平成22年度「地域創造大賞(総務大臣賞、旧JAFRAアワード)」の表彰式が、1月21日、東京・グランドアーク半蔵門において行われました。この賞は、地域創造設立10周年を記念して、地域における文化・芸術の振興による創造性豊かな地域づくりに特に功績のあった公立文化施設を顕彰する総務大臣賞として創設されたものです。これまでに50館が表彰され、その活動は広く全国に紹介されています。今年度は、地域創造レター1月号で発表したとおり、全国から8施設の受賞が決定し、逢坂誠二総務大臣政務官ご臨席の下、表彰式が行われました。
主催者である財団法人地域創造林省吾理事長の挨拶に続いて、多彩な取り組みが行われている受賞施設の活動について映像による紹介が行われました。表彰状・盾の授与に併せて、片山善博総務大臣からのお祝いの言葉とともに「地域のことは地域に住む住民が責任をもって決める『地域主権改革』の新しい国づくりを進めるとともに、活気に満ちた地域社会をつくるため、最大限の努力を傾注し、地域の発想を大切にした伝統芸術文化の振興、人づくりなどに積極的な支援をしてまいりたいと考えております」(政務官代読)という地域の方々へのメッセージが伝えられました。
加えて、逢坂総務大臣政務官から、「文化・芸術活動は、地域を元気にするのはもちろんですが、人が人としてあることを証明する活動であり、原点です。質の高い活動をされている各地の皆様に敬意を表したいと思います」とのお言葉をいただきました。
また、受賞施設を代表して、霧島国際音楽祭の拠点として知られるみやまコンセールを有する鹿児島県の伊藤祐一郎知事から、「かつての文化行政は、日本全国どこにいても蛇口をひねれば一定の文化が享受できるようにするというような水道蛇口論でした。しかし、今ではそれを越えて、地域において新しい文化の創造が行われ、地域の文化力の振興が図られるようになっています。私はこれを地域主権の下支えとなる大変有意義な動きであると考えています。受賞を励みに、改めてこの国を文化国家にすべく、頑張っていきたいと思っています」との謝辞をいただきました。
最後に、扇田昭彦審査委員長から、「全国43の応募施設の中から、少ない予算で頑張っている市町村の小規模施設を注視しつつ選考をさせていただきました」という選考の模様や受賞館についての講評をしていただきました。
今回の賞は、受賞された施設のみならず、それらの施設を支え、文化・芸術による地域づくりに参加していただきました地域の皆様のご協力に対する感謝を込めて贈られるものです。心よりお祝い申し上げますとともに、今後のさらなるご活躍を期待しております。
●平成22(2010)年度地域創造大賞(総務大臣賞)受賞施設
◎せんだいメディアテーク/宮城県仙台市
◎日立シビックセンター/茨城県日立市
◎入善町下山芸術の森発電所美術館/富山県入善町
◎可児市文化創造センター(ala)/岐阜県可児市
◎兵庫県立芸術文化センター/兵庫県
◎サザンクス筑後/福岡県筑後市
◎大村市体育文化センター(シーハットおおむら)/長崎県大村市
◎霧島国際音楽ホール(みやまコンセール)/鹿児島県