一般社団法人 地域創造

第11回「地域伝統芸能まつり」のご案内

第11回地域伝統芸能まつり
11回目となる今年のテーマは「荒(すさ)ぶる」

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写真:平成21年度 第10回地域伝統芸能まつり

 日本各地で脈々と受け継がれている地域伝統芸能と古典芸能を一堂に会して紹介する「地域伝統芸能まつり」を、2月26日(土)、27日(日)に東京・渋谷のNHKホールで開催します。

  第11回となる今年のテーマは「荒ぶる(すさぶる)」。テーマにまつわる演目を全国11の地域伝統芸能と、4つの古典芸能でご紹介します。

 地域伝統芸能のうち、1日目に登場する岐阜県垂井町の「表佐太鼓踊り」は、江戸初期に地元南宮神社に雨乞いをして太鼓を打ち、その礼踊りとして太鼓踊りを奉納した神事が起源とされています。直径1.3メートル、重さ60キログラムの太鼓を身体にくくりつけて音頭に合わせ踊りながら打つ姿は実に勇壮です。

  2日目は鹿児島県曽於市から「弥五郎どん祭り」が登場します。養老4(720)年の「隼人の抗戦」を朝廷軍に鎮圧され、その時の隼人軍の多くの死傷者の慰霊のため放生会を行ったのが始まりとされています。また、五穀豊穣を祝う性格も有しており、身長の一丈六尺(4.85メートル)の「弥五郎どん」が子どもたちに引かれ、「浜下り」と言って、街中を威風堂々と練り歩く姿は、まさに圧巻です。

 この地域伝統芸能まつりは昨年度開催された第10回までで、すべての都道府県からのご出演をいただいています。今回は、7年ぶりとなる熊本県から全国各地のハイヤ節系統民謡の源流である「牛深ハイヤ踊り」(天草市)、また6年ぶりの出演で、長野県から獅子舞の最中に鬼が登場する「日和山神社鬼獅子」(中野市)、三重県から江戸時代には各地を巡り伊勢神宮のお札を配ったと伝えられている「伊勢大神楽」(桑名市)、“神楽の宝庫”広島県からは「芸北神楽」(北広島町)が登場します。

 このほかにも、「根岬梯子虎舞」(岩手県陸前高田市)、「新城の囃子曲持」(神奈川県川崎市)など、さまざまな地域伝統芸能が登場します。

 古典芸能では、梅若玄祥ほかによる『紅葉狩 鬼揃』を上演します。今回は、鬼が大勢出る「鬼揃」という演出で、「荒ぶる」というテーマにふさわしい勇壮で華やかな舞台をお送りします。

  そのほか、観世清和・三郎太親子ほかによる半能『石橋 大獅子』、山本東次郎ほかによる狂言『六地蔵』、茂山千作ほかによる素狂言『萩大名』を上演します。

  地域伝統芸能まつりの観覧は無料ですが、事前の応募が必要となります。観覧ご希望の方は、はがきまたはインターネットで欄外の方法に従ってご応募ください(応募締切:1月31日(月)
必着)。

プログラム紹介(予定) *演目は変更される場合もありますのでご了承ください

●広島県北広島町

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芸北(げいほく)神楽[2月26日]
「芸北神楽」は、江戸時代の終わり頃に石見の国(島根県西部)から安芸の国北部(広島県北西部)に伝わった神楽(石見神楽の一部)です。テンポが速く、演出に趣向を凝らした華やかな神楽は、現在では「本家」である島根県にまで影響を与えるほどになりました。秋になると、広島県内では毎週末どこかで神楽の舞台が催され、「追っかけ」をする熱狂的なファンもいるほど大変な熱気に包まれます。

●神奈川県川崎市

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新城(しんじょう)の囃子曲持[2月26日]
囃子曲持ちとは、囃子に合わせて米俵や酒樽などを持ち上げて曲芸を競う技芸です。「新城の囃子曲持」は、明治の初め頃、農民の生活に取り入れられ、神事祭事などに欠かすことのできない地域芸能として伝習されてきました。
戦時中に一度中断されましたが、昭和48年に復活しました。他に類を見ないさまざまな演目をもち、観る人に楽しさと感動を与える芸は、昭和52年神奈川県民俗芸能50選に選ばれ、翌53年には川崎市文化財に指定されました。

●岩手県陸前高田市

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根岬(ねさき)梯子虎舞[2月26日]
45度の傾斜で立てられた長さ20メートルのはしごの上で舞う根岬梯子虎舞は、曲芸的な踊りとして知られており、正式には「風流唐獅子曲乗りの体」と呼ばれています。寛政年間(1789~1801)にこの地に伝承されたといわれ、豊漁と悪魔退散を祈願し、はしごの最高部にて踊る勇壮な舞で、広田町黒崎神社式年大祭や、同町根岬地区にある鶴樹神社の祭典で奉納されています。

