一般社団法人 地域創造

講座・シンポジウム・募集等

募集

 

夏休みワークショップ参加者募集

 

夏休みに実施する2つのワークショップの参加者を募集。一つは金沢健一ワークショップ&作品展「音のかけら~みて・ふれて・きいて・発見しよう!~」(7月25日~27日)。鉄を溶断してできるかけらを用いて、新しい音を生み出すというもの。大人向けと子ども向けがある。2つ目は、こども遊園地「~アラビアン・ナイトを演じてみよう!~」(8月8日~11日)。小学3~6年生が対象。文学座俳優と『アラビアン・ナイト』の一場面を創作するほか、青山円形劇場で行われる本公演の鑑賞とバックステージツアーにも参加する。
[問い合わせ]財団法人越谷コミュニティセンター Tel. 048-985-1111

 

 

第8回「ニッセイ・バックステージ賞」候補者募集

 

舞台芸術を裏から支え、優れた業績を上げている技術者を顕彰する「ニッセイ・バックステージ賞」。これまで7回で歌舞伎「床山」、ホール案内業務、大道具製作、演劇道具の輸送など多種多彩など裏方21人が受賞。受賞者には記念品のほか、賞金100万円、年金として年額50万円(70歳支払開始、終身年金)が支給される。
[選考委員]秋浜悟史(大阪芸術大学大学院教授)、川本雄三(熊本県立劇場館長)ほか
[締め切り]6月3日
[問い合わせ]財団法人ニッセイ文化振興財団事務局 Tel. 03-3503-3111
URL:http://www.nissaytheatre.or.jp/

 

 

由布院駅アートホール展覧会企画募集

 

大分県由布院駅内のアートホールで企画を募集。絵画、版画、映像、音楽など表現方法は問わない。入選企画には、2003年度中の1カ月間、展覧会を実施する権利が与えられる。
[締め切り]10月30日
[問い合わせ]ゆふいんアート委員会事務局(由布院駅アートホール)
Tel./Fax. 0977-84-4678

 

 

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●まちの人々の暮らしを芸術作品に

 

イタリアのアーティストが金沢に贈るプロジェクト「そこに住む人々のために」

 2004年11月、金沢市に参画・交流型の運営を目指す「金沢21世紀美術館」が誕生する。21世紀美術館では、そのための布石として金沢美術大学と連携した「そこに住む人々のために」を企画。これは美術館建設地に隣接した広坂商店街を舞台に、イタリア人アーティストのアルベルト・ガルッティが、そこに住む人々の暮らしを光を使って表現するプロジェクトだ。
 この作品は、地区内の住居の壁面に白熱球を設置し、屋内で人が動くたびにセンサーが反応して点灯するというもの。決して鮮やかなイルミネーションではないが、ほのかな白熱球の点滅が、人々の日々の営みを感じさせる。

 この企画には住民の協力が不可欠で、通訳がいるとは言っても、イタリア人のアーティスト一人で住民を説得するのは不可能。そこで地元の金沢美術工芸大学の学生たちが協力することに。彼らは連日ミーティングを重ね、アーティストの作品への理解に力を注いだ。絵画とか彫刻といった具体的なイメージがすぐ浮かぶ作品ではないだけに、自身がちゃんと理解していないと住民にも説明できないからだ。その後、アーティストと共に商店街を訪問し、共感していただいた割烹、喫茶店など9軒に協力してもらうことになった。
「金沢美術工芸大学は3年前から、レジデンス事業への取り組みをスタート。地域に根ざした美術館づくりを目指す私たちも、何か協力できないかということで今回から一緒に事業を行うことになりました。ただ、地元を舞台にというところは外せません。そこで白羽の矢を立てたのが、僕がイスタンブール・ビエンナーレで出会ったアルベルト・ガルッティです。彼は新生児が病院で誕生すると、町中の広場に設置された街灯が光り始めるといった、町自体を舞台にした作品を展開するアーティスト。それで美術館の周辺地域との関わりを大切にしたい私たちは、彼に制作をお願いしました」(金沢21世紀美術館建設事務局の住友文彦さん)
 美術館の完成にはまだ2年ほど期間があるが、こうした地域との関わりを生む企画を続けて、本当に「そこに住む人々のために」と言える美術館になってほしいものだ。

 

●「そこに住む人々のために」
[日程]4月~2003年3月
[場所]石川県金沢市広坂
[主催]金沢美術工芸大学、金沢市
[問い合わせ]金沢21世紀美術館建設事務局 Tel. 076-220-2801

 

 

●「さいたま新都心~ペデストリアンデッキ・アート計画」記録集発行

 公共のエリアに設置するパブリックアートを、5人のアーティストと284人の子どもたちで共同制作し注目された「さいたま新都心~ペデストリアンデッキ・アート計画」の記録集(カタログ/ビデオ)が発行された。このアート計画は、1998年9月から2000年5月にかけて実施されたもので、2001年5月の3市合併によるさいたま市の誕生を前に、JRさいたま新都心駅を中心にした新都心整備事業の一環として行われたもの。現在、新駅から合同庁舎、簡易保険健康増進施設「ラフレさいたま」、郵便局等を繋ぐペデストリアンデッキには、10群44体の作品が展示されている。
 これらの作品は、関東エリアで特徴のある8地域(神奈川県藤野町、東京都新島村、栃木県黒磯市など)に5人のアーティストが出かけ、地域の小学生たちとワークショップを行ってつくりだしたものだ。企画を行ったアーティストは、現代美術によるまちづくりを行っている神奈川県藤野町で「FUJINO国際アートシンボジウム」を主催してきたフィールドワーク・イン・藤野実行委員会のメンバー。
 代表の中瀬康志さんは、「各地で2、3日ずつ10のテーマでワークショップを行ったが、僕らはその準備のために1地域当たり20~30回はミーティングをやった。新島ではセスナ機で上空から島を観察しようということになり、保険の心配をしたり、天候が悪かったときのために漁船までチャーターした。子どもたち全員が参加した星がテーマの作品は、直径2メートルの巨大な玉(この上に粘土の作品を形づくる)を各地にトラックで持ち込んだ。設置場所について郵便局や建設省と折衝したり、子どもたちがワークショップで作品をつくるためにアーティストが媒体になってこうしたいろいろなことを繋いでいった」と振り返る。
 記録集にはワークショップの模様が詳しく収められており、アーティストが媒体となった市民参加型のパブリックアートのモデルとして貴重な資料になっている。

 

●資料に関する問い合わせ(中瀬)
hotarumisu@pop06.odn.ne.jp

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