地域創造では平成21年度のモデル事業を経て、今年度より邦楽地域活性化事業を開始しました。本格実施の1年目となる今年度は、熊本県立劇場が中心となり、熊本県内の3市(荒尾市・宇城市・人吉市)で地域交流プログラムを実施します。
プログラムのスタートとして、8月24日に全体研修会が熊本学園大学で行われました。熊本県や各市ホールの担当者、アウトリーチ先の学校教諭、コーディネーター、演奏家など関係者全員が集まり、事業の趣旨や流れ、準備作業などを確認したほか、児玉真チーフコーディネーターによる邦楽のアウトリーチについての講義を受けました。
午前中は市町村ホール担当者を対象に、「ホールが町に出来たことで、住民の生活はどのように変わったか」など、ホールが地域でアウトリーチ活動を実践していく必要性について、理論的な説明が行われました。午後からは学校の先生方も参加され、邦楽の聴き手をいかに育てていくか、子どもを対象とした学校アウトリーチの可能性についての講義がありました。
最後には、3市それぞれのチームミーティングが行われ、ホール担当者と教諭、演奏家とコーディネーターが、各地域の特色や生徒の様子、どのような地域交流プログラムをつくっていくかについて、互いに意見を出しあいました。
この事業では約1年間の事業プロセスを通して、都道府県と市町村のホールがネットワークを構築し、地域交流プログラムを継続的に行うことのできる環境づくりを目指します。熊本県においても、引き続き実施される現地下見や手法開発研修会などを通じて、事業の参加者がそれぞれの立場からアイデアを出しあい、地域に合ったプログラムづくりを進めていきます。
●平成22年度「邦楽地域活性化事業」
◎研修プログラム
・全体研修会(8月24日/熊本学園大学)
・手法開発研修会(10月19日~22日/熊本県立劇場)
◎地域交流プログラム(日程/演奏家/アウトリーチ会場/ホールプログラム会場)
・荒尾市(11月4日~6日/佐藤亜美、木村麻耶、町田光/荒尾第三小学校、有明小学校、清里小学校、平井小学校/荒尾総合文化センター)
・人吉市(12月9日~11日/菊央雄司、伊藤志野、小林静純/人吉東小学校、大畑小学校/人吉カルチャーパレス)
・宇城市(12月16日~18日/澤村祐司、利根英法、見澤太基/小川小学校、小野部田小学校、青海小学校、豊野小学校/ウイングまつばせ)
◎総括公演プログラム
・ガラコンサート(2011年1月15日/熊本県立劇場)
◎問い合わせ
総務部 布施・関本
Tel. 03-5573-4143