一般社団法人 地域創造

「公共ホール音楽活性化事業」平成17年度事業シーズンに突入

●全国24地域で実施、平成17年度事業シーズンに突入~「公共ホール音楽活性化事業」

  今年度の公共ホール音楽活性化事業(以下、音活)が10月からいよいよ本格的なシーズンに突入します。登録アーティストも2年目となり、各地で意欲的な企画が目白押しとなっています。近くで開催される事業をぜひご覧ください。今号では、9月12日から14日まで青森市で行われたニューオーリンズ・スタイルのブラスバンド、BLACK BOTTOM BRASS BAND(BBBB)の取り組みをご紹介します。

 

◎地元の資源「ねぶた囃子」を生かす

  ニューオーリンズ・スタイルとは、少人数編成のブラスバンドで街を行進しながら演奏する初期のジャズの演奏スタイルのことです。BBBBのメンバーは、音楽を楽しみながら歩くパレードを街の人たちと一緒にやりたいと音活に参加しました。昨年も北海道利尻町、大分県三重町などでパレードし、大盛況でした。
 その彼らに惚れ込んだのが青森市文化会館です。BBBBは『ワッショイ★ブギ』というオリジナル曲を発表しているぐらい祭好きで、ねぶたのある青森とはぴったりの組み合わせ。今回は、青森市文化スポーツ振興公社の26歳トリオ、碇谷英里子さん、田澤拓郎さん、町田直子さんが担当となり、ブログを立ち上げたり、ブティックにポストカードタイプのチラシを置くなど、若手ならではの発想で事業に取り組みました。
 初日の12日は、橋本小学校と青森市に合併された旧浪岡町の大栄小学校。橋本小では鼓笛隊が演奏するねぶた踊りのお囃子をBBBBと子どもたちがセッション。校内パレードをしながら体育館に移ると、低学年の子どもたちが待ってましたとばかりに「跳人」で参加。祭好きの血が騒ぐアクティビティとなりました。大栄小では、20名のトランペット鼓笛隊と『聖者の行進』のセッションを行い、コンサート本番でも共演。また、「あなたの~、だいじな~、ものはなんですか~・・・・」とBBBBがつくった替え歌を全校生徒で合唱しました。
 また、最終日に行った青森東高校吹奏楽部のクリニックでは、ニューオーリンズ・スタイルの神髄である「音を楽しむ」「音に空間をもたせるということを伝えたい」と、メンバー全員で熱心なパート指導を行いました。「身体の力を抜いてリラックスして」「右に向いて吹いてみて、左に向いて吹いてみて、天井の穴に向かって吹いてみて」とリーダーのYASSYさんにジェスチャーたっぷり、全身笑顔で指導されるうちに子どもたちも笑顔に。クリニックの後の合奏では輝くような音に変わり、先生たちも驚嘆していました。
 青森駅前の広場から県庁のある青い森公園まで約30分のパレードは200人近い人々で賑わい、青森ねぶた正調囃子保存会との共演が実現した本番のコンサートでは、和楽器と洋楽器による「ラッセーラー、ラッセーラー、ラッセーラッセー、ラッセーラー」の大合奏に、みんなオールスタンディングで飛び跳ねるなど、「ワッショイ★LIVEあおもり」の名に恥じない音活となりました。

 

平成17年度「公共ホール音楽活性化事業」実施会場(日程)
青森市文化会館(9/12~14)、市川市行徳文化ホール(9/29、30、11/19)、山県市文化の里花咲きホール(9/29~10/1)、アルカスSASEBO(10/21~23)、取手市民会館(10/27~29)、新潟市新津美術館(11/1~3)、幸田町民会館(12/11)、余目町文化創造館響ホール(11/8~10)、中之島町町民文化センター(11/17~19)、ゆめたろうプラザ(11/20~23)、石巻文化センター(11/24~26)、ながす未来館(12/1~3)、深川市文化交流ホールみ・らい(12/1~3)、長崎市香焼公民館(12/1~3)、伊東市観光会館(12/8~10)、會津風雅堂(12/8、9、21)、さざなみホール(2006/1/12~14)、舞鶴市総合文化会館(1/19~21)、かぶら文化ホール(2/16~18)、なら100年会館(2/23~26)、佐敷町文化センター・シュガーホール(2/23~26)、ゆめニティプラザ(2/3~5)、大口文化会館(3/2~4)、めぐろパーシモンホール(3/18)

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