データの見方
情報は地域ブロック別に、開催地の北から順に掲載してあります。
開催地/地域創造の助成事業
開催地の下は事業運営主体、住所、電話番号、担当者名の順に記載してあります。
太字部分が事業名で、以下、内容を紹介しています。
募集
富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ 芸術監督募集
平成22年度からの芸術監督1名を募集(業務内容等詳細は下記ウェブサイトを参照)。
[契約任期]1年(平成22年4月1日~平成23年3月31日)原則として3年任期
[勤務条件]財団法人富士見市施設管理公社非常勤嘱託職員(概ね月3日~4日勤務。館への出勤は事業や会議等で異なる)
[報酬]月額15万円(税・交通費込)
[応募資格]演出家、プロデューサーなど演劇関係の実務経験3年以上
[応募書類]経歴、800字程度の自己アピール文(郵送のみ受付)
[応募締切]7月18日(土)当日消印有効
[問い合わせ]富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(担当:矢野哲史)
Tel. 049-268-7788 http://www.city.fujimi.saitama.jp/culture
トピックス
九州大学ホールマネジメントエンジニア育成ユニット~地域のホールと連携事業スタート
昨年4月に開設された九州大学大学院芸術工学府の「ホールマネジメントエンジニア(HME)育成ユニット」による地域連携プロジェクトが7月からスタート。HME育成ユニットは、劇場・ホールにおける専門職の調整統括の役割を果たす人材育成教育プログラム。地域の文化行政やホール運営に携わる社会人の受け入れも実施している。代表で建築音響学が専門の藤原恭司教授は、「芸術家や技術者、マネジメントの専門家と話ができる多言語通訳のような人材を育てたい」と話す。講義の一環として行われる連携プロジェクトは、地域の公立文化施設などの事業を施設職員と学生がアイデアを出し合いながら企画し、実施するというもの。今年度は大野城まどかぴあ、職員が社会人履修生として受講した福岡市南区役所、そぴあしんぐうとの連携プロジェクトが行われる。大野城まどかぴあでは複合施設としての特徴を活かし、学生の提案により「食育」をテーマに市民劇団の創作劇や図書館での関連書籍の展示、商店街を巻き込んだスタンプラリーなどが行われる(7月)。南区役所との連携では、道路拡張による桜の伐採を惜しむ区民が和歌のやり取りを通じて木を守ったエピソードを市民参加創作劇ファンタジー『桧原さくら物語』として舞台化(10月)。南区役所総務課の廣田満さんは「もともと桧原桜のエピソードを語り継いでいきたいと思っていたが、市民の方と共に演劇をつくることになり感激しています」と手応えを口にする。また、12月に行われるそぴあしんぐうの企画では、ジャズピアニスト佐山雅弘と九大で映像を学ぶ学生とのコラボレーションに挑戦する。
[日程・会場]7月19日:大野城まどかぴあ(福岡県大野城市)/10月25日:福岡市立南市民センター(福岡市南区)/12月6日:そぴあしんぐう(福岡県糟屋郡新宮町)
[問い合わせ]九州大学大学院芸術工学府ホールマネジメントエンジニア育成ユニット Tel. 092-553-9459
パフォーマンスは障がいを超える! 世田谷美術館のエントランスで「≒2」
建築家・内井昭蔵が「舞台空間としても使えるように」という意図をもって設計した世田谷美術館のエントランス。同美術館では、白い大階段、アール(曲線)の天井という開放的な空間を生かすかたちで、4年前から年2度、一夜限りの実験的パフォーマンス「トランス/エントランス」シリーズを開催してきた。その8回目が5月28日に閉館後のエントランスに限定80人の観客を迎えて開催された。「空間と対話できるアーティストを選んできた」という本シリーズ担当学芸員の塚田美紀さんが今回選んだのは、大阪から神戸に活動拠点を移したばかりのNPO法人DANCE BOX代表の大谷燠さんがプロデュースした循環プロジェクト「≒2(にあいこーるのじじょう)」だ。
本作は、明治安田生命が社会貢献プログラムとして実施しているエイブルアート・オンステージ(障がいのある人と共に演劇、ダンス、音楽などの舞台芸術の分野で新しい表現を生む機会を提供)の一環としてスタートしたもの。障がい者と健常者の混成グループ8人がワークショップを重ねながら、2年がかりでパフォーマンスを発展させてきた。「障がい者の身体性をマイナスととらえるのではなくオリジナリティととらえ、世の中の多様性を広く認めていくことを目指す試み」と大谷さん。ダンスは砂連尾理、音楽はスカンク、美術は川井ミカコという3名のプロフェッショナルが手を貸してはいるものの、彼らはあくまでもナビゲーターであり、なにより8人のパフォーマーから生まれる自主性を第一に、踊りも音楽も美術も「健常者の勝手な事情を押しつけず、彼らから出てくるものを待つ」(大谷)ことを大切にしてつくられてきた。
1回目(2008年4月)が新大阪の元東淀川勤労センターの会議室・廊下・トイレ、2回目(12月)が講演会場のような東京の明治安田生命MYプラザホールと、異質な空間との出合いを楽しみながら発表。3回目の世田谷美術館のエントランスでは、目の見えない「けいこ山▲」さんが手探りで2年かけて折り続けた1500機の紙飛行機が、階段の上から投げ落とされるところからスタート。彼女が折り紙を続ける前で、混声楽器の不調和なノイズが響くなか、車イスでのパフォーマンスなどが披露された。
通常はシニア層の観客が多い世田谷美術館だが、若者の姿も多くみられ、多様性が結晶したような不思議なパフォーマンスの時間を楽しんでいた。「これからも新しいことにチャレンジする美術館としてこうした企画を続けていきたい」と塚田さん。「≒2」は今後、兵庫県やベルリンなどを循環する予定だ。 (ジャーナリスト・岩城京子)
●トランス/エントランスvol.8 「≒2(にあいこーるのじじょう)─循環プロジェクト公演」
[主催]世田谷美術館
[共催]NPO法人 DANCE BOX
[会期]5月28日
[会場]世田谷美術館
文化庁「地域文化芸術振興プラン推進事業」公募開始
文化庁は、特色ある地域文化の振興など地域の「文化力」の向上とともに、文化芸術活動の活発化により地域経済の活性化を促すことを目的に、都道府県が企画する地域の芸術家や芸術団体等を活用した「文化芸術振興プラン」に基づく特色ある取り組みに対し、1億円を上限に支援する下記「地域文化芸術振興プラン推進事業」の募集を開始した。
[事業の実施期間]平成21年9月1日~22年3月31日
[申請書類の提出期限]平成21年7月17日(金)〈文化庁必着〉実行委員会は都道府県を経由して申請書類を提出(平成21年8月中旬決定)
[問い合わせ]文化庁文化部 芸術文化課 文化活動振興室 活動奨励係
Tel. 03-5253-4111(内線2832)sinkou@bunka.go.jp
*今回の事業を活用して、都道府県における地域振興のための新たな文化芸術活動の企画を積極的に実施されるようお願いいたします。
*地域創造では、事業の企画等についてご相談があればお受けいたしますので、ご連絡ください。
[窓口]地域創造 水谷・加藤・金谷 Tel. 03-5573-4064