一般社団法人 地域創造

平成21年度「公立ホール政策評価アドバイザー派遣事業 政策評価研修会」終了報告

 9月2日、地域創造会議室において「公立ホール政策評価アドバイザー派遣事業政策評価研修会」が開催されました。

 アドバイザー派遣事業は、地域創造が平成19年3月に発行した「公立文化施設における政策評価等のあり方に関する調査研究 公立ホール・公立劇場の評価指針」を踏まえて開設された事業です。施設の政策評価を実施しようとする設置者や管理者に対して、専門家をアドバイザーとして派遣することにより、政策評価の適切な推進を図るもので、これまでに、平成19年度4団体、平成20年度6団体の計10団体で実施されました。

 3年目となる平成21年度は、募集の結果、栗東市芸術文化会館さきら、日田市民文化会館パトリア日田、栃木県総合文化センター、北九州芸術劇場の4団体に対する派遣が決定。派遣に先立って行われた今回の政策評価研修会では、4名のアドバイザーとこれらの施設の担当者が顔を合わせて熱心な議論が行われました。

 研修会のプログラムは、アドバイザーからの「評価指針」についての解説、昨年度この事業でアドバイザー派遣を受けたまつもと市民芸術館による事例報告、今年度参加者が予め作成してきた各施設の「戦略・評価ユニット」に対する質疑とアドバイスというものです。

 事例報告では、平成20年度に地域創造の助成事業「公立文化施設活性化計画支援事業」を活用し、「評価指針」を作成するとともにアンケート調査や経済波及についても併せて調査を行い、報告書をまとめたばかりのまつもと市民芸術館から、プロデューサー兼支配人の蔭山陽太さんが出席。「アドバイザーからの指摘により、組織を変更して新たに広報担当と営業担当を設けた。また、新聞などへのパブリシティを広告費換算したら平成19年度だけで約1億1,900万円にも上り、内部的にも驚きの経済波及効果となっていた。こうした評価を行ったおかげで議員への説明にも役立っている」という報告に、参加者は熱心に頷いていました。

 地域創造では、今後の政策評価のさらなる普及にむけて、今年度を区切りに「アドバイザー派遣事業」をいったん終了し、検証を行う予定です。ご意見等がございましたら、ぜひ担当者までお知らせください。また、「評価指針」につきましては地域創造ホームページにも掲載していますので、ぜひご活用ください。

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●平成21年度「公立ホール政策評価アドバイザー派遣事業 政策評価研修会」
◎平成21年度実施団体(施設)
栗東市芸術文化会館さきら
日田市民文化施設パトリア日田
栃木県総合文化センター
北九州芸術劇場
◎アドバイザー
中川幾郎(帝塚山大学法政策学部教授)
熊倉純子(東京藝術大学音楽学部准教授)
草加叔也(空間創造研究所代表)
吉本光宏(ニッセイ基礎研究所芸術文化プロジェクト室長)
◎「公立文化施設における政策評価等
のあり方に関する調査研究 公立ホール・公立劇場の評価指針」(平成19年3月)
http://www.jafra.or.jp/j/library/investigation/018/index.php

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