一般社団法人 地域創造

アーツセンター情報

データの見方

●で表示してあるのはアーツセンターの所在地です。以下名称、住所、電話番号を記載しています。また、基礎的データとして、設置者、運営者、設計者、ホール席数などの施設概要を紹介しています。

青森県青森市

青森県立美術館
〒038-0021 青森市安田字近野185
Tel. 017-783-3000
http://www.aomori-museum.jp/

◎2006年7月13日オープン

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 縄文遺跡として有名な三内丸山遺跡の隣に建設された県直営の美術館。16年前から構想され、当初は美術館、劇場、コンサートホールの並ぶ総合芸術パークを整備する計画だったが、財政再建のため一部事業を凍結し、美術館のみの建設が実現した。コンペで選ばれた青木淳による設計は、青森の雪に溶け込む真っ白な外観で、展示スペースは全て地下、壁面の一部が土色という遺跡の採掘場をイメージしたもの。シャガールがバレエ公演の背景幕として描いた『アレコ』(3枚、縦9m×横15m)を収蔵するアレコホール(天井高19.5m)を中心に、棟方志功、寺山修司、奈良美智、成田亨、今和次郎など青森出身の個性的な作家群を1作家1部屋に常設展示しているのが特徴。開館記念展「シャガール『アレコ』とアメリカ亡命時代」は、シャガールと舞台芸術との関わりにスポットを当て、バレエの映像や衣裳なども展示された異色の展示で、夏休み中に県内小学生の無料招待などを実施して19万人を動員。現在開催中の「縄文と現代」展(10月7日~12月10日)では、東日本の縄文遺物約200点と、戦後の日本美術を代表する作家や現在活躍中のアーティストの作品200点の比較展示、ならびに写真家荒木経惟による青森県在住者約500組のポートレートを撮影した「青森ノ顔 縄文ノ顔」を展示。また、美術館としては異色の舞台芸術総監督を置き、長年弘前で演劇活動を行ってきた長谷川孝治が就任。当初の総合芸術パークとしての理念を継承した、美術にとどまらない演劇、音楽、映画などの多彩な事業を展開する。2006年度の主な事業は、アレコホールでのピアノコンサート(1年かけてベートーベンのピアノソナタ32曲を全曲演奏)、県民参加演劇『戯曲寺山修司論』、コンペティションで選ばれた振付家によるアレコをテーマにした舞踊劇など。

[開館プレイベント]県民参加型演劇『津軽』、韓国映画祭「究極の韓流!!」、「矢野顕子出前コンサート IN アレコホール」、舞踊劇『アレコ』公開コンペティション
[オープニング事業]開館記念展「シャガール『アレコ』とアメリカ亡命時代」(2006年7月13日~9月24日)
[施設概要]地下2階・地上2階、総床面積約16,000m²(企画展示室、常設展示室、アレコホール、シアター、ミュージアムショップ、レストランほか)
[設置・運営者]青森県
[設計者]青木淳

東京都杉並区

杉並公会堂 〒167-0043 杉並区上荻1-23-15
Tel. 03-3220-0401
http://www.suginamikoukaidou.com/

◎2006年6月1日オープン

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 1957年に建設され、オープン当時「東洋一の文化の殿堂」と呼ばれた旧公会堂を改築し、全国で初めてPFI事業を活用してリニューアルオープン。国内有数の音響効果があるとされるシューボックス型の大ホール、演劇や発表会など多目的用途の小ホール、オーケストラのリハーサルや、展示会などに利用できるフリースペース「グランサロン」、リハーサルやバンドの練習などができる5つのスタジオを備え、日本フィルハーモニー交響楽団の拠点(フランチャイズ・ホール)として引き続き活用される。杉並区と同フィルが友好提携を結んだのは1994年。同フィルは杉並区より公会堂内のホールを練習場として提供され、「シーズンコンサート」「学校訪問コンサート」「施設訪問コンサート」「小中学校音楽鑑賞教室」、ワークショップの開催など、行政・区民と協力して音楽事業を行ってきた。新しい建物のオープンで、体験・参加型事業をさらに深めた運営方針になりそうだ。

[オープニング事業]日本フィルハーモニー交響楽団による開館記念コンサートほか多数(6月~12月)
[施設概要]大ホール(1,190席)、小ホール(可動式194席)、グランサロン(245m²)、スタジオ5室
[設置者]杉並区
[管理者]PFI杉並公会堂(株)
[設計者](株)佐藤総合計画

石川県金沢市

金沢能楽美術館 〒920-0962 金沢市広坂1-2-25
Tel. 076-220-2790

◎2006年10月7日オープン

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 能楽に関する全国初の公設美術館として、金沢21世紀美術館と隣接する敷地にオープン。総工費は用地取得費の一部を含め6億9,000万円。金沢市が取得した佐野家伝来の能楽資料を広く市民に公開しようと計画され、加賀宝生中興の祖、佐野家ゆかりの室町~明治期の能面や能装束85点を含む約3,100点の資料を収蔵。1階展示室では映像やパネル展示で能を紹介。2階展示室で能面、能装束などを展示。3階の研修室は、加賀宝生子ども塾や金沢素囃子(すばやし)子ども塾の練習や能面製作教室などに使用される予定。伝統工芸のアンテナショップ「クラフト広坂」が隣接(1階:ショップ、2階:ギャラリー)され、管理運営は21世紀美術館と同じ金沢芸術創造財団に委託される。

