●平成17年度「ステージクラフト~舞台技術ワークショップ」終了
地域創造が埼玉県芸術文化振興財団との共同主催により実施している「ステージクラフト~舞台技術ワークショップ」が、8月16日~19日の4日間、彩の国さいたま芸術劇場を会場に開催され、全国の公立ホール・劇場から集まった29名が舞台技術(音響・照明・舞台)の基礎を学びました。
今回の題材は、さいたま芸術劇場の自主事業として制作された「OPEN SESAME」という女性2人組の劇場クラウン(道化師)によるオムニバスストーリー『クラウンのいる風景』(作・構成/Gigi)。
研修は、研修終了の翌日からこの作品の本公演が行われる小ホールを主会場に、出演者のRONE&Gigiをはじめとした演出、美術の講師に加え、さいたま芸術劇場の照明・音響・舞台の技術スタッフなどがインストラクターとなって実施されました。
受講者は、講師やインストラクターから作品づくりについての解説を受けた後、音響、照明機器の基本操作や舞台の設営など各ジャンルの仕込み作業を体験し、最終日には、受講者によるオペレートで『クラウンのいる風景』のリハーサルを行いました。
今回の作品は、一般の演劇とは異なり、台本はあるものの台詞がないため、受講者は照明や音響などのきっかけに初めは戸惑う場面も見られましたが、インストラクターの熱心な指導のもと、ほぼ完璧なリハーサルを行うことができ、出演者からも高い評価をいただきました。
受講者からは、「舞台技術の担当ではなく、これまで現場のことは知らなかったが、今回の研修を通してその一端を知ることができた。舞台スタッフや利用者との交渉の中でこの経験を活かしたい」「音響担当だが、照明や舞台など他の分野も経験することで、視野が広がった」といった感想が出されました。一方、講師等からは、「緊張感をもちながら研修に挑んだ気持ちをいつまでも忘れずに、舞台人であるというプライドをもって前向きに仕事に取り組んでほしい」「舞台では何より信頼関係が大切。スタッフ間やアーティストとの信頼関係を築く努力をしてほしい」といったコメントが寄せられました。
●ステージクラフトに関する問い合わせ
芸術環境部 畑間・大垣 Tel. 03-5573-4064