●熊本県天草市

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牛深(うしぶか)ハイヤ踊り[2月26日]
牛深は古くから天然の良港として知られ、各地から訪れるさまざまな船が“風待ち”“しけ待ち”をする場所でもありました。その船乗りたちをもてなすために牛深の女性たちが歌い始めたのが「牛深ハイヤ節」。船乗りたちは賑やかなハイヤ節と酒に酔い、牛深乙女の情にほだされて「牛深三度行きゃ三度裸」と、楽しかった思い出の唄を次の港々へ伝えていき、これが全国各地に広がっているハイヤ節系統民謡の源流であるといわれています。

●岐阜県垂井町

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表佐(おさ)太鼓踊り[2月26日]
江戸時代初期、地元南宮大社に雨乞いをして太鼓を打ちならし、その祈願の甲斐があってご利生の雨に恵まれると、礼踊りとして太鼓踊りを奉納した神事が起源とされ、最大で直径1.3メートル、重さ60キログラムの太鼓を体にくくり付け、勇ましくたたき舞うという大変ダイナミックな舞です。毎年10月、太鼓、竹に和紙の束をつけた采や、鉦鼓、音頭を取る人に分かれ、三重の円になって勇壮な舞を演じる表佐祭りでは、観客から盛大な拍手が送られます。

●愛知県知多市

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朝倉の梯子獅子[2月27日]
慶長3年(1598年)12月、朝倉村で農作物を荒らすイノシシに困った農民たちが、梯子をつくって退治したところ、翌年は大豊作となりました。そこで、豊年祭と共にイノシシの供養として梯子に登る雄獅子の舞を演じたのが朝倉の梯子獅子の始まりであるといわれています。現在は、毎年10月の第1日曜日に、高さ約9メートルのやぐらの上で約30分間、二人一組がお囃子に合わせた曲芸的な離れ技を演じます。

●東京都日の出町

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鳳凰の舞[2月27日]
日の出町下平井の鳳凰の舞は、この地区に古くから伝わる民俗芸能で、元来、旱魃の時の雨乞いと悪疫の退散を祈って舞われた「舞い」であることはよく知られていますが、いつの時代に誰がどのようにしてこの地へ伝えたのか定かではありません。昭和28年、東京都の無形文化財に指定されてから保存会が発足し、以来、保存会が中心となって先達の言い伝えを受け継ぎ、伝承に努めています。平成18年には国指定重要無形民族文化財に指定されました。

●長野県中野市

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日和山神社鬼獅子 [2月27日]
日和山神社鬼獅子は中野市草間地区の日和山神社に奉納される獅子舞です。毎年9月の第2日曜日の秋祭りの宵宮において草間地区の五穀豊穣と無病息災を感謝して奉納されています。昭和47年には中野市無形民俗文化財に指定されました。草間の獅子舞の特徴は、獅子舞の最中に鬼が登場することです。鬼は裸で腰蓑をつけ、体中に赤と黒の彩色をしています。鬼は獅子と向かい合い、大声をあげたり高く飛び上がったりしながら激しく舞います。

●三重県桑名市

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伊勢大神楽(だいかぐら)[2月27日]
伊勢神宮に参拝できない人たちのために神札を配り神楽を舞って祓いをする神事で、市内の伊勢大神楽講社の人々によって受け継がれています。普段は西日本中心に回っていますが、毎年12月24日には増田神社境内で全曲奉納され、境内は大勢の見物客でにぎわいます。伊勢大神楽の内容は舞(獅子舞)と曲(放下芸)とで構成されており、豪壮な獅子舞「魁曲」、皿回しを行う「水の曲」などの曲があります。「伊勢太神楽」は、国の重要無形民俗文化財に指定されています。

●秋田県北秋田市

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根子(ねっこ)番楽[2月27日]
源氏の一族である佐藤継信の遺臣の後裔によって伝承されてきたとされています。勇壮な武士舞と静かな古典舞があり、かつては表十二番、裏八番、その他道化等もありましたが、現在は、表八番、裏一番のみが伝承されています。明治初期までは特定の家の長男に限り、厳しい訓練を経て伝承者に加えていましたが、現在は希望者が番楽子供会で基本を覚え、保存会で次第に難しい舞に挑んでいます。毎年8月14日に旧根子小学校で披露されるほか、地元の神社祭典などでも演じられています。