[オープニング事業]開館記念特別展「能面と能装束」(12月10日まで)
[施設概要]地上4階(延床面積1650m²)、展示室2室(1階ホール導入展示部200m²/2階210m²、計410m²)、研修室1室(200m²)
[設置者]金沢市
[管理者](財)金沢芸術創造財団
[設計者](株)岩倉建築設計

石川県珠洲市

ラポルトすず(珠洲市多目的ホール)
〒927-1214 珠洲市飯田町1-1-8
Tel. 0768-82-8200
http://www.laporte-suzu.jp/

◎2006年7月15日オープン

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 能登半島の最北端に位置する珠洲市に、市制施行50周年記念として、中心市街地の活性化、交流人口の拡大と地域文化の高揚を目指してオープン。施設内容や建築のコンセプトは、設計者である日本を代表する建築家・長谷川逸子氏と市民がワークショップを重ねて立案。須須神社に残る、源義経が奉納したとされる「蝉折の笛」や市内の中学・高校で吹奏楽が盛んなど、珠洲市の特徴を活かした、音の文化と教育や交流を主なテーマとし、音響の優れた大ホールの特性を活かして音楽事業を主体にさまざまな活動に取り組む。施設には、竹笛づくりなど伝統文化にふれるアトリエ工房(ワークショップ室)や,世界各地の竹笛の展示などを行う音ミュージアムなどが併設されている。また、敷地内から出た温泉を利用した足湯や、地元で産出される珪藻土を大ホールの壁に使用するなど、ユニークな工夫が施されている。

[オープニング事業]オーケストラ・アンサンブル金沢公演ほか
[施設概要]大ホール(538席)、市民サロン(小ホール)(50席)、アトリエ工房、多目的ルーム2室ほか
[設置・運営者]珠洲市
[設計者] 長谷川逸子・建築計画工房

岐阜県飛騨市

飛騨市文化交流センター
〒509-4221 飛騨市古川町若宮2-1-63
Tel. 0577-73-0180
http://www.kouryu-c.com/

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 飛騨古川駅北側に整備された古川町総合会館(公民館活動) 、飛騨の山樵館(多目的展示ギャラリー)、古川町総合保健福祉センター「ハートピアふるかわ」(保健・福祉)、交流広場(中垣克久彫刻庭園美術館)の施設群を包括したエリア(飛騨市文化村)に、飛騨市民の文化、交流、生きがい活動の拠点として「文化の薫る活力とやすらぎのあるまちづくり」の一翼を担いオープン。運営管理は、飛騨市直営とNPO法人ひだ文化村共同で行う。飛騨市には、これまで固定席のホールがなかったが、これからは気軽に芸術文化に触れられる機会を提供する。音楽利用に適したホールは、1994年に旧古川町が武満徹に委嘱した『オーケストラのためのスピリット・ガーデン(精霊の庭)』が、東京で開催した飛騨古川国際音楽祭で初演され、音楽を通じて世界に飛騨古川が発信されたことから、これからの世代が「飛騨の伝統を学びながら新しい文化を育む場」として活用されることを願いスピリットガーデンホールと命名。

[オープニング事業]東京都交響楽団公演ほか
[施設概要]大ホール(702席)、小ホール(105席)、音楽練習室2室、練習室兼リハーサル室ほか
[設置者]飛騨市
[運営者]飛騨市、NPO法人ひだ文化村
[設計者]水野一郎+金沢計画研究所

宮崎県都城市

x都城市総合文化ホールMJ
〒885-0024 都城市北原1106-100
Tel. 0986-23-7140
http://www.0986.jp/mbunka/

◎2006年10月22日オープン

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 都城市は、宮崎県の南西部にある都城盆地の中央に位置し、人口約17万人で宮崎市と鹿児島市のほぼ中間にある。多様化する芸術文化活動に対応し、南九州の芸術文化振興の中核施設として先進的な機能を備えた施設で「創造とコミュニケーションの場として全ての人に開かれた多機能総合文化施設」を目指してオープン。ホールの愛称は一般公募し、全国から約2,700点の応募の中から「MJ(エムジェイ)」に決定。「MJ」は、「MIYAKONOJO」のM、Music(音楽)やMind(こころづくり)のM、 Joy(喜び)やJoin(参加する)のJ。初代館長には作編曲家の服部克久氏が就任。計画策定は市民と専門家との協働により進められ、市民参画やまちづくりを運営のコンセプトに、公募のボランティア組織による自主文化事業市民運営委員会や自主事業において、受付などをサポートするボランティアスタッフを組織。こけら落とし公演は、服部氏の指揮により、1993年に結成した国内唯一のプロのポップスオーケストラ「東京ポップスオーケストラ」のコンサート。

[施設概要]大ホール(1,461席)、中ホール(681席)、練習室3室、会議室2室、創作室、ワークルーム、和室ほか
[設置者]都城市
[管理者](財)都城市文化振興財団
[設計者](株)NTTファシリティーズ

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