一般社団法人 地域創造

平成19年度「公共ホール音楽活性化事業」前半終了

 4月の全体研修から本格的にスタートした今年度の公共ホール音楽活性化事業(おんかつ)は、全国24の地域で実施しています。9月の宮城県大和町から始まり、12月でちょうど半分の12カ所が終了しました。その中から、10月29日から31日に行われた、福岡県宗像市・宗像ユリックスでの事業の様子を紹介します。
 2003(平成15)年に玄海町と、05年に大島村と合併した宗像市は、北九州・福岡の両政令指定都市の中間に位置する豊かな自然に囲まれた学術・文化都市。北部の海岸線は玄界灘に面する好漁場で、国定公園にも指定されています。
 今回の派遣アーティストはヴァイオリンの小野明子さんと箏の片岡リサさん、ピアノの伊東晶子さん。洋楽器と邦楽器のコラボレーションはおんかつでも珍しい組み合わせ。アクティビティは、岬公民館、宗像大社、大島小・中学校、池野公民館の4カ所で開催されました。
 宗像大社は、境内にある拝殿が舞台。半屋外ということで、天候や会場のコンディション、アーティストへの負担などが心配されましたが、ライトアップされた幻想的な舞台で奏でられるヴァイオリンと箏の音色に、ご来場いただいた皆さんは聴き入っているようでした。大島でのアクティビティでも、フェリーの出航、アーティストの船酔いなどなど、離島ならではの不安材料も多々ありましたが、当日は海も穏やかで、大島の小・中学生や隣島の地島の小学生も来てくれて、大いに喜ばれました。岬公民館では、学校でお箏を習っている小学生たちとの『さくら』合奏があったり、地域サークルの協力によるお茶のサービスなど、温かい雰囲気でした。
 最終日に宗像ユリックス・ハーモニーホールで開催されたコンサートでは、ヴァイオリンと箏のアンサンブルにより『ハンガリア舞曲 第5番』『春の海』などを披露。時折、客席から感嘆のため息が聞こえるほどで、終演とともに起きた大きな拍手が印象的でした。

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