平成25年度の市町村立美術館活性化事業では、「岐阜県美術館所蔵作品による 佐藤慶次郎の不思議な振動の世界展(仮称)」を実施します。佐藤慶次郎は、1952年慶応大学医学部を卒業する頃から音楽に興味を抱き、50年代中頃には、美術、音楽、文学、写真など分野を超えて活動を展開した「実験工房」のメンバーとなりました。実験工房ではメンバーの山口勝弘や武満徹、湯浅譲二らとの交流から、現代音楽の作曲活動と同時に造形芸術にも向かい、医療関係の器具や音響機材の特性を利用した「不思議な振動するオブジェ」を制作しました。
今回は、佐藤の主要作品を所蔵する岐阜県美術館の協力の下、この作家の全国初の大規模な巡回展を実施していただきます。参加館の学芸担当者の皆様には、準備段階から主体となって、各館の特性を活かした展覧会づくりを行っていただきます。
なお、平成25年度事業より、これまでの助成措置に加え、準備年度の取り組みに対する100万円を上限とした経費負担や開催年度について助成決定額の50%までの前金払い請求など、新たな支援の仕組みを設けました。詳細は財団ウェブサイトより実施要綱をご覧ください。皆様の積極的なご応募をお待ちしております。
[募集締切]平成23年10月28日(金)
※ご応募の際は、事前に担当までご連絡ください。
●岐阜県美術館 佐藤慶次郎コレクションについて
岐阜県美術館は、佐藤慶次郎の作曲以外の主な作品を所蔵しています(完成作品24点、展示可能な実験試行作品3点)。全作品は単純な電気仕掛けで、微細な振動等により動き続けます。小さな作品は手のひらサイズから、大きな作品(『岐阜ススキ群’99』)は、高さ2.3m、横幅が3mを超すものもあります。展示作業は神経集中が必要ですが、開催館担当者と岐阜県美術館スタッフが一緒に楽しくセッティングを行うことができます。温湿度管理は必要なく、展示場所の自由度が高いことが特徴です。展示作業が完了すれば、会期中のメンテナンスはさほど難しくありません。
●市町村立美術館活性化事業について
地域創造が提示する公立美術館コレクションを活用した展覧会について、市区町村の設置する美術館より参加館(4館程度)を募集。参加館で実行委員会を構成し、共同巡回展を実施します。展覧会開催の前年度から学芸担当者会議を行い、地域創造の派遣するアドバイザーの助言の下、企画の具体化や調査研究、分担での制作実務など、巡回展の準備を進めていきます。
◎助成等の支援措置
・準備年度(24年度):準備年度の取り組みに係る対象経費について、事後の請求により100万円を上限として地域創造が負担。
・開催年度(25年度):巡回展開催に係る対象経費から入場料等収入を控除した額の3分の2以内について、1,200万円を上限として助成。
◎申し込み方法
当財団ウェブサイト内の「様式箱」→「市町村立美術館活性化事業」より応募書類をダウンロードし、必要事項を記入の上、郵送にてお申し込みください。
https://www.jafra.or.jp/project/visual-art/01.html#boshu
※参加館の採択については、審査を経て今年度中に内諾をお出しする予定です。
◎問い合わせ
総務部 布施・小林
Tel. 03-5573-4143 Fax. 03-5573-4070