今年度から新たにスタートする演劇ネットワーク事業は、南河内万歳一座の『なつざんしょ…』を全国4カ所で上演し、同劇団主宰で演出家の内藤裕敬さんが各地で演劇の手法を使ったアウトリーチを実施します。事業実施に当たり、4月8日、9日に参加ホールの担当者を対象にした研修会を地域創造の会議室で行いました。
まず、アウトリーチ全般についての整理、演劇のアウトリーチについて議論した上で、内藤さんによる身体を使った簡単なワークショップをホール担当者が体験し、頭で考えたとおりに体が動かないということを実感し、演じることの難しさを痛感しました。
内藤さんからは「演劇の可能性」について、普段あまり聞くことのない「演劇をやる意味」を具体的に話してもらい、ホール担当者もより深く“演劇”について考える時間になりました。また、上演作品の解説から宣伝活動、各ホールの地域性や事業展開のプレゼンテーション、アウトリーチプログラムを具体的に掘り下げる作業など、つくり手側の考え方とそれを上演するホール側の環境や考え方を共有しました。
演劇のアウトリーチと作品の上演が両輪となるこの事業では、作品がつくられた背景を知り、演出家のアウトリーチの手法を理解した上で学校などに届けるということをこの研修会で再確認した有意義な2日間になりました。
平成20年度「公共ホール演劇ネットワーク事業」研修会終了報告
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