地域創造では、芸術文化の振興による創造性豊かな地域づくりを実現するため、平成6年9月の設立以来、地方公共団体等によるさまざまな芸術文化の活動を支援してきました。この間、地域の人々の生活意識や価値観の多様化が進み、地域の芸術文化を巡る環境は大きく変化してきました。
このため、当財団の今後の事業展開に当たっては、環境変化や地域からの要望等を踏まえながら、より積極的に地域の芸術文化振興の取組みをサポートするとともに、これまでの地方公共団体等の努力により芽生えた芸術文化振興の取組みを育み、地域に根付かせるため、下記のような基本的な方向に沿って、各種事業の一層の充実・強化を図ってまいりたいと考えております。なお、詳細につきましては、後日改めてお知らせいたします。
◎平成16年度以降の事業展開に当たっての基本的方向
○住民の芸術文化に対する意識の高まり、住民ニーズの高度化並びに昨今の厳しい地方の財政状況を踏まえた「地域における芸術文化のための環境づくりに対する財政支援の充実」
○地方分権の進展等を踏まえた「地域における芸術文化を担う多様な人材の育成」
○新たに都道府県および政令指定都市に重点を置いた「公共文化施設の活性化、公立美術館のネットワークの確立」
◎平成16年度以降に予定している主な新規・拡充事業
(1) 地域における芸術文化の環境づくりを進める地方公共団体等が自主的・主体的に取り組む文化活動の促進
○都道府県・政令指定都市等が実施する国際的な音楽、演劇公演など、自主的に取り組む先導的な芸術文化事業への支援措置(仮称・芸術文化国際化推進事業)の創設
○地域の住民ニーズを踏まえた支援事業(地域の芸術文化環境づくり支援事業)の一層の充実
(2) 地域における芸術文化を担う多様な人材の育成
○地域の芸術文化を担う人材の企画力の向上を図るための実践的な研修の実施
○音楽や舞台芸術分野に加えて、美術分野における実践的な研修(アートミュージアムラボ)の拡充など、幅広い分野にわたる人材育成事業の展開
(3) 公立文化施設の活性化と公立美術館のネットワークの確立
○公立文化施設の活性化を図るため、中・長期的な計画の策定とこれに基づき段階的・継続的に実施する事業への積極的な支援措置(仮称・公立文化施設活性化支援事業)の創設
○都道府県および政令指定都市等を対象とした公共ホールの音楽を通じた活性化事業(仮称・アウトリーチフォーラム事業)の創設
○都道府県および政令指定都市立の美術館の共同巡回展の支援(仮称・都道府県立美術館等共同巡回展支援事業)、公立美術館相互の多様なネットワーク形成の新たな支援(仮称・地域の公立美術館等ネットワーク事業)等の創設