一般社団法人 地域創造

アーツセンター情報

●データの見方

 

●で表示してあるのはアーツセンターの所在地です。以下名称、住所、電話番号を記載しています。また、基礎的データとして、設置者、運営者、設計者、ホール席数などの施設概要を紹介しています。

 

北陸・中部

 

●新潟県新潟市

 

新潟県立万代島美術館

 

〒950-0078 新潟市万代島5-1(朱鷺メッセ内 万代島ビル5F)
Tel. 025-290-6655

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◎2003年7月12日オープン

 新潟市・万代島地区にある、コンベンションセンターを中心とする複合施設「朱鷺メッセ」内に開館した美術館。1993年にオープンした新潟県立近代美術館(長岡市)の分館として設立された。名称は全国から公募、約2800件の中から選ばれたもの。1,400m2の展示室は可動式パネルにより、展覧会に合わせた空間を構成することができる。県出身、県ゆかりの作家の作品のほか、戦後の国内外の現代の美術作品を収集し、これまで展示される機会の少なかった所蔵品と併せて紹介する。また、各展覧会に併せて美術鑑賞講座も実施していく予定。

[オープニング事業]開館記念特別展「オランダ17世紀 市民の時代 フランス・ハルスとハールレムの画家たち」(10月7日~11月30日)
[施設概要]展示室、情報検索コーナー、ハイビジョンギャラリー、ミュージアムショップほか
[設置・管理者]新潟県
[設計者]鹿島建設(株)一級建築士事務所

 

●アートの力で景勝地・和歌浦の活性化を目指す~和歌の浦アート・キューブ

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 7月、和歌山市の海の玄関口、万葉集にも謳われた日本有数の景勝地・和歌浦に、市民の芸術文化活動を支援する「和歌の浦アート・キューブ」が開館した。この施設は、賑わいをなくした同地区の振興を目指して策定された「和歌浦湾地域振興ビジョン」(2000年9月)に基づき構想された練習・工房施設。

 公募による名称からも分るように、数棟のキューブ状の建物によって構成され、約230席の多目的ホール(キューブA)を、音楽スタジオ、ダンススタジオ、美術向け制作室(2階建てのキューブB、C、D)がL字型に取り囲む構造となっている。多目的ホールの上部はガラス貼りになっており、銅板でできた可動壁を上げると、風光明媚な和歌浦の景色を借景できる。また、外側に共有空間としての中庭広場を設けるなど、訪れる人同士の交流を促す工夫も施されている。
 設計を担当したのは、東京の建築家・下吹越(しもひごし)武人氏。2001年1月、市はハード・ソフトを含めた全体のコンセプトを設計プロポーザル方式により公募。提案のあった85件の中から下吹越氏のプランが選ばれた。若手であり、会社の規模も小さかったが、「和歌山に移り住んででも設計したい」という氏の熱意に審査員が心を動かされたという。その後、市ではアンケート調査を実施し、市民の意向を集約するとともに、市民公募による「市民で語る会」を組織。実際に市内に移り住んだ下吹越氏と3者で計画を具体化していく。この過程で、近隣の文化施設にはない、活動発表の場としての小ホールの必要性が言われ、設計に盛り込まれていった。2002年2月からは運営ワーキンググループを組織、50回にも及ぶワークショップが行われ、事業内容や施設のあり方、利用方法、運営主体などについて活発な議論が交わされた。

 現在、このワーキンググループに参加した市民により組織された「暫定市民運営委員会」(10名)が運営に参加。利用料金を安く設定したり、夜も22時まで利用できるようにするなど、市民の芸術文化活動を積極的に支援している。一時は市長の交代による事業見直しなどで混乱もあったが、現場では市民の反応も良く、週末を中心に活発な活動が展開されている。「来年は自主事業も積極的に展開したい。市民が芸術文化に触れる機会をもっと多くできればと思っています」

(アート・キューブ川口雅広氏)

 

●和歌の浦アート・キューブ

[オープン日]2003年7月23日
[所在地]〒641-0022 和歌山県和歌山市和歌浦南3-10-1 Tel. 073-445-1188
[設置者]和歌山市
[管理者]和歌山市教育委員会
[設計者]A・A・E
[施設概要]多目的ホール(可動式230席)、展示室、制作室、練習室、音楽室、情報コーナー、カフェほか
[オープニング事業]和歌の浦アート・キューブ オープニングフェスティバル

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