地域創造と複数の公共ホールの連携作業により、共同で演劇作品を製作・上演し、現場での実体験を通じて製作ノウハウの修得、アーツスタッフの人材育成を行う「公共ホール演劇製作ネットワーク事業」。平成18（2006）年度の作品が決定し、19年度の企画案募集概要が決まりました。
◎17年度共同製作作品『イッセー尾形のつくり方～イッセー尾形とフツーの人々』公演終了
6月28日のつくばカピオホールを皮切りに全国8カ所で上演した『イッセー尾形のつくり方～イッセー尾形とフツーの人々』には、各地域で多くの皆さんにご来場いただき誠にありがとうございました。4日間のワークショップで即興演劇を創作し、上演するという大胆な試みに大勢の方が参加してくださいました。
「舞台の上で困ってみる。そこから素の状態の個が表現される」という演出家の言葉に最初混乱していた参加者も、本番では、しっかりその言葉に応えていました。台本も何もない状態でも、演劇は成立するという側面を提示し、今回、8館すべてで内容が異なり、地域性がはっきり打ち出された作品になったことがとても印象的でした。
◎18年度共同製作作品決定
平成18年度の共同製作作品は、（財）神奈川芸術文化財団製作の『親指こぞう～ブケッティーノ』（原作：シャルル・ペロー、演出：キアラ・グイディ）に決定しました。この作品は、「大人も子どももベッドにもぐって、毛布にくるまって、お話を聞こう！」がコンセプトです。裸電球1個の下、お姉さんがシャルル・ペローの童話「親指こぞう」を語りかけます。観客は、暖かい毛布にくるまりながら、お話を聞き、話の中の音が生の音として聞こえてきて、あたかも“お話の中に入り込んでしまった”体験をします。2006年12月～2007年2月にかけて全国10カ所で公演します。どうぞご期待ください。
◎19年度演劇作品企画案募集のご案内
この事業は、演劇作品企画案を募集し、当事業参加希望団体担当者を前に公開プレゼンテーションを実施して演劇作品を決定します。現在、平成19年度の企画案を募集中です。関心をおもちの公共ホール等の皆様には募集概要をお送りしますので、送付先を担当までお知らせください（提出締切：2006年1月11日（水））。なお、公開プレゼンテーションは、平成18年2月7日（火）を予定しております。詳細な日程が決まり次第、本誌に掲載いたしますのでお見逃しなく。
●公共ホール演劇製作ネットワーク事業に関する問い合わせ
芸術環境部 大垣・上野山 Tel. 03-5573-4124