●鹿児島県曽於市

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弥五郎どん祭り[2月27日]
「弥五郎どん祭り」は、養老4年隼人の抗戦を朝廷軍が鎮圧し、その時隼人族の戦死者が余りにも多かったため、慰霊のため放生会を行ったのが始まりだとされ、南九州の八幡系神社の秋祭りに伝えられている大人人形行事で、五穀豊穣を祝う性格も有しています。祭りは、毎年11月3日に岩川八幡神社周辺で行われます。メインは「浜下り」で、子どもたちに引かれた「弥五郎どん」が威風堂々と街中を練り歩く姿は、見る人を圧倒します。

古典芸能

●素狂言『萩大名』(大蔵流) [2月26日]

狂言の装束を着けず、座って言葉だけで演じる素狂言。近年上演される新しい形の狂言の上演です。在京中の大名は太郎冠者の知人で美しい庭のある家に行くことになります。ただし、そこを訪れた者は和歌を詠むことが条件となっていました。和歌の苦手な大名は太郎冠者と秘策の和歌(七重八重九重とこそ思いしに十重咲き出る萩の花かな)を練り、庭を訪ねます。亭主の自慢の庭に、美しく咲き誇る萩の花を見て大名は、はたして和歌を詠めるのでしょうか。
[出演]茂山千作 ほか

●能『紅葉狩 鬼揃』(観世流)短縮版 [2月26日]

平維茂は信州戸隠山で紅葉狩りをする美女たちと出会い酒宴に招かれます。美しく謡い舞う美女たち、楽しい宴の酒に眠りにつく平維茂の夢枕に石清水八幡宮に仕える武内の神が現れ、美女たちは鬼神であることを告げ、一振りの太刀を授けます。深更に及んで、美女たちは鬼神の本性を現します。前半は美しい女の面、後半は鬼の般若の面と形相が変わり、紅葉の宴は紅の戦に変わる変化に富んだ能で、今回は美しい鬼女が大勢出る鬼揃の演出で上演します。
[出演]梅若玄祥 ほか

●狂言『六地蔵』(大蔵流) [2月27日]

辻堂を建てた田舎者が六地蔵を作ってもらおうと都にやってきます。その田舎の者に、仏師だという男が声をかけてきます。ニセの仏師とは気付かずに六地蔵をお願いした田舎者。翌日、六地蔵を渡すといわれた因幡堂にやってきます。ニセ仏師は仲間と共に六地蔵に化けて田舎者を騙しますが、田舎者も拝むうちにその正体に気が付きます。見ることが少なくなった六地蔵ですが、寺院の門前や路傍にまつられているお姿を見ることができます。
[出演]山本東次郎 ほか

●半能『石橋(しゃっきょう)大獅子』(観世流) [2月27日]

大江定基は出家し寂昭法師と名乗り、インド中国に渡り、仏教の霊場・清涼山に着きます。千尋の谷にかかる石の橋を渡ろうとした時、その目前に文殊菩薩の化身の獅子が現れます。獅子は石橋に咲き誇る牡丹に戯れ舞います。白獅子、赤獅子の親子獅子の演出で、勇壮で神秘的な獅子の舞が繰り広げられます。今回は半能という能の後半だけを演じる形の上演で、観世流宗家、親子での出演でお送りいたします。
[出演]観世清和、三郎太(親子) ほか

 

●第11回地域伝統芸能まつり
[日程]2月26日(土)、27日(日)
[開演]午後2時30分(両日とも)
[会場]NHKホール(東京都渋谷区)
[主催]地域伝統芸能まつり実行委員会財団法人地域創造
[後援]総務省、文化庁、観光庁、NHK

●観覧申し込み方法
観覧は無料です。はがき、またはインターネットでお申し込みください。
◎応募締切
平成23年1月31日(月)必着
※応募多数の場合は抽選とさせていただきます。当選の発表はご本人に直接通知いたします。
◎応募要領
・はがきの場合
郵便往復はがきに①郵便番号、②住所、③氏名、④年齢、⑤電話番号、⑥入場希望日(2月26日(土)、27日(日)のいずれかを記入。両日希望の場合は、それぞれ別にお申し込みください。)⑦入場希望者数(1枚につき2名まで、未就学児も1名といたします。)を明記の上、下記事務局までお送りください。返信用の宛名部分にはご自分宛の住所、氏名を記入してください。
〒160-8555
東京都新宿区舟町7-6-704
地域伝統芸能まつり観覧応募事務局
・インターネットの場合
arrow1.gif「地域伝統芸能まつり」公式サイトにアクセスの上、お申し込みください。

なお、ご応募いただいたお客様の個人情報は、本フェスティバルの抽選、当・落選告知及び個人を特定しない統計資料の作成の目的で使用させていただきます。また、お客様の事前の承諾なく個人情報を業務委託先以外の第三者に開示・漏洩いたしません。

●地域伝統芸能まつりに関する問い合わせ
総務部 関本
Tel. 03-5573-4057

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