地方団体の皆様へ
新年のご挨拶に代えて
財団法人地域創造理事長 林 省吾
新年を迎え、都道府県知事・市区町村長の皆様ならびに関連団体の皆様に、長年にわたる当財団に対するご支援・ご協力に対し、心から御礼を申し上げます。
明年度の事業財源をめぐり、先行き不透明な状況下で新年のご挨拶を申し上げることとなり大変心苦しく思っておりますが、私ども財団法人地域創造といたしましては、今後とも文化・芸術の振興により地域社会の活性化を図るという財団設立の使命が、従前にもまして充実した形で展開できるよう最大限の工夫と努力をいたす所存です。関係者の皆様にはより一層のご理解、ご支援をいただければ幸いです。
ご存じのとおり、当財団は宝くじの発売団体である都道府県・政令指定都市から負担金をいただいて事業を展開しておりますが、これに加え、宝くじの普及宣伝事業の一環として、また、市町村の共同事業の財源として関係団体からの助成金をいただき、地域の文化・芸術活動への支援事業を行ってまいりました。
宝くじ財源の活用につきましては、先般の事業仕分けを受けて、総務省の「宝くじ問題検討会」及び全国自治宝くじ事務協議会において検討が行われ、昨年末にその内容が公表されたところです。その結果を受け、今後、次年度以降における宝くじ財源の活用のあり方が具体的に決められることになりますが、現時点においてお伝えできる当財団に関連する主な事柄は次の二点です。
第一に、宝くじ発売団体からの負担金を財源としている団体(当財団もこれに該当します。)に対しては、基本的に宝くじの普及宣伝事業費が支出されないこととなりました。これにより、普及宣伝事業に係る助成金は廃止される見込みです。
第二に、市町村の共同事業の財源としていただいていた助成金につきましては、改めて事業内容が精査され、市町村の共同事業としての評価を経て、支援内容と助成額が決定されることになります。これまで通り市町村への支援を継続できるようお願いしているところです。
当財団がいただいていた助成金が未だ不確定な状況にあるため、支援事業に関するお知らせが大幅に遅れておりますことを心よりお詫び申し上げる次第です。
大変厳しい事態ではありますが、地域における文化・芸術活動は、地域社会の諸課題に対する「総合的な処方箋」であり、「地域社会活性化の起爆剤」であるという信念に変わりはありません。私どものお預かりしている組織と財源を挙げて、従前以上に皆様のお役に立てるよう、地方公共団体の共同事業としての業務の充実を図ってまいる所存です。
特に、今後は、地域における文化・芸術活動の効果的な実施のための研究を深め、事業の重点的な実施により、「地域の文化・芸術活動の拠点づくり」を支援し、「地域密着型の人材の養成」に力を入れるなど、より一層効果的な支援に努めてまいりたいと考えております。皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
2011年1月