●調査研究報告書「地域文化施設に活力を─これからの運営のあり方を考える─」発行
今後の地域文化施設の方向性を検討するため、平成13年度から3カ年にわたって実施してきた調査研究事業「地域文化施設に活力を─これからの運営のあり方を考える─」の成果をまとめた報告書が完成しました。
この調査研究では、特に公共ホールの運営に焦点を当て、地域の最前線で活躍されている実務家に有識者を交えた委員会(下記参照)を設置し、計7回の研究会を開催しました。研究会では、事業評価のあり方、公共ホールの連携など、さまざまなテーマで白熱した議論が行われました。本報告書は、こうした議論を踏まえた総論(第1部)と各委員からの提言(第2部)によって構成されています。
第1部では、公共ホールに代表される地域文化施設が「地域づくりの拠点に至るまでのプロセス」を6段階に分けて、全国の事例を取り上げながら、運営の方向性についての整理を試みました。
第2部では、地域文化施設に関する多様な考え方について、各委員から示唆に富んだ提言をいただきました。
報告書はすでに都道府県および政令指定都市に送付させていただいたほか、近日中に地域創造のホームページからダウンロードすることが可能となります。ぜひ、ご参照ください。
◎第1部「地域づくりの拠点に至るまでのプロセス」
(1) 地域文化・人材(住民)など地域をよく知る
(2) 内外の芸術を知り、アーティストなどとの関係を模索する
(3) 地域文化施設を地域づくりの拠点へと構想する
(4) 組織・体制を整える
(5) 長期的な戦略で企画・立案し、実行する
(6) 評価を追跡・蓄積して新たな目標に繋げていく
●調査研究会委員メンバー(50音順)
伊藤裕夫(静岡文化芸術大学文化政策学部芸術文化学科教授)
蔵隆司((財)神奈川芸術文化財団専務理事兼事務局長)
坂田裕一((社)盛岡観光協会事務局次長兼総務課長、盛岡市観光文化交流センター副館長、岩手演劇協会副会長)
櫻井俊幸(小出郷文化会館館長)
中川幾郎(帝塚山大学法政策学部教授)
中村透(作曲家、琉球大学教授、シュガーホール芸術監督)
平田オリザ(劇作家、演出家、青年団代表、桜美林大学助教授、富士見市民文化会館キラリ☆ふじみプロデューサー)
本杉省三(日本大学理工学部建築学科教授)
※所属はそれぞれ報告書とりまとめ時点のもの。
●調査研究報告書「地域文化施設に活力を─これからの運営のあり方を考える─」に関する問い合わせ
地域創造芸術環境部 福井恒 Tel. 03-5573-4068