「地域の芸術文化環境づくり支援事業」ほか3事業
●平成17年度各支援事業、242事業が内定
地域創造は、平成6年9月の設立以来、地方公共団体が行うさまざまな芸術文化活動を支援してまいりましたが、関係の皆様のご理解とご協力を得て設立10周年を迎えることができました。
平成17年度においても積極的に地域の芸術文化への取り組みを促進すべく、16年度より事業規模を拡大した「地域の芸術文化環境づくり支援事業」をはじめ、16年度より創設いたしました「公立文化施設活性化支援事業」「芸術文化国際化推進事業」「地域芸術文化海外交流支援事業」につきまして、昨年8月末に助成要綱を各地方公共団体宛に送付するなど17年度事業に係る助成を募集いたしました。その後、財団内において審査を実施し、昨年度より時期を早めて1月19日付で助成を内定し、関係団体へ通知したところです。以下、事業ごとにその概要等についてご紹介いたします。
●地域の芸術文化環境づくり支援事業
この事業は、地方公共団体等における自主事業のプロデュース能力の向上、公立文化施設の利活用の活性化等を図るため、地方公共団体等が自主的に実施する、創造的で文化的な芸術活動のための環境づくりを財政的に支援する事業で、財団設立時から実施しているものです。
毎年、助成要綱の検討・見直しを行っており、平成16年度においては、地方自治法の一部改正に伴い、助成対象者に公立文化施設の指定管理者を加えたほか、チラシやポスター等を作成する場合に、必ず表示することとしている「宝くじ」「助成」のデザイン等の規定を一部改正するなどの変更を行いました。
平成17年度におきましては、市町村合併が進められていることを踏まえ、こうした合併地域、合併予定地域において助成申請等を旧市町村単位で行うことができるようにするための様式の変更などを実施しました。
今回は、全国から243事業（延べ274団体）、総額11億1,930万円の助成申請があり、審査の結果、203事業（232団体）、総額8億9,520万円の助成を内定いたしました。
◎申請および内定の概要
平成17年度分の助成申請と16年度分の第1次助成申請を比較すると、申請事業数では5事業の増、団体数で5団体の減、申請総額で6,306万円の増となっています。これは地方公共団体等の財政事情が一段と厳しくなってきた中において、地域の芸術文化活動を支援する公的助成措置に対する期待が高まっているものと考えられます。
プログラム別申請・内定状況を見ますと（表1）、各プログラムとも昨年とほぼ同水準の申請となっています。ただし研修プログラムについては申請団体が固定化している傾向があり、地域の芸術文化活動のリーダーとしての人材育成を進める意味からも、多くの団体での活用が望まれるところです。
芸術分野別申請・内定状況を見ると（表2）、昨年同様、音楽、演劇・舞踊分野の占める割合が高く、映像・その他分野が大きく減少しています。
表1 地域の芸術文化環境づくり支援事業
プログラム別申請・内定状況
プログラム別申請・内定状況
表2 地域の芸術文化環境づくり支援事業
芸術分野別申請・内定状況
（参考）16年度 芸術分野別申請・内定状況
●公立文化施設活性化支援事業
地域における公立文化施設の中・長期的な活性化計画策定についての支援および当該計画に掲げる目標を達成するため、段階的・継続的に実施する芸術文化活動への支援を内容とした事業です。
計画策定支援事業には12団体、総額937万円の助成申請があり、審査の結果、6団体507万円の助成を内定いたしました。また、計画推進事業には6団体42事業、総額4,990万円の助成を内定いたしました。
●芸術文化国際化推進事業
都道府県および政令指定都市等が自主的・主体的に実施する国際的な芸術文化活動への共催・支援を内容とした事業です。25事業2億4,856万円の申請がありました。事業数で見た場合、海外から一流のアーティストを迎えての演奏会や演劇・舞踊公演など、音楽分野、演劇・舞踊分野が多くなっています（表3）。審査の結果、17事業、1億5,690万円を内定いたしました。
表3 芸術文化国際化推進事業 芸術分野別申請・内定状況
今後とも、地域の皆様の芸術文化活動にお応えするため、制度の一層の充実等に努力してまいりたいと考えています。
●支援事業に関する問い合わせ
○地域の芸術文化環境づくり支援事業
総務部 水谷敏司 Tel. 03-5573-4055
○公立文化施設活性化支援事業
芸術環境部 田巻昭彦 Tel. 03-5573-4078
○芸術文化国際化推進事業
総務部 南谷有花 Tel. 03-5573-4143
○地域芸術文化海外交流支援事業
総務部 南谷有花 Tel. 03-5573-4143