9月8日、9日の2日間、地域創造会議室において、地方公共団体の文化・芸術振興担当幹部職員を対象とした「文化政策幹部セミナー」を開催しました。このセミナーは、文化・芸術による地域づくりの意義や役割に対する理解を深め、今後の政策立案に活かしていただくことを目的として実施しています。
今回は、23団体の方にご参加いただき、清水裕之氏(名古屋大学大学院環境学研究科教授)をコーディネーターにお迎えして実施しました。文化・芸術が地域づくりにどのような活力を与えるか、地域と文化・芸術を繋ぐ重要な役割を担う公立文化施設に期待されることとは何か、などについて実際にまちづくりや施設運営に携わって来られた方々が講師を務め、それぞれ実体験を基にお話しいただきました。
清水氏からは最後に『地域づくりを行う上で、行政には、「頭がかたい」「理解が足りない」など、地域の方や専門家の方などからたくさんの苦情が寄せられることかと思いますが、それは「行政の力がなければ地域づくりはできない」ということの裏返しです。これからもよりよい地域づくりを目指して行政の方には頑張っていただきたい』と参加者に向けてエールをいただきました。
当事業の概要は、報告書としてまとめ、後日各地方公共団体の文化振興担当部局にお送りする予定です。興味をお持ちの方は担当までお問い合わせください。
●文化政策幹部セミナープログラム概要
◎1日目(9月8日)
○ゼミ1「地域に広がる公立文化施設の役割・マスタープラン・市民参加・評価」
[講師]清水裕之(名古屋大学大学院環境学研究科教授)
○ゼミ2「まちづくりと文化・芸術」
[講師]延藤安弘(愛知産業大学大学院造形学研究科教授)、斎藤ちず(NPO法人コンカリーニョ理事長)
○ゼミ3コミュニケーション・ワークショップ
[講師]津村卓(財団法人地域創造プロデューサー)
◎2日目(9月9日)
○ゼミ4「文化・芸術をサポートするアーツ・ファンディング・システム」
[講師]片山泰輔(静岡文化芸術大学文化政策学部准教授)
○ゼミ5「まちづくりと公立文化施設」
[講師]衛紀生(可児市文化創造センター館長兼劇場総監督)、中村透(琉球大学教授)、清水裕之
○ゼミ6 まとめセッション
[講師]清水裕之、衛紀生、中村透、片山泰輔
●文化政策幹部セミナーに関する問い合わせ先
芸術環境部 川口
Tel. 03-5573-4056