一般社団法人 地域創造

特集「2005年夏のフェスティバル」

「夏のフェスティバル特集号」の時期になりました。話題の企画から、本格的な取り組みが増えている子ども向けの催しまで、一挙にご紹介します。

 

●活気づく首都圏
 夏のフェスティバルと言えば、避暑がてら地域にでかけるイメージがありますが、今年は6月から夏場を挟んで9月まで首都圏でさまざまな催しが目白押しとなっています。
 主なものを挙げると、まず1つ目が年間を通じて日本全国で700件ものドイツ関連の催事が行われる「日本におけるドイツ年2005-2006」
http://www.doitsu-nen.jp/index_JA.html)です。特に、6月から7月にかけてドイツを代表するベルリナー・アンサンブルとシャウビューネ劇場の公演や、現代音楽の大物アーティストの来日、ボン・ベートーベン・オーケストラのコンサートなど注目の催しが続きます。
 2つ目が、パルテノン多摩を主会場にして開催される「2005国際クラリネットフェストTAMA東京」(7月18日~24日)です。これは、世界の著名クラリネット奏者が一堂に会する国際クラリネット協会(ICA)の一大イベントで、今回がアジア地域では初めての開催となります。日本の若手や海外の演奏家のリサイタル、19世紀のクラリネット古楽器の演奏会、現代アメリカ作品特集、アジア作曲家特集、また、エレクトロニクスをテーマにした企画やコンクールなどなど、朝から夜までイベントが目白押し。 詳細はこちら
 3つ目が音楽のまちづくりを推進する川崎市が、ミューザ川崎シンフォニーホールの開館1周年を記念して企画した音楽祭「フェスタ サマーミューザKAWASAKI 2005(7月23日~8月7日)です。フランチャイズオーケストラでもある東京交響楽団をはじめ、9つのオケが17日間に23もの公演を行います。 詳細はこちら
 そして4つ目と5つ目がドイツ年で来日する現代音楽のビッグネームに関連したもので、まず、現代音楽のアンサンブルの頂点を極めた超絶技巧集団アンサンブル・モデルンが2003年にフランクフルトで設立したアカデミー(IEMA)を東京で開催します(7月9日~15日)。30名を越える若手音楽家がアンサンブル・モデルンによる集中レッスンで最新の作曲技法や特殊奏法を学びます。また、連日日替わりで、日本の専門家とのレクチャーやシンポジウムが企画されており、現代音楽の神髄に触れる密度の濃い1週間となっています。 詳細はこちら
 5つ目が毎年テーマをたてて音楽に幅広いアプローチをしている「〈東京の夏〉音楽祭」(6月23日~7月28日)です。今年の目玉は、ドイツ年で28年ぶりに来日する現代音楽の巨匠、シュトックハウゼン。1950年代から電子音楽のパイオニアとして活躍した彼が、全編演奏すると7日間29時間を要する伝説の連作オペラ『リヒト=ビルダー(光=イメージ)』の一部と電子音楽の代表作を自らのオペレーションで披露します。 詳細はこちら
 この他、季節物ではありませんが、7月16日、17日にはコンテンポラリーダンスの新しい才能を一挙に見ることができる「トヨタ・コレオグラフィー・アワード」最終選考会が一般公開で行われ、また、9月には約50名のアーティストが参加する第2回横浜アートトリエンナーレも開幕されるなど、今シーズンの夏は首都圏から目が離せません

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