今年度、公立美術館活性化事業では4件の共同巡回展への助成が決まり、全国14会場で展覧会が開催されます。
市町村立美術館を対象に地域創造が企画を提示して巡回展を行う「市町村立美術館活性化事業」では、「世田谷美術館所蔵作品による 向井潤吉展─風土をみつめる旅」を開催します。戦後一貫して茅葺屋根の民家をモチーフとして、日本全国の風景を描いた画家、向井潤吉の画業を、世田谷美術館が所蔵する作品群によって紹介する展覧会です。
公立美術館が自主的に企画立案した巡回展の実施を支援する「公立美術館巡回展支援事業」では、「音に恋した美術展」と「十二の旅：感性と経験のイギリス美術展」の2本の巡回展を開催します。「音に恋した美術展」では、絵画の中に楽器の描かれた作品、表現の中にリズムや調和（ハーモニー）といった音楽の要素を見出すことのできる作品、さらには叩くと音の出る作品等を展示し、関連したイベントも実施する予定です。また「十二の旅：感性と経験のイギリス美術展」は、「旅」をキーワードに19世紀から現代に至るイギリス美術を紹介する新たな切り口による企画展です。同一都道府県内の複数の公立美術館が共同で実施する巡回展を支援する「地域の公立美術館ネットワーク事業」では、岡山県内の3館の美術館のネットワークによる「クロスロード2008─高原洋一をめぐる作家たち─」展を開催いたします。
左：「世田谷美術館所蔵作品による 向井潤吉展─風土をみつめる旅」のチラシ
右：「公立美術館巡回展支援事業」総合開会式の模様（安曇野市豊科近代美術館）
●平成20年度公立美術館活性化事業
【市町村立美術館活性化事業】
◎「世田谷美術館所蔵作品による 向井潤吉展─風土をみつめる旅」
田原市博物館（2008年5月31日～7月6日）／茅野市美術館（7月12日～8月24日）／井原市立田中美術館（8月30日～10月13日）／伊丹市立美術館（10月18日～11月24日）
【公立美術館巡回展支援事業】
◎「音に恋した美術展」
安曇野市豊科近代美術館（2008年4月19日～6月1日）／唐津市近代図書館（6月21日～7月27日）／釧路市立美術館（8月30日～10月5日）
◎「十二の旅：感性と経験のイギリス美術」展
栃木県立美術館（2008年4月27日～6月22日）／静岡県立美術館（9月12日～10月26日）／富山県立近代美術館（11月2日～12月23日）／世田谷美術館（2009年1月10日～3月1日）
【地域の公立美術館ネットワーク事業】
◎「クロスロード2008─高原洋一をめぐる作家たち─」
岡山市デジタルミュージアム（2008年9月12日～10月13日）／倉敷市立美術館（9月19日～11月3日）／奈義町現代美術館（9月6日～10月13日）
●公立美術館活性化事業に関する問い合わせ
総務部 泰井・日下部
Tel. 03-5573-4183