一般社団法人 地域創造

平成21年度「公共ホール現代ダンス活性化事業」スタート

 公共ホール現代ダンス活性化事業(ダン活)は、登録アーティスト(登録期間2年間)が1週間程度地域に滞在し、地域の公共ホールとアイデアを出しあい、アウトリーチとワークショップ、そして公演を行います。今年度は全国11カ所で実施しますが、そのトップバッターとして、7月14日~20日に伊藤千枝さんを迎えて広島県廿日市市のはつかいち文化ホール「さくらぴあ」で行われました。

 伊藤さんは、さまざまな角度からダンスをとらえ、その作品の発表を通してオリジナリティの確立を目指すダンスカンパニー・珍しいキノコ舞踊団を主宰。さまざまな空間で立ち上がるダンスを観客と共に体験し、それぞれの場所、それぞれの身体がもっているダンスを探り、楽しむことをテーマとしています。

 今回のアウトリーチでは、廿日市市内にある友和小学校、阿品台西小学校の2校に出掛けました。2人組でのストレッチのような動きから、3人組、5人組、と徐々に人数が増えてゆき、最後は象や馬といった動物を4~5人で表現して各チームで発表をしました。他のチームの作品を見て、「あぁ、こうすればしっぽができるんだ」などの新しい発見をしたり、どうすればよりその動物らしく見えるのかを、各グループで相談していました。

 また、はつかいち文化ホールでは、公募で集まった方を対象に、1回の親子ワークショップと、2回の一般向けワークショップが実施されました。一般向けワークショップでは、個人の身体を解きほぐしていくようなトレーニングから始まり、身体の緊張が緩んだあと、徐々に組み合わせの人数を増やしていき、最後は、10人程で2チームに分かれ、前の人の静止したポーズから、コマ撮りのように次に展開されるであろうポーズを順番にとり、コマ撮り写真のような動きを展開しました。

 最終日に行われた伊藤さんの公演では、照明や音響、舞台美術をすべてホールの技術スタッフが手がけました。2回行われた事前研修(下見)の段階から、念入りにアーティストと技術スタッフの間で打ち合わせを行い、両者が一体となって作品をつくり上げました。

 

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友和小学校でのアウトリーチ
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はつかいち文化ホールで行われた
一般向けワークショップ

 

◎問い合わせ
芸術環境部 加藤・坂間・大澤・玉木
Tel. 03-5573-4056

 

●平成21年度公共ホール現代ダンス活性化事業

◎平成21・22年度登録アーティスト
新井英夫、伊藤千枝、キリコラージュ、楠原竜也、黒沢美香、鈴木ユキオ、セレノグラフィカ、東野祥子
*詳細はホームページ参照
http://www.jafra.or.jp/jinzai/dance/index.php

◎開催地(主会場/日程/派遣アーティスト)
広島県廿日市市(はつかいち文化ホールさくらぴあ/7月14日~20日/伊藤千枝)
岩手県一関市(一関文化センター/8月24日~30日/キリコラージュ)
北海道鷹栖町(たかすメロディーホール/9月28日~10月4日/セレノグラフィカ)
岐阜県可児市(可児市文化創造センター/11月10日~16日/新井英夫)
兵庫県朝来市(和田山ジュピターホール/11月30日~12月6日/キリコラージュ)
山形県白鷹町(白鷹町文化交流センターAYu:M(あゆーむ)/12月8日~14日/鈴木ユキオ)
和歌山県和歌山市(和歌山市民会館/12月15日~21日/東野祥子)
鹿児島県鹿屋市(リナシティかのや(鹿屋市市民交流センター)/2010年1月18日~24日/新井英夫)
山梨県笛吹市(笛吹市スコレーセンター/1月25日~31日/セレノグラフィカ)
長野県茅野市(茅野市民館/2月9日~15日/東野祥子)
東京都八王子市(八王子市芸術文化会館いちょうホール/3月8日~14日/伊藤千枝)

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