演劇公演も複数の公共ホールと連携することで費用を抑えることができ、他館とのネットワークによりノウハウを共有することで、担当者のスキルアップを図ることにも繋がります。
学校でのアウトリーチでは「みんなで協力して何かをつくるのが楽しかった」「友だちのいいところを発見した」という子どもたちの感想がこれまでに寄せられました。演劇の手法を通して他者を受け入れていくことや共同作業の楽しさを体験し、子どもたちの可能性を広げるサポートを行っています。
今年度は、9月から北九州芸術劇場(北九州市)、さいたま市西部文化センター(さいたま市)、武蔵村山市民会館(東京都武蔵村山市)、ライフポートとよはし(愛知県豊橋市)、なら100年会館(奈良県奈良市)の5つの公共ホールがネットワークを組み、京都を拠点に活動している劇団衛星と共に実施します。劇団を主宰する劇作家・演出家の蓮行氏が講師を務めるアウトリーチでは、子どもたちから自由な発想を引き出すプログラムを各地の小学校で行います。上演作品『劇団衛星のコックピット』では、舞台と約60席の客席が一体となったコックピット型の装置を各ホールに持ち込むことで、サイズや条件の異なる空間での上演を可能にしました。演劇公演を初めて見る方にも見慣れている方にもいつもとは違った鑑賞体験を提供します。
平成20年度より本格的にスタートした当事業は毎年、報告書とともにアウトリーチの映像を記録したDVDを作成しています。この事業や演劇のアウトリーチにご興味のある方は、担当までお問い合わせください。
●平成23年度公共ホール演劇ネットワーク事業『劇団衛星のコックピット』スケジュール
・9月6日~11日/北九州芸術劇場
・10月11日~16日/さいたま市西部文化センター
・10月18日~23日/武蔵村山市民会館
・11月1日~6日/ライフポートとよはし
・11月13日~18日/なら100年会館
◎問い合わせ
芸術環境部 佐藤・堀木・大垣
Tel. 03-5573-